- 私の旅行記
アメリカ ニューヨーク クライスラービル
更新日:2020年12月28日

こちらは、ニューヨークの摩天楼の景色に欠かせない、ニューヨーク市マンハッタン区の「レキシントン通り」と「42丁目通り」の交差する地点にある高層ビル「クライスラービル」です!
アール・デコの代表建築物で、美しくそびえ立つこの建物に思わず目を惹かれてしまう、アメリカ合衆国を象徴する建築物の1つです。建物は白いレンガで覆われ、窓枠を強化するためダークグレーのレンガが水平装飾として使用されています。
また、無料で入ることができる1階ロビーは大理石でできた豪華な造りとなっており、ロビー天井には「エドワード・トランブル」によって描かれか壁画があります。ロビー自体がアール・デコ調を代表する場所となっているのです。
【クライスラービル:基本情報】
〖歴史・概要〗

1930年に「ウォールタワー」とともに世界一の高さを競って建てられ、大手自動車会社「クライスラー」の本社として完成した高層ビルです。「クライスラー」が所有していたこともあり、その名残として各所に自動車をモチーフとした装飾が施されています。
建築家「ウィリアム・ヴァン・アレン」が設計した高さ319メートル・77階建ての「クライスラービル」は、1930年に「ウォールタワー」を抜き世界一の高さになったものの、翌年1931年に「エンパイア・ステート・ビルディング」に抜かれてしまい、世界一高さはわずか11ヶ月だけでした。

しかし、内部は鉄骨であるものの、現在でも世界で最も高いレンガ造りのビルとなっています。ニューヨークでは、「ワン・ワールドトレードセンター」・「エンパイア・ステート・ビルディング」・「バンクオブアメリカタワー」に次ぎ、2007年にオープンした「ニューヨークタイムズビル」と並び4番目に高いビルとなっています。
現在では「クライスラー」の手を離れ、政府系ファンド投資評議会や大手不動産会社「ティッシュマン・スぺイヤー・プロパティーズなどが所有しています。ちなみに、「ティッシュマン・スぺイヤー・プロパティーズ」などが買収した1998年後には、改修工事が行われており、2000年代半ばに完了しています。
〖住所〗
405 Lexington Ave., New York
〖電話番号〗
+12126823070
〖アクセス〗
「クライスラービル」へのアクセス方法は、地下鉄4/5/6/7号線を使い、「グランドセントラル駅」で下車します。「グランドセントラル駅」下車後、42丁目を進み「レキシントンアベニュー」の角にあります。徒歩で約2分ですので、すぐにわかると思います。
また、ニューヨークは眠らない街ですので地下鉄にも終電がなく、深夜でも行くことは可能です。しかし、昔と比べ治安が良くなったとはいえ、深夜の少人数行動ましてや単独行動は避けたほうが良いでしょう。特に、深夜の地下鉄利用は男性複数人でいたとしても避けたほうがいいです。
〖駐車場〗
なし
〖入場料〗
無料
〖営業時間〗
8:00〜18:00
〖定休日〗
土曜日・日曜日
〖公式サイト〗
【見学可能なエリア】

超高層ビルの「クライスラービル」ですが、「エンパイアステートビル」・「ロックフェラーセンター」のような展望台はありません。完全なオフィスなので、上の階に行けるのは、「クライスラービル」で働いている方のみとなっています。
ですが、「クライスラービル」の1階の「ロビー部分」は、社員やゲスト以外の一般の人にも公開されてあり、自由に見学をすることが可能です。
目を見張る程美しい「エレベーター」や「天井の絵画」、「郵便受け」など。細部に至るまで「アール・デコ様式」になっており、一見の価値ありです!オフィスが開いている時間のみの見学可能なので、平日の朝8時から夜6時まで。週末や祝日は見学できません。
【クライスラービルの魅力・見どころ!】
〖アールデコ建築の傑作〗

「クライスラービル」は、「アール・デコ様式」の最高傑作と言われていますが、そもそも「アール・デコ」とはどのような建築様式なのでしょうか?「アール・デコ」とは、1900年頃に全盛期を迎えた「アール・ヌーボー様式」は植物パターンのたおやかな曲線モチーフで構成されていました。
それに対して「アールデコ」は、定規で引いたような直線、コンパスで画いたような円や円弧、それらの連続模様である波模様、イナズマ模様、流線型モチーフ、といった幾何学模様が特徴になっています。
1925年パリ万博で生まれ、超大国への道を歩み始めたアメリカで発展した建築様式なのです。1920年代のアメリカ・ニューヨーク・マンハッタンといえば、超高層ビルを建てる技術が確立し、富が集中し始め、新時代の都市整備が整い始めた場所です。

「クライスラービル」以外にも「エンパイアステートビル」、「ロックフェラーセンター」の「GEビル」も「アール・デコ様式」です。中でも「クライスラービル」は「アール・デコ様式」の最高傑作と評される美しい建築物です。
「クライスラービル」は、光り輝く頭頂部が特徴的ですが、それ以外のところは白いレンガで覆われています。また窓枠を強化するために、ダークグレーのレンガが水平装飾として使用されています。ちなみに、レンガの使用総数は、3826000個に上り、446000個のタイルや20961トンもの構造上の鉄などで造られています。
【光り輝く北側の三角窓が美しい】
北側の「三角窓」も「クライスラービル」の特徴の1つとなっています。普段観光で立ち入ることはできませんが、とても個性的です。ここは観光できないエリアですが、夜景になると三角窓から放たれる明かりがとてもきれいで素敵です。
【ガーゴイルも映画出演?】
「クライスラービル」の61階部分には、鷲をかたどった石像で雨樋から流れてくる雨水の排出口の機能を持つ「ガーゴイル」と呼ばれる飾りも特徴的です。また31階部分には、「マーキュリー」のヘルメットの「ガーゴイル」もあるそうです。この「クライスラービル」と「ガーゴイル」は、映画「メン・イン・ブラック・Ⅲ」のワンシーンにも登場しています。
〖ロビー〗

上記でも紹介した通り、無料で入ることができる1階ロビーは大理石でできた豪華な造りとなっており、クラシックな時計が似合うアフリカの赤色大理石を用いた壁が美しいです。
さらに床には、イタリアの黄色の大理石を使用したり、青色の大理石や琥珀色のシマメノウが用いられた装飾がされていて、隅々までこだわりを感じるとっても美しいロビーです。
しかし、ロビー自体がアール・デコ調を代表する場所となっており、ジャズ・エイジ時代を彷彿させるロビーは「エンパイア・ステート・ビルディング」と比べても引けを取らない美しさがあります。
〖天井の絵画〗

「クライスラービル」の特徴の1つに世界で最も大きな「絵画」が天井に装飾されていることです。この絵画の作者は「Edward Trumbull」というアーティストで、タイトルは「Transport and Human Endeavor」です。
この作品を描いた後で「クライスラービル」の「ロビー天井」に接着されました。この作品内部には、なんと「クライスラービル」が描きこまれているそうです。
この作品は、飛行機や何かの作業をしている人など現代技術の進歩を称賛していますので、しばし大きな絵画に見とれてみませんか。もしかしたら、作品内部に描かれている「クライスラービル」が見つけられるかもしれません。
〖エレベーターの装飾〗

「クライスラービル」の「エレベーター」には、このビルを利用している社員やパスを持っている方しかエレベーターに乗ることができませんが、1階の「ロビー」からならば寄木細工で作られた素晴らしいエレベーターの扉を眺めることができます。
この扉のモチーフは、「エジプトのロータス(ハスのこと)の花」で、寄木細工で見事に表現されています。日本、イギリス、キューバなどの木が使われ、日本の寄木細工では、全国各地の樹木が使われており、ホウノキや桜・ミズキ・タモなどの雑木が使われています。
ところが「クライスラービル」では、家具材や野球のバット・テニスラケットに使用される「谷地ダモの木」や、「東洋のクルミの木」など色や硬さの異なる木を使って装飾されているそうです。
〖突塔部分〗

「クライスラービル」で印象的なのは、ビルのてっぺんにある「尖塔部分」です。自動車メーカーである「クライスラー」の工場からステンレス版を調達し、自動車の「ラジエーターグリル」をモチーフに作りあげられました。
設計者「ウィリアム・ヴァン・アレン」は、ガラスの冠をイメージさせる宝石のようなビルにしたかったらしく、38メートルの「尖塔」はガラスで出来ており、ビル内部で製造されました。
1930年5月にその「尖塔部分」を追加し、「クライスラービル」は高さ319メートルの世界一高いビルとなりました。そんなこだわり抜いた「尖塔部分」は、現在でも昼夜問わず光輝く美しさがあり気品を感じます。
〖夜景・ライトアップ〗

「クライスラービル」の夜景は、「エンパイア・ステート・ビルディング」のような色の派手な装飾のライトはありませんが、シンプルゆえの美しいがあります。
夜になると「尖塔部分」がライトアップされ、「クライスラービル」の特徴をとてもよく表現しており、素敵ですね。
おすすめは、「エンパイア・ステート・ビルディング」から眺める「クライスラービル」の夜景が1番美しいと言われています。
中に入れない分、外から様々な角度から「クライスラービル」を眺めて見ましょう。ちなみに、7月4日の「アメリカ独立記念日」のライトアップは、アメリカ国旗の色をイメージした青・赤・白の3色に輝きます。

左が「エンパイア・ステート・ビルディング」、右が「クライスラービル」になります。2つのビルのコントラストは夜景にも映え、その存在感はニューヨークでも群を抜いていることがわかりますね。
【撮影スポット!】

ニューヨークの象徴として「クライスラービル」は、撮影スポットとしても有名です。ニューヨークの摩天楼の中でもひと際美しいため、映画やドラマでもニューヨークの象徴としても使われていること多いですね。
「マンハッタン」の街中で、色んな場所から見ることができます。おすすめは「5番街」と「42nd Street」の「ニューヨーク公立図書館」の隣の角から、とてもいい雰囲気の写真が撮れることで知られています。
また、「グランドセントラル駅」と一緒に写真に収めるのも素敵です。「グランドセントラル駅」と「クライスラービル」は近く、2つともニューヨークの象徴ですので、一緒に写真に収めると写真映え、インスタ映えもばっちりです!ぜひ美しい「クライスラービル」のお気に入りの一枚を撮影してみてください。
【クライスラービル周辺:おすすめレストラン・カフェ!】
〖ジュニアズ・レストラン(Junior’s Restaurant)〗

「ジュニアズ・レストラン(Junior’s Restaurant)」は、チーズケーキがおすすめのレストラン・カフェです。
遅い時間でもたくさんの人で賑わいを魅せており、味は濃厚でこってりして食べ応えのあるアメリカンサイズのケーキです。
場所柄、ミュージカルを見た後に立ち寄る方も多く、イートインでもテイクアウトでもOK!カジュアルなスタイルでも味は文句なしで美味しいです!

【基本情報】
ジュニアズ・レストラン(Junior’s Restaurant)
住所:1515 Broadway, New York, NY 10019
営業時間・開場時間:
月曜日~木曜日:6:30 – 24:00
金曜日・土曜日:6:30 – 25:00
日曜日:6:30 – 23:00
参考料金:チーズケーキ7.25ドル-
公式サイト:https://www.juniorscheesecake.com/blog/restaurants/times-square/
〖ベイクド・バイ・メリッサ(Baked By Melissa)〗

「ベイクド・バイ・メリッサ(Baked By Melissa)」は、ひとつ1ドルで買えるカップケーキのお店で、少しづつ食べたい方におすすめです。
アメリカらしいカラフルなカップケーキがたくさん並んでおり、サイズも小さめですので、アメリカのスイーツは甘すぎて、と思う方にもちょどいいでしょう。色々食べ比べてみるのもおすすめです!

【基本情報】
ベイクド・バイ・メリッサ(Baked By Melissa)
住所:109 E 42nd St, New York, NY 10017
営業時間・開場時間:
月曜日~木曜日:8:00 – 23:00
金曜日:7:00 – 24:00
土曜日:8:00 – 23:00
日曜日:9:00 – 23:00
参考料金:1個1ドル-
公式サイト:https://www.bakedbymelissa.com/
いかがでしたでしょうか。
ニューヨーク摩天楼の一つである「クライスラービル」は「アール・デコ様式」の最高傑作で、ニューヨーク・マンハッタンのシンボル的存在。
開業して80年以上経過した現在でも全く古さを感じません。内部観光できるエリアは少ないですが、素晴らしいロビーの装飾は一見の価値があります。
ニューヨークを訪れるのなら「アメリカの象徴」である美しく輝く「クライスラービル」にぜひ立ち寄ってみてください!
【基本情報】
クライスラー・ビルディング
住所:405 Lexington Ave, New York, NY 10174
営業時間・開場時間:8:00 – 18:00, 土日休
利用料金や入場料:無料(1階ロビー) アクセス:
地下鉄4号 グランドセントラル‐42丁目(Grand Central)駅 約徒歩2分 地下鉄5号 グランドセントラル‐42丁目(Grand Central)駅 約徒歩2分 地下鉄6号 グランドセントラル‐42丁目(Grand Central)駅 約徒歩2分
公式サイト:http://www.tishmanspeyer.com/properties/chrysler-center
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
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