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  • 私の旅行記

アメリカ ワシントンDC タイダルベイスン

更新日:2020年12月28日


こちらは、ワシントンDC「ナショナル・モール」にあるお花見スポットとして有名な「タイダルベイスン」です!アメリカの首都ワシントンDCが桜の名所でもあることをご存知でしょうか?

「ポトマック川沿い」の桜並木は、100年以上も前に日本から送られたものが起源で、「ポトマック川沿い」の桜のほとんどがこの「タイダルベイスン」の周りに植えられています。明治時代に日本から送られた桜のうち現存しているものや記念碑が残されているので、日本人としてはなおさら感慨深い場所です。

桜並木と池から見える白いモニュメント群のコントラストがとても美しい鑑賞スポットです。今回は、なかなかアメリカではお目にかかれないはずの桜を、首都ワシントンDCで鑑賞できるスポットをご紹介します。

 

【3000本の桜】

 

ワシントンD.C.で最も一般的で有名な桜は「ソメイヨシノ」で、「タイダルベイスン」を囲むように植えられています。「ソメイヨシノ」以外にも、「カンザン」も植えられており、「カンザン」は「ソメイヨシノ」の2週間後に満開となります。

また、「東ポトマック公園」には「フゲンゾウ」や「シロフゲン」も植えられています。他にも、「ソメイヨシノ」よりも1週間ほど先に咲き始める「枝垂桜」・「ジュウガツザクラ」・「オオヤマザクラ」・「ウスズミ」・「タケシマザクラ」等も植えられています。

メインはやはり「ソメイヨシノ」ですが、他にも色々な桜が咲いているので、それらの桜をめでながら全長約3.5kmの「タイダル・ベイスン(Tidal Basin)」とその周辺を散歩するのもおすすめです!

 

【歴史】

 

〖桜に魅了されたアメリカ人女性〗

これら見事な桜並木は、1912年に日本から贈呈された12種類3040本の桜を始まりとしています。では何故、アメリカの首都であるワシントンDCに、世界に誇る桜の名所があるのでしょうか?

その背景には、桜に魅了された米国の人々の姿があります。ポトマック川周辺に桜を植えるという計画は、「ナショナル・ジオグラフィック協会」初の女性理事「エリザ・シドモア」氏が1884年に日本の「向島」を訪ねた際、桜の美しさに感動したことから始まったとされています。

そしてアメリカへの帰国後に、埋め立てが行われた「ポトマック川河畔沿い」に桜の木を植えることを当局に提案したそうです。当初、この提案は拒否されたましたが、シドモアさんは全ての管理者にその後24年間提案し続けたそうです。

〖最初の植樹〗

その後、同じく桜の美しさに惹かれた植物学者の「デイビッド・フェアチャイルド」氏が1906年、横浜から125本の桜の木を輸入し、自宅の庭で「果たして米国東海岸に桜が根付くかどうか。」を試したといいます。

そして見事に桜は開花し、博士夫妻は「シドモア」氏がすすめる「ポトマック川沿い」の「桜並木計画」を後押しします。1909年に「タフト大統領」が就任すると、桜の植樹活動を主導するようになり、「ポトマック川」周辺の「桜並木計画」が急速に実現化へと向かったそうです。

そこへ、ニューヨークで研究に励んでいた「高峰譲吉」博士がこの「桜並木計画」の話を聞きつけ、当時の東京市長で衆議院議員の「尾崎行雄」氏に協力を頼みました。そして、1909年8月30日、東京からアメリカに2000本の桜を寄贈し、「ポトマック川沿い」に植樹する話があり、桜は1910年1月6日にワシントンDCに到着しました。

しかし、「アメリカ農務省検疫チーム」が桜を調べたところ、桜が昆虫や線形動物に汚染されているのを発見し、「農務省」は検疫結果を見過ごすことはできず大統領に処分を提言、止むなく「タフト大統領」は1月28日に焼却命令を出しました。

〖2回目の植樹〗

前回の失敗を踏まえて、1910年3月に農商務省農事試験場長の農学博士から害虫駆除、苗木づくりについて助言を受け、苗木作り、土木の選定などを慎重に行います。

そして再び、綿密な計画の基、健康な桜の苗木が育てられとうとう1912年の桜贈呈が実現します。同年12月に集められた桜の種類は59種類にもなります。そして1911年2月14日、3020本の桜の苗木が横浜港を出航。

内訳は、「ソメイヨシノ1,800本」・「カンザン350本」・「イチヨウ160本」・「タキニオイ140本」・「シラユキ130本」・「フゲンゾウ120本」・「アリアケ100本」・「ジョウニオイ80本」・「フクロクジュ50本」・「スルガダイニオイ50」・「ギョイコウ20本」・「ミクルマガエシ20本」と言われています。

アメリカのシアトルまで輸送された後、鉄道を経由して3月26日にワシントンDCに到着しました。「全米桜祭り」後にも、「ソメイヨシノ」とはまた別の種類の桜が見ごろになるのも嬉しいですね!「ソメイヨシノ」以外の桜は、「ポトマック川」や「ワシントン運河沿い」で多く見られます。

〖その後の桜の植樹〗

1912年以降も、桜の植樹は続けられます。1965年には、3800本の「ソメイヨシノ」が再び日本から送られ、1986年から1988年には1912年に植えられた桜の回復のために、676本の桜の木が加えられたそうです。

また1996年には、「クリントン大統領」の訪日を記念して、100本の桜が「ポトマッ ク川沿い」に植えられました。今でも、1912年に植樹された桜は100本近く残っているそうです。

〖パゴダ&灯篭〗

そして、「タイダル・ベイスン(Tidal Basin)」を散歩していると、 日本から送られた「パゴダ(仏教・ヒンズー教の多層の塔)」や、「灯篭」にも出合うことができます。

「パゴダ」は、 第二次世界大戦後の日米間の友好関係を示す象徴として、横浜市から1957年に送られたもので、17世紀に作られたものだそうです。

「灯篭」は、360年の歴史を持つとされるもので、日本からの桜の寄贈を記念し、2013年に送られたものです。

 

【全米桜まつり(National Cherry Blossom Festival)】

 

ワシントンDCでは、日米の友好の証として毎年桜の開花時期(3月下旬~4月上旬)に合わせて桜祭りが開催されます。約1か月間様々なイベントが目白押しです。

オープニングセレモニーや桜祭りのパレードが特に有名で、日本の屋台やアーティストも来るので、アメリカの首都で日本の雰囲気を味わうことができるので在米生活が長い方のリフレッシュにもおすすめです。

他にも花火大会やパーティなどのイベントがあり、一部のイベントではチケット予約が必要となります。チケットはWEBサイトから購入できます。

【基本情報】

全米桜まつり(National Cherry Blossom Festival)

住所:各イベント会場による

電話番号:+1 (877) 442-5666

公式サイト:http://www.nationalcherryblossomfestival.org

 

【アクセス方法・ツアー情報】

 

【サーキュレーター】

「サーキュレーター(Circulator)」とは、一律$1で乗れるワシントンDC内の循環バス。「サーキュレーター」の「ナショナル・モールルート(レッドライン)」は、「ナショナル・モール」を1周しており、各観光スポット付近が停留所になっているので観光客に大変便利です。

「ナショナル・モールルート」の「停留所8」で降りると、「タイダルベイスン」のすぐ近くに行くことができます。

サーキュレーター公式サイト:https://www.dccirculator.com/

【メトロ地下鉄(Metrolink)】

最寄り駅:スミソニアン駅(Smithsonian Station)

※メトロ地下鉄の「ブルーライン」・「シルバーライン」・「オレンジライン」の3本が通っています。「スミソニアン駅」から「タイダルベイスン」までは、徒歩15分程度かかります。

DC Metro 公式サイト:https://www.wmata.com/

路線図:https://www.wmata.com/rider-guide/new-riders/upload/pocket-guide-English.pdf

近くには「朝鮮戦争戦没者慰霊碑」や「トーマス・ジェファーソン記念堂」などがあるため、モール内の他の博物館やモニュメントと合わせて効率よく回ることができ、様々なルートで行くことができます。

 

【周辺観光スポット4選!】

 

ワシントン記念塔

ワシントンDCのシンボル「ワシントン記念塔」周辺にもたくさんの桜が植えられています。地元の人も観光客も桜の時期は芝生の上でお花見しながら思い思いに過ごしています。

ただし、外での飲酒が禁止されているので、日本のお花見会場よりも穏やかな雰囲気です。桜祭りのイベントの1つ、「カイト・フェスティバル(Blossom Kite Festival)」が開催されるのも「ワシントン記念塔」のふもとです。

凧揚げは自由参加、凧作りを含めたワークショップやアーティストによる野外コンサートなどがあり、家族で楽しめるイベントです。

【基本情報】

ワシントン記念塔

住所:2, 15th Street NW, Washington, D.C. 20007

開館時間:午前9時~午後5時(最終入場は閉館の30分前まで)

※夏季(Memorial DayからLabor Dayまで)は~午後10時

※2019年春までエレベーター改修工事のため中に入ることはできません。

休館日:7月4日、12月25日

入場料:無料(ただし整理券が必要)

アクセス:地下鉄「スミソニアン駅(Smithsonian Station)下車。

公式サイト:www.nps.gov/wamo/

公式サイト(カイト・フェスティバル):http://www.nationalcherryblossomfestival.org/blossom-kite-festival


フランクリン・デラノ・ルーズベルト記念公園

「タイダルベイスン」の南西に位置する場所には、「フランクリン・デラノ・ルーズベルト記念公園」があり、この辺り周辺も時期になると美しく桜が咲いています。

アメリカ合衆国第32代大統領「フランクリン・デラノ・ルーズベルト」を記念して1997年に「ローレンス・ハンプリン」によって設計・建設された「フランクリン・デラノ・ルーズベルト記念公園」。

「フランクリン・デラノ・ルーズベルト」は、アメリカ史上唯一4選された大統領であり、また重度の身体障害を持つ大統領でもあります。

公園にはテーマごとに分かれた4つのルームがあり、石塀や滝などによって形づくられた遊歩道に、「フランクリン・デラノ・ルーズベルト」が大統領に在任していた12年間に起きた出来事をブロンズ像を配して表現しています。

【基本情報】

フランクリン・デラノ・ルーズベルト記念公園

住所:400 West Basin Drive SW, Washington, D.C.(Nearest Intersection: West Basin Drive SW & Ohio Drive. SW)

電話番号:202-426-6841

営業時間:24時間いつでも訪れることができます。

※質問などに答えてくれるレンジャーは毎日朝9時半から午後11時半まで。

※朝10時〜午後11時までは1時間ごとにガイド付きツアーも行われています。

公式サイト:http://www.nps.gov/frde/index.htm


マーティン・ルーサー・キング・ジュニア記念碑

「タイダルベイスン」の北西に位置する場所には、「マーティン・ルーサー・キング・ジュニア記念碑」があり、こちらも時期になると美しく桜が咲いています。

「I Have A Dream」の演説で有名な偉人「マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(以下キング牧師)」の記念碑。メインは、巨大な岩から「キング牧師」が切り出されているような形をした、高さ30フィート(約9メートル)にもなる大きな「キング牧師像」です。

これは、「I Have a Dream(私には夢がある)」の演説の1節にある「With this Faith,We will be able to hew out of the Mountain of despair Stone of Hope.(この信念を持ってすれば、絶望の山からも希望の石を切り出すことができるのだ。)」から造られた物で、「巨大な山」が「絶望の山」で、「キング牧師像」が「希望の石」を体現しています。

【基本情報】

マーティン・ルーサー・キング・ジュニア記念碑

住所:1964 Independence Ave SW, Washington, DC 20024

電話番号:+1 202-426-6841

営業時間:24時間営業

※担当者(レンジャー)がいるのは朝9時半〜午後11時半。

※解説付きツアーは1時間ごとに朝10時〜午後11時まで。

入場料:無料

公式サイト:https://www.nps.gov/mlkm/planyourvisit/basicinfo.htm


ジェニファーソン記念館

「タイダルベイスン」の桜を鑑賞するうえで忘れてはならないのが「ジェニファーソン記念館」です。白く美しい「ジェニファーソン記念館」と淡いピンクで彩られ桜は、美しいの一言に尽きます。

アメリカ合衆国の最も偉大な大統領、夢想家として活躍した「トーマス・ジェニファーソン」は、アメリカ独立宣言起草の立役者となった人物です。

ナショナル・モール」に並ぶ建築物の中でもシンプルで印象的な建物で、古代ギリシャのネオクラシック建築を心から称賛していた「トーマス・ジェニファーソン」にとってパンテオンを模したこの記念館はとても適切で素晴らしい建物です。

「トーマス・ジェニファーソン」がこの国に対して抱いていた理想をより深く理解するため、内壁に刻まれた様々な文章を是非とも読んでください。

【基本情報】

ジェニファーソン記念館

住所:701 E Basin Dr SW, At the south shore of the Tidal Basin, Washington DC, DC 20242

電話番号:202-426-6841

営業時間:年中無休

※担当者(レンジャー)がいるのは朝9時半〜午後11時半。

※解説付きツアーは1時間ごとに朝10時〜午後11時まで。

入場料:無料

公式サイト:http://www.nps.gov/thje/index.htm

 

【桜グッズ】

 

ワシントンDCでは特に桜の季節、季節限定のグッズが販売されます。日本の桜グッズとはまたテイストが違っていたり、「スミソニアン国立動物公園」のパンダとコラボしていたりとワシントンDCらしさが詰まったものばかりなのです。

この時期には、現地の方が大きく「桜」と書いてあるTシャツなどを着ている光景も見れて、日本人の私たちからするとなんとも嬉しい気持ちになります。

なんとも斬新なデザインをしたグッズもありますので、是非お土産にいかがでしょうか。

 

いかがでしたでしょうか。

日本から送られた桜が海外でも愛されているのは日本人として少し誇らしいです。日本から遠く離れたアメリカでも、ワシントンDCに行けばお花見が楽しむことができます。

在米生活が長い方も短い方も、ぜひ桜の季節を狙ってDC観光はいかでしょうか。桜の開花時期は、ナショナルパークサービスの〖開花情報ページ〗で確認してみてください。

 

【基本情報】

タイダルベイスン

面積: 0.43 km²

水面標高: 91 cm

平均水深: 3.05 m

流入元: ポトマック川

流出先: ワシントン・チャンネル

公式サイト:https://www.nps.gov/articles/dctidalbasin.htm

※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。

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