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アメリカ ニューヨーク フリック・コレクション

更新日:2020年12月28日


こちらは、「ピッツバーグ」の鉄鋼王「ヘンリー・フリック」が創設した美術館「フリック・コレクション」です!

「フリック・コレクション」は、質の高いコレクションに定評があり、ヨーロッパ絵画や彫刻をはじめ、中庭、家具、ペルシャ絨毯なども見ごたえがあります。

今回はそんな、「フリック・コレクション」について詳しくご紹介させていただきます!

【フリック・コレクション:基本情報】

〖歴史・概要〗

「フリック・コレクション」は、「ピッツバーグ」の実業家「ヘンリー・フリック」の美術コレクションを元に、ニューヨークのマンハッタンの元私邸を改築して1935年に開館しました。

屋敷の主人であった「ヘンリー・フリック」は、1849年に「ペンシルバニア」の貧しい農家に生まれました。のちに製鉄業が盛んな「ピッツバーグ」で、製鉄に不可欠なコークスの生産会社を興し、30歳で「コークス王」と呼ばれるようになります。この頃から「フリック」は絵画の収集を始め、のちに所蔵作品数1,100点にもおよぶ世界屈指の個人コレクションを築き上げたのです。

しかし、アメリカの労働史を紐解くと、実業家としての冷酷極まりない素顔が浮かび上がります。1892年、「アンドリュー・カーネギー」と共同経営していた製鉄工場で起きたストライキでは労働者と対立し、労働組合の壊滅と賃金の引き下げを徹底的に行いました。

悪名高き「ホームステッド・ストライキ」です。「意地の悪い悪魔」と陰口を叩かれていた「カーネギー」にしても然り、アメリカンドリームは綺麗ごとだけでは為し得ないものであり、慈善事業家にも光と影があるのだと思い知らされます。最終的には「アンドリュー・カーネギー」と仲違いをしニューヨークの現「フリック・コレクション」の場所に邸宅を建て余生はそこで過ごします。

「フリック」は1912年から1914年にかけ建築家の「トマス・ヘイスティングス (Thomas Hastings)」に邸宅の設計を依頼。1919年に「ヘンリー・フリック」が、そして1931年に彼の妻「アデレイド・フリック (Adelaid Frick)」が亡くなった後、邸宅は拡張され1935年に「ヘンリー・フリック」の遺言通り美術館として一般公開されました。

「フリック・コレクション」は小規模なアート施設であるものの、豪華な所蔵作品を有することで知られています。「ブリューゲル」・「ベラスケス」・「レンブラント」・「フェルメール」・「ゴヤ」・「アングラー」・「ホイッスラー」・「エル・グレコ」・「ウィリアム・ターナー」など、ヨーロッパの近代絵画を中心に、彫刻や陶磁器など美術館は「フリック」の死後もコレクションの拡張を続けています。

妥協のないコレクションの充実ぶりは私設美術館とは思えないほど。公式ウェブサイトではオンライン上で作品を観ることができる「バーチャル・ツアー」も公開中されています。

〖住所〗

1 E 70th St, New York, NY 10021

〖電話番号〗

(212)2880700

〖アクセス〗

「フリック・コレクション」は、ニューヨーク市の1番70番通りにあり、北東の角には5番街があります。地下鉄を使うと便利で、地下鉄の「4」・「5」・「6番」に乗って「68th street」駅で下車し、「イースト70ストリート」まで北上しましょう。その後は、「セントラルパーク」がある西方向へと歩けば、「フリック・コレクション」が見えてきます。

さらに「フリッツ・コレクション」から「セントラルパーク」沿いに北へ向かえば、「メトロポリタン美術館」に辿りつきます。マンハッタンで美術館めぐりをするなら、この2つを合わせてまわるのがおすすめです!

※バリアフリー※

車椅子の方は、正面玄関が右側の木製の扉で、その左側に車椅子マークがあり、ここから一度スロープで地下1階まで降ります。車椅子マークの横にインターフォンがありますので、「I’m a wheelchair user. Can I come inside from here.」などと言ってみましょう!スタッフが対応してくれます。


〖営業時間〗

火曜日~土曜日:10時00分~18時00分

日曜日:11時00分~17時00分

※入場券の販売は閉館30分前まで(閉館15分前より閉館準備開始)。

※1・9月を除く第1金曜日は~21時00分

〖入場料金〗

大人:22USドル/シニア(65才以上):17USドル/学生(要ID):12USドル

〖定休日/休業日〗

月曜日/祝日

〖公式サイト〗

https://www.frick.org/

〖注意事項〗

・館内での撮影不可

・10歳未満入場不可

・10~16歳は保護者同伴

【フリック・コレクション:魅力・見どころ!】

〖常設展〗

マンハッタンにひしめく他の有名美術館の陰に埋もれてしまいがちな「フリック・コレクション」ですが、その収蔵品には有名なアーティストの作品が充実しています。この美術館には16の常設ギャラリーがあり、大抵は同時に数個の特別展を催しています。

「トマス・ゲインズバラ」・「ジョシュア・レノルズ」・「ウィリアム・ターナー」など、ヨーロッパの有名な巨匠の手になる壮大な絵画を展示しています。また、美術館には彫刻、陶器、織物や布地作品、スケッチなどもあります。

中でも「フェルメール」の絵を3点「女と召使」・「兵士と笑う女」・「稽古の中断」を所有していることは特筆に値します。というのも、「フェルメール」は生涯で残した作品はかなり少なく、3点のうち2つが、あの特徴的な窓際の構図のものなのです。これだけでも貴重な体験ができる美術館といえるでしょう。

他にも、「レンブラント」・「ヴァン・ダイク」・「ベラスケス」・「ゴヤ」・「ドガ」など、そうそうたるヨーロッパの巨匠たちの作品を見ることができます。大きな有名美術館と比べてコンパクトな展示となっているのも、かえって鑑賞のしやすさにつながっています。

また、常設展示のほかに特別展もしばしば行われているので、マンハッタンに行く際はぜひ事前にチェックしておきましょう!無料のオーディオガイドをご利用になり、ご自身のペースでご鑑賞下さい。美術館は観光客にも地元の人にも人気の場所ですので、一日中混雑していると思います。

また、美術館内では映画が上映されており、「ヘンリー・フリック」がどのように財をなしたのか、またフリックコレクションの建設の歴史について知ることができます。


【自由な伯爵夫人ルイーズの肖像】