- 私の旅行記
アメリカ シカゴ トリビューンタワー
更新日:2020年12月28日

こちらは、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴにあるアメリカ中西部の主要な新聞で、その本社ビル「トリビューンタワー」です!
世界で一番美しいオフィスビルディングというテーマのもとで公募された中、選ばれた建築家「ジョン・ミード・ホーウェル(John Mead Howell)」と「レイモンド・M・フッド(Raymond M. Hood)」が建築デザインを担当。
「トリビューンタワー」の壁面には世界に派遣された特派員が持ち帰ったとされる、各地の名建築の破片が埋め込まれており、ドアには「ロビンフッド」をはじめとする数多くのイソップ童話のキャラクターが隠されており、訪れる人々を楽しませています。
シカゴのランドマーク的存在として、ダウンタウンで最も有名な高層ビルの一つとして、連日多くの観光客が訪れています。
【歴史&特徴】

高さが141メートル、階数が36階の「トリビューンタワー」は、1922年に「世界で一番美しいオフィスビルディング」の概念をもとに、建築デザイン設計公募を開催し、建築家はもちろん様々な分野からも評判となり、世界各国から264の作品が応募されました。
そして、1922年に有名建築士「ジョン・ミード・ホーウェル(John Mead Howell)」と「レイモンド・M・フッド(Raymond M. Hood)」によって手掛けれた美しいゴシック様式のタワーは、現在でもその威厳を保つ重圧感は圧巻です。
「インターナショナル・スタイル」と呼ばれる歴史的なヨーロッパの設計を嫌い、飾りを避け、最小限の実用性を追求した建物で、建築後にはこの傾向が数々の高層ビルの設計に大きく貢献することになります。
「トリビューンタワー」の特徴は、神秘的なゴシックデザインで、フランスの「ルーアン大聖堂」での「バタータワー」のモデルにし、最上部には8つの「蝙蝠」や空想的な怪物に見立てた、雨水のゲートやスパイローなどが設けられています。

外壁には「ピラミッド」・「ベルリンの壁」・「万里の長城」・「アラモ」・「月」・「タジマハル」などの破片が埋め込まれているそうです。
「トリビューンタワー」はシカゴリバーの北、「マグ二フィセント・マイル」の南口にあたる場所にあります。ミシガン通りを挟んだ「リグリービルディング」と共に、このタワーはシカゴ建築のシンボルの一つで、そのゴシックなデザインは周りの近代的な建物と対照的に一際映えており、思わずタワーの華麗な姿を目の前に立ち尽くしてしまいます。
「トリビューン社」は1847年に創立し、6月10日に最初の新聞を発行して以来、単なる文句や意見を吐き出す新聞から、影響力のある報道機関へと著しく成長していきました。
南北戦争の時には、トリビューン社のオーナーの一人「ジョセフ・メディル(Joseph Medill)」が「リンカーン大統領」と奴隷解放運動をこの新聞を通じて、強く援助したことで知られています。また、「ウォーターゲート事件」においては、この新聞社は秘密のテープ録音の246000文字全てを紙面にし、当時の大統領「ニクソン」氏の辞任を促しました。
更に、新聞はよく間違えた記事を載せてしまいますが、「シカゴ・トリビューン」が1948年の大統領選挙で勝敗を間違えてしまったことは特に有名です。
当時「トリビューン社」はストライクの最中で、共和党びいきの「トリビューン社」は、選挙日翌日に民主党の「トルーマン」が勝利をおさめたの確認せず、誤って「ディウェイ、トルーマンを負かす」と、ヘッドラインに大きく刷ってしまいました。

現在、トリビューン社は中西部で最大規模の報道機関で、「シカゴトリビューン」は、「ワシントンポスト」・「ニューヨークタイムズ」・「ウォールストリートジャーナル」などと並びアメリカを代表する新聞なのです。
また、トリビューン社はシカゴの新聞だけでは留まらずに、「WGNラジオ放送」と「WGN-TV(チャンネル9)番組」、更には「ロサンゼルスタイムズ」をも所有しています。更に、メジャーリーグ「シカゴ・カブス」もこの報道機関の下にあるのです。
また、トリビューン社はどの報道社よりもインターネットやウェブの分野においても敏感で、トリビューン社のウェブサイトはもちろんのこと、イベント情報満載のメトロミックス、シカゴスポーツなども発展させてします。
ちなみに、「トリビューンタワー」のドアのストーン・スクリーンには、たくさんのイソップ童話のキャラクターが描かれているのです。
これは「トリビューンタワー」が建設された当時、教訓を示すために描かれたもので、建築家の「ジョン・ミード・ホーウェル(John Mead Howell)」と「レイモンド・M・フッド(Raymond M. Hood)」もイソップのキャラクターに見立てて描かれています。
「ジョン・ミード・ホーウェル(John Mead Howell)」は「ロビンフッド」のペット「ホーウェル犬」、「レイモンド・M・フッド(Raymond M. Hood)」は「ロビン・フッド」です。
いかがでしたでしょうか。
「トリビューンタワー」の最上階のオフィスには秘密の抜け道がいくつか設けられています。
「トリビューンタワー」の1階にはレストランも入っていますので、ここで食事を楽しんでみるのもとても記念になります。
「トリビューンタワー」の目の前にはリバークルーズの発着場所もありますので、船からシカゴの摩天楼を眺めるのもおすすめです!
【基本情報】
トリビューンタワー
住所:435 N. Michigan Ave., Chicago
料金:無料
営業時間:24時間
休業日:年中無休
アクセス:地下鉄レッドラインGrand(グランド)駅下車徒歩約10分
公式サイト:http://tribunetower.info/toc.cfm
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。