- 私の旅行記
イギリス ロンドン タワー・ブリッジ
更新日:2021年6月10日

こちらは、ロンドンのテムズ川に架かる大きな橋「タワーブリッジ」です!
〖世界遺産〗ではないものの、ロンドンを象徴する観光スポットの一つとして世界的に知られる人気観光でもあります。「タワー・ブリッジ」は、「跳ね橋」であることでも有名でその開閉の様子は必見です!
今回は、そんなロンドンのシンボルマークとして愛される「タワー・ブリッジ」についてご紹介させていただきます。
【歴史】

「タワー・ブリッジ」は、ロンドンの東エリア(イーストエンド・オブ・ロンドン)の更なる商業的発展を目指して19世紀後半に建造が進められました。
ローマ時代から交易の地として栄えてきたシティでは、「テムズ川」を往来する船の大型化にともない、必要なときに上げ下ろしできる跳ね橋の建設を求める声が強くなっていったのです。
当時のお金で118万4000ポンドの費用と8年の歳月をかけて、このおとぎの世界から抜け出たような橋が完成したのは1894年。

設計の際に問題点として挙げられたのが、固定された橋を建設してしまうと、大型船が入港できなくなってしまうということでした。
そこで1894年にアイディアの公募が行われ、タワーブリッジは建築家「ホーレス・ジョーンズ」と協力者「ジョン・ウルフ・バリー」のアイディアが採用されました。
そして、画期的な開閉式の橋が建築され、1894年6月30日に見事開通されました。
タワーブリッジは、ゴシック様式の中性のお城のような外観をした橋が可動するというのは、非常に珍しく一躍ロンドン有数の名所となりました。

その当時は1日に50回ほど上がった橋も、今も現役の可動橋でこそありますが、それほど多く上がることはなく、開閉にはわずか1分しかかからず、最大で86度まで開くという素晴らしい橋です。
かつて橋を持ち上げる動力として、蓄圧器に蓄えられた蒸気が使われていましたが、今は油圧と電気モーターで動かしています。
以前、橋の開閉に使われていた水圧式エンジンは橋のシティ・ホール側にあるエンジンルームで見ることができます。
ちなみに、同じ仕組みで開閉する橋は東京の「勝鬨橋」も有名ですが、約50年前を最後に開閉していません。
【アクセス】
「タワー・ブリッジ」は、「The Shard」と隣接している「ロンドン・ブリッジ駅」から徒歩7分程です。
「ロンドン・ブリッジ駅」は「国鉄」と「地下鉄」があり、大きなターミナル駅であるため、駅を出てからの歩く方向は分かりにくいのです。
ただ、駅の出口に「タワー・ブリッジ」方面を示す案内看板がありますので、それをみて出口を見つけて下さい!
また、ロンドンの地図(ガイドブックにある地図で十分)か、スマートフォンでの地図なども用意しておきましょう!
駅から「タワー・ブリッジ」までは、たくさんのローカル民・観光客がいるため、比較的安全に到着することができるでしょう。
【タワー・ブリッジ開閉時の様子 】

道路ごと上に「跳ね」、開閉するというダイナミックな「タワー・ブリッジ」ですが、開閉時の橋の上の様子はというと、最初にアナウンスがあり、それから信号により交通がストップします。
信号が赤になって車の動きが止まったあと、ゲートも閉まり、「跳ねる」部分には完全に立ち入りができなくなり、スタッフの人も「跳ねる」部分を挟んで両側について、安全確認をします。
これは歩道部分に関しても同じで、ゲートが閉まり「跳ねる」部分を挟んだ2ヶ所は分断されます。

大きな「跳ね橋」ながら、開閉それぞれの動作にかかる時間はたったの1~2分!最大角度86度まで開きます。
安全確認や船の通り抜ける時間も合わせ、全部の工程は7~8分ほど。交通を分断していたゲートが再び開くと、すぐに車が動き始め、普段通りの橋の姿へと戻っていきます。
しかし、タワーブリッジの開閉はセレモニーやパフォーマンスで行われる橋ではなく、あくまでも大型船が通る際に開閉されるため、開閉しない日もあれば、1日に数回という日もあります。

ですが、「BRIDGE LIFT TIMES」という公式ホームページには、3か月分の橋の開閉スケジュールが記載されているので、開閉する日を狙って行くことは出来ます!
また、「BRIDGE LIFT TIMES」には開閉のタイミングはもちろんのこと、通過する船の名前や、上流か下流かの信仰方向もわかります。

美しい橋が開閉する幻想的なシーンをベストショットで撮影したい方は必見です!ちなみに、撮影スポットとして有名なのは、ロンドン塔の対岸やタワーブリッジから歩いて5分程度の場所にあるシティ・ホール周辺などです。
もしも、船を真正面から見たい!撮影したい!という方は、上流へ向かう船のスケジュールを狙って行ったほうが良いでしょう!
【タワー・ブリッジを渡ってみよう!:魅力・見どころ!】

「タワー・ブリッジ」はもちろん渡ることができ、長さ244メートルの橋の上は、多くの通行人と自動車で賑わいます!
「タワー・ブリッジ」の出来る以前、この辺り(ロンドン橋の下流地域)は人口が密集していたにもかかわらず橋が無く、対岸に渡るには大変な時間を要していましたが、この橋がテムズ川に架けられたことによって、人々の生活が飛躍的に便利になりました。
現在ロンドンの人々にとってこの橋の存在は当たり前のものとなっているかもしれませんが、それは19世紀末、多くの市民が切望した結果として生まれた通路なのです。
〖タワー・ブリッジ上に架かる2本の橋:THE GLASSED IN WALKWAY〗

「タワー・ブリッジ開閉」の話で欠かせないのが、「テムズ川」から突き立つ格調高き2本の塔。その塔と塔を結ぶ地上41メートルの上空に架かっている2本の橋です。
実はこれは、「跳ね橋」が開いた状態でも歩いて渡れるように。という理由でデザインされたものでした。
しかし「跳ね橋」開閉中、わざわざ上にのぼるよりも待つほうが好まれたようで、あまり使用されなかった空中歩道は、1910年に閉鎖されてしまいます。

1982年に「エキシビジョン」としてオープン。タワーブリッジの「跳ね橋」としての歴史の展示や、42メートルの高さからのテムズ川の景色を楽しめるようになっています。
空中歩道は、一部地面がガラス張りの場所もあり、現在では「THE GLASSED IN WALKWAY」と呼ばれ、ロンドンのなかのアトラクションのひとつとして親しまれています。
【基本情報】
タワーブリッジ・エキシビジョン
開館時間:
夏期間(4月~9月) 10:00~17:30(最終入場)
冬期間(10月~3月) 9:30~17:00(最終入場)
※12月24~26日は閉館です
※1月1日は10:00からの開館となります
料金:
大人:£9.80
子供(5~15歳):£4.20
大人割引料金:£6.80
子供割引料金:£3.00
大人1+子供2:£15.30
大人2+子供1:£20.00
大人2+子供2:£22.00
大人2+子供3:£24.50
大人2+子供4:£27.00
5歳以下:無料
※割引料金は、障がいのある人、学生、シニアに適用されます
※詳しくはこちらのページでご確認ください。他にもグループ料金や、ロンドン大火記念塔入場券とセットの割引があります。
おすすめは「ロンドン・パス」を事前に購入する方法!市内80か所以上ものスポットで使えるフリーパスでお得に入場でき、一部の観光スポットでは優先入場の特典やお土産の割引などもあります!➡
〖展示スペース〗

「タワー・ブリッジ」の内部には、「展示スペース」も用意されており、橋の歴史や開閉の仕組みの解説といったパネル展示も見応えがありますが、ぜひ見ておきたいのは昔のエンジンでしょう!
南塔をエレベーターで下りて、さらに橋の下まで階段を下りると「エンジン・ルーム(Engine Room)があり、およそ100年前の「ヴィクトリア朝時代」に使われていた水圧式エンジンは、100tもある跳ね橋を操っていただけに巨大な代物。

今でこそ油圧と電気モーターに取って代わられてしまっていますが、完成当時の「タワー・ブリッジ」の開閉システムは、水圧を利用した蒸気機関方式によるもので、スペース内には当時の機械工学の粋を結集した水圧式エンジンがそのまま保管されているです。
内部の構造を知ると、この橋が「石のコートでくるまれた鉄のガイコツ」であることがよくわかり、歴史と伝統を大事にするロンドンらしい見どころなので、メカニック好きの人は見逃さないようにしましょう!

ちなみに、「タワー・ブリッジ」の上部橋の「展望室」までは、エレベーターまたは階段で上ることが可能です。
階段で上ると、「タワー・ブリッジ」の長年の歴史をまじまじと見学しながら、橋の「中」に入り込んでいることを体感できるので、特におすすめです!

階段は合計で239段ありますが、足腰が健康な大人の方なら問題ないでしょう。階段を上りきった後、上部橋の「展望室」から眺める景色はより一層思い出に残るものとなりそうです。
特に、「詩人・ウィリアム・ワーズワース」がその眺めに「これよりも美しい場所は地上にはない」と詠嘆した「テムズ川」は必見!

彼の見た約200年前の「テムズ川」とはもちろんその景観は変わっていますが、21世紀の「テムズ川」の景色も、当時に負けていないのではと思わせてくれる美しさです。
イギリスの首都として発展を続ける、まさに「生きている街」の姿を、この橋から見ることができます。
〖夜景:ロンドンの夜を飾る美しい橋!〗

「ヴィクトリア調様式」の優雅さあふれる2つの塔に、青と白の橋げたというコントラストのある情景も良いですが、夜のイルミネーションが灯った「タワー・ブリッジ」も見ものです!
ライトアップされた美しき橋の姿は、まるでロンドンの街に夢を架けるよう。橋の長さ244メートル。タワーの高さ65メートル。大英帝国の技術の粋を集めて建造され、当時の人々を驚愕させた歴史的建造物は今、ロマンチックなヨーロッパの夜を彩るオシャレスポットにもなっています。
自動車道路と平行して遊歩道は24時間開放されており、ここからは「The Shard」や「ロンドン市庁舎」の夜景を楽しめます!
最近話題の「テムズ川南岸沿い」のレストランやパブで、ロマンティックな夕べを満喫するのも良いでしょう!
【タワー・ブリッジ周辺:おすすめレストラン】
〖バトラーズ・ワーフ(Butler's Wharf)〗

「タワー・ブリッジ」の南側には、「ブレア首相夫妻」が、「クリントン元大統領夫妻」をカジュアル・ディナーに招いたレストラン「La PONT De La TOUR」など、お洒落なレストランが連なる「バトラーズ・ワーフ(Butler's Wharf)」があります。
特にシーフードをメインの食材として扱う店が多く並び、ここはシティから近く、「インベストメント・バンカー」なども暮らしていることから、月々の家賃が100万円を超える物件も多く、とてもゴージャスなエリアとなっています。

「コンラン卿」がプロデュースするレストランや、美術館「デザイン・ミュージアム」が立ち並び、それらがこのエリアの価値を上げているともいえるでしょう。
また、ここから辺りを見回すと、「ロンドン市庁舎」や「きゅうりタワー」の愛称で親しまれる「Swiss Reビル」など、ロンドンの新しいシンボルも眺めることができます!
いかがでしたでしょうか。
世界中の大都市の多くが川を中心に発展したように、ロンドンという街も「テムズ川」の存在抜きには語れません。
そしてその「テムズ川」に架かる「タワー・ブリッジ」もまた、ロンドンを語る上でなくてはならない、この街のシンボルと言えます。
「テムズ川がなければ、ロンドンは生まれなかった」という言葉がある通り、ロンドンの街歩きに「タワー・ブリッジ」は決て欠かせないのです。
もしもロンドンを訪れる機会があったなら、是非その足で渡ってみることをおすすめします!
【豆知識】

「タワー・ブリッジ」はその際立った外見で印象に残りやすく、イギリス民謡「ロンドン橋落ちた」で歌われている橋だと勘違いしている人がとても多いそうです。
「♪ロンドン橋落ちた落ちた落ちた・ロンドン橋落ちた・さあどうしましょう♪」
実際は隣にかかっているシンプルな橋が「ロンドン橋」なのですが「タワー・ブリッジ」の方がイメージし易いのかそちらだと思われてしまうようです。
「ロンドン橋」がかつて洪水で何度も流された為このような歌ができたと言われていますが、「タワー・ブリッジ」が落ちた事実は一度もありません。
【基本情報】
タワー・ブリッジ(Tower Bridge)
住所:Tower Bridge, London SE1 2UP
電話番号:(020)74033761
アクセス:地下鉄タワーヒル(Tower Hill)駅から徒歩10分
駐車場:なし
営業時間:10時30分~17時30分(10~3月は9時30分~17時)
※最終入場30分前
定休日:なし
休業日:12/24、12/25、12/26
所要時間目安::1時間程度
入場料:有料(タワーブリッジ・エキシビジョンのみ)
大人:9.80ポンド、 子供:4.20ポンド、 シニア:6.80ポンド、 子供、シニア、学生(要ID)、家族、およびオンライン割引あり
入場時の注意事項:15歳未満の子供には必ず保護者同伴のこと
クレジットカード:Visa,Master
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
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