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  • 私の旅行記

アメリカ シカゴ ロビー邸

更新日:2020年12月28日


こちらは、アメリカを代表する建築家「フランク・ロイド・ライト」の代表作で、世界中の建築ファンの憧れの観光スポット「ロビー邸」です!

シカゴ大学に隣接している「ロビー邸」は、レーリースタイルと呼ばれる草原住宅様式で建てられており、その特徴は何といっても美しい水平を強調したデザインです。

シカゴと言えば高層ビル群ですが、「ロビー邸」はとにかく美しい水平の低層住宅となっています。

 

【歴史】

 

「ロビー邸」は、「フランク・ロイド・ライト」により1909年から1910にかけて建設された家で、その歴史的重要性から現在では、「歴史的建造物(National Hysteric Landmark)」・「国家歴史登録財産(National Register of Hysteric Places)」に指定されています。

しかし、そんな「ロビー邸」も初代ロビー家から短期間のうちにオーナーが次々に代わり、「シカゴ大学」に寄付された後は一時学生寮としても利用されましたが、老朽が進み、戦前、戦後に何度か解体の危機がありました。

そのたびにライトが手紙で嘆願したり、直接訪問したり(90歳の時)し、マスコミに訴え、修復、維持保全が叶ったといいます。 そんな、ロビー邸はライトが生涯で最も愛した作品だったと言われている所以でしょう。

 

【美しい外観】

 

1910年に完成した「フランク・ロイド・ライト」の代表的な水平線が強調されたプレイリースタイルの「ロビー邸」。

細長い敷地で、間口60フィート、幅は約3倍の180フィート(55m弱)もあり、あまりにも近代的でユニークな佇まいに、当時は近燐から「戦艦」とあだ名が付いていたといいます。

レンガ1つ取って見ても、水平であることに重点を置いた造りであることがわかります。また、天然素材を使用しているため、優しい風合いもとても素晴らしいです。

1900年当時は一家に1台の車でも珍しかったのに対し、「ロビー邸」には車3台分のガレージがあります。

更に、車庫は独立して建てられる事が一般的な時代に、家屋と一体化した近代的なデザインはかなり希有だったようで、車1台、1台のそれぞれの扉にはアートガラスが施されています。

この車庫は現在、「ツアーインフォメーション・デスク」、「ギフトショップ」になっており、ツアーはここから出発することになります。

西側から臨む景色には、張り出したキャンティレバーひさし、大型プランター、連続窓のステンドグラス、長方形の煙突などライト独特の造形を凝縮して見る事ができます。

当時、民家にはほとんど使用されなかったスティールが、せり出した長いひさしを支えるために使われており、スティールや雨樋も屋根の下に覆い隠してあり、ライトの視覚的な調和のこだわりが見られます。

また、左端には玄関に通じるポーチがありますが、通りからは見えない配慮がしてあります。「フランク・ロイド・ライト」は、窓にカーテンやブラインドの使用を想定していないため、連続窓のステンドグラスがとても素敵です。

これは、内部に光を入れることにより、外からは内部が見えにくくなるため、カーテンやブラインドが不要なのです。

 

【こだわりの内部】

 

「フランク・ロイド・ライト」は日本建築に影響を受けたと言われており、「ロビー邸」内にも障子を思わせる内装など、どこか懐かしさや親しみを感じる事ができます。

玄関ホールのアースカラーの天井高さは手が届くほど低く抑えられ、日本の書院造りに影響を受けたらしい格子が何カ所か組み込まれていて、とても落ち着く空間です。 

やや薄暗いゆったりとした階段を上ると、連続窓ステンドグラスから自然光が入り、壁にずらりと並ぶ日本風の照明器具、高い天井の広々したリビングルームがあります。

2階は中央の暖炉がリビングルームとダイニングルームの間仕切りになっているだけで区切りが無く、開放的な空間が広がり、ダイニングの先はキッチンになっており、そのさらに奥のガレージの上になる部分が使用人部屋といった間取りで、当時の使用人部屋=屋根裏部屋といった配置とはかなり異なっています。 

キッチン先の階段は使用人専用で、ツアーはこの階段を下りて終了します。3階は主寝室と子供部屋からなる3寝室と2バスルーム。

ほとんどの窓に施されているステンドグラスの模様は全部統一されていほとんますが、どことなく日本の破魔矢とイメージが被り、ここにも「フランク・ロイド・ライト」の日本趣味を感じてしまいます。

 

【ツアー】

 

建物内部は、観光客向けにガイドツアーが催行されていますので、各部屋を詳細に知りたい方におすすめです。著名な建築家の作品について触れてみるのもとても貴重な体験です。

ガイドツアーは「ロビー邸」内のギフトショップ(かつては車庫)で、申し込みをすることができます。

こちらのツアーは現在、金曜日・土曜日・日曜日の週3日のみで、1日1回のツアーですので事前にスケジュールチェックを忘れずに。

 

いかがでしたでしょうか。

美しい「ロビー邸」を思う存分観光した後は、世界で一番多くのノーベル受賞者を輩出している、世界有数の「シカゴ大学」を訪れてみましょう!

「ロビー邸」西側の通りを渡った先に、イギリスのゴシック風の建造物が広大なキャンパスに点在しています。

また、「ロックフェラー財団」によって創設された「シカゴ大学」に付属する、「ロックフェラー・メモリアル・チャペル」もあり、教会内部は自由に見学可能なので、こちらも是非とも訪れて見て下さい!

 

【フランク・ロイド・ライト】

 

アメリカの建築家であり、「ル・コルビュジェ」「ミース・ファン・デル・ローエ」とともに、近代建築の三大巨匠の一人として数えられる世界で最も著名な建築家の一人。

「空間の魔術師」とも称される彼の建築理想は、終生一貫し、より豊かな人間性の保証に寄付する建築「有機的建築」の理想を追求し続け、1191にものぼる作品を遺し、その内の460の作品が実現されました。

「フランク・ロイド・ライト」が生涯をかけて唱い続けた「有機的建築」は、現代でもその輝きを増して私たちの心に訴えかけ、無機質になりがちな現代において、より人間的な豊かさを提供してくれる思想なのです。

 

【基本情報】

ロビー邸/Frank Lloyd Wright's Frederick C. Robie House

住所:5757 S. Woodlawn Ave., Chicago

電話番号:+1 312-994-4000

営業時間:木曜日~月曜日 10時00分~15時00分

定休日:火曜日・水曜日

アクセス:シカゴ・ダウンタウンから約10マイル(16km)

公式サイト:http://www.flwright.org/visit/robiehouse

※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。

#usa #Chicago #歴史 #偉人 #photo #建築 #ステンドグラス

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