• 私の旅行記

イギリス ロンドン デザイン・ミュージアム

更新日:2020年12月28日


こちらは、ロンドンの「ケンジントン」にある、デザインの作品と製品を専門に所蔵・展示・普及活動を行う「デザイン・ミュージアム(Design Museum)」です!

「デザイン・ミュージアム」では、グラフィックやファッション、商品、工業製品、建築などのデザインに関する展示や企画展を楽しむことができます。

モダンなインテリアショップやレストランなどを手がけ、イギリスのライフスタイルに革命的な変化を起こしたコンラン卿がオープンし、2016年末にバトラーズ・ワーフから現在のケンジントンに移転しました。

近代〜現代のあらゆるプロダクト・デザインをコレクションした世界でも珍しい博物館で、デザインに興味がある人におすすめのスポットです!

今回はそんな、「デザイン・ミュージアム」について詳しくご紹介させていただきます!

【デザイン・ミュージアム:基本情報】

〖歴史・概要〗

固有名詞としての「デザイン・ミュージアム」は、1989年に世界で初めてモダン・デザインを対象に、ロンドンで開館したミュージアムを指します。

初代のディレクターは、「ボイラーハウス」で統括責任者を務めた「スティーブン・ベイリー」。現在は、批評家・作家・キングストン大学教授を務めた「ディヤン・スジック」が館長を務めています。

「ロンドン・デザイン・ミュージアム」の母体となったのが、19世紀半ばに開館した「サウス・ケンジントン・ミュージアム(現在のヴィクトリア・アンド・アルバート美術館)」。同ミュージアムは元来、英国の工業生産の標準となるようなデザインの製作に寄与することおよびデザイン教育のために設立された歴史があります。

「デザイン・ミュージアム」は、「テレンス・コンラン卿」によって創設。

「ハビタット・グループ」を創設した「テレンス・コンラン」は、デザイン奨励を図る社会貢献事業として、1981年にコンラン財団を設立。翌年には「ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館」地下のスペースを借りて、「ボイラーハウス・プロジェクト」を開始。

同年から1987年のあいだに、「ソニー」・「コーク」・「イッセイ・ミヤケ」・「メンフィス」・「売るためのイメージ」展など、産業・商業・大衆の関係性の中でデザインを捉え直す、活発な活動を行なって注目を集めました。

1989年に「テムズ河」沿い「タワーブリッジ」近くの河岸倉庫を改修した建物を本拠地にして、「デザイン・ミュージアム」が開館。「プロダクト・デザイン」・「グラフィック・デザイン」・「建築・都市計画」などを扱っています。

一方、常設展示のスペースなどもないことから、2006年から拡張計画が始まり、「テートモダンの横に新築する案などもありましたが、最終的に1960年代に建てられたアイコニックな建築を改築することになりました。」と館長の「デヤン・スジック」は言います。「丹下健三」の「代々木体育館」のように、当時の最先端をいく「ハイパボリック・パラボロイド屋根」を持つ建物で、歴史的建造物として「グレードII」に指定されています。

2002年に「コモンウェルス・インスティチュート」が解散してからは10年以上、放置されたままでしたが、内装を一新させ、新デザイン・ミュージアムとして生まれ変わりました。

ただし、緩いカーブを描く特徴的なピラミッド型の屋根は以前のまま残されており、外観は「OMA」らによってオリジナルに近く修復、内観は「ジョン・ポーソン」のデザインで改築されています。ちなみに、リニューアルに費やした金額は、なんと8300万ポンド(100億円超)と言われています。

新ミュージアムについて「コンラン卿」は、「私の長いデザインにおけるキャリアの中でも、デザイン・ミュージアムのケンジントンへの移転は最も重要な出来事だ。これで、このミュージアムへの私たちの夢と希望が現実のものとなる。英国のデザインと建築力をさらに高めることができる、世界でも第一級のスペースが生まれることになる」と語っています。

このほか海外には、ドイツの家具製造会社ヴィトラ社による「ヴィトラ・デザイン・ミュージアム(1989年開館)」からアメリカの「クーパー・ヒューイット・ナショナル・デザイン・ミュージアム(1897年開館)」まで様々なタイプの「デザイン・ミュージアム」があります。しかし、日本には未だに本格的な国公立「デザイン・ミュージアム」がなく、近年、その設置を望む声がますます高まっています。

〖営業時間〗

10:00~18:00

※最終入場17:00

ショップ:10.00 - 18.00

カフェ・レストラン:

月曜日〜水曜日:10:00 - 23:00

木曜日〜土曜日:10.00 - 23:30

日曜日:10.00 - 18.00

〖休業日〗

12/25・12/26

〖入場料〗

無料

※企画展は有料(展示により料金は異なる)

各企画展の料金とチケット購入はこちらから➡https://designmuseum.org/plan-your-visit/redirect-times-and-prices

〖アクセス〗

地下鉄「ハイストリートケンジントン(High Street Kensington)駅」から徒歩10分。

1.地下鉄「ハイストリート・ケンジントン駅」を下車して駅構内のアーケイドをまっすぐ進みます。

2.大通りに出ると前にマクドナルドが見えます。

3.大通りの歩道に行き先の看板が出ています。『HOLLAND PARK』と書かれている方に向かって10分ほど歩きます。

※駅から「ホーランド・パーク」に向かって歩いている最中に地図もありますので、不安であれば地図で確認してみてください。

4.駅から徒歩10分ほどすると「ホーランド・パーク」の大きな門が見えます。その中に「デザイン・ミュージアム」があります。

最寄りのバス停は「The Design Museum」で、「9」・「10」・「27」・「28」・「49」・「C1」・「N9」・「N28」のバスが停車します。バス停は博物館の目の前です。

〖所要時間目安〗

90分程度

「デザイン・ミュージアム」内では休憩できる場所も沢山用意されているので、適度に休憩を挟むことができますので、疲れることなくゆっくりと展示内容を楽しむことができますよ。

〖公式サイト〗

http://designmuseum.org/

〖館内:展示情報〗

新ミュージアムの内部面積は9480平方メートルで、旧ミュージアムの3倍以上も広くなり、3階建て、そして地下1階で構成された「デザイン・ミュージアム」の中には常設展示のコーナー、期間ごとに変わる展示会のコーナー(年に4~6回の特別展の開催を予定)、ワークショップのコーナー、セミナーにも使える教育・研究用のスペース、デザイナーの仕事場として提供されるスペース、文献や記録文書の保存スペース、194席を備えるホール、カフェ、ショップがあります。

3階部分には無料の常設展「Designer Maker User」が公開されていて、日常生活で使用される様々な製品をデザイナー、生産者、そして使用者の3つの観点から考察するというユニークな展示となっています。1階と地下で行われている展示会は有料となり、常設展示は無料で楽しむことができます。

座って休憩することのできるスペースも多く、博物館内では無料高速wifiも使うことが可能です!

【魅力・見どころ!】

エントランスを抜けると3層吹き抜けの大空間と大階段が迎えてくれます。天井はRCの面と鉄骨と天井仕上げの2種に分割されており、改修された内部空間は、特徴的な天井をそのままに白い天井と木調の壁で柔らかな印象の内部空間となっています。

最上階から中央の吹き抜けを覗くと、回廊状のギャラリーがらせん状になっている構成がよくわかります。場所によって屋根の見え方が変わるのが面白いところ!屋根を支える柱のそばまで行くと触れるくらいのところまで天井に近づけます。

ここまでくると天井の仕上げがよくわかり、吹き抜けに面した中間のギャラリー空間は改修の歴史などが展示されていて、登り切った最上階には「常設展示」があります。

〖常設展示〗

館内に足を踏み入れると一番に目に飛び込んでくるのがこのパネル!「常設展」のテーマである 「Designer」・「Maker」・「User」の文字で出来たもので、一定の時間でその言葉が入れ替わる仕組みになっています。

そばにあった解説によると、「デザインとは、人々によって人々のために行われる物事の一連の流れのことで、その真意は、「Designer」・「Maker」・「User」の3つのタイプの人々の間で行われる対話にある。」と言うことだそうです。

この「常設展」は、その3つの立場に基づいた展示からデザインにアプローチしていこうという試みになっています。スマホやパソコン、自転車や大量生産品としてのイスなど、一般的には芸術と呼ばれるものではないものが展示されています。

日頃手にするこういった大量生産される工業製品がどのようにデザインされてきたのか、そしてデザインの変遷などが展示され、自転車や傘、バッグや工具など、職人や芸術家の手で作られたものではなく機械によって大量につくられるものが並んでいます。

イギリスの地下鉄の看板もそのひとつ。グラフィックやインテリアに関する展示も!更に、ファッションに関する展示・家電メーカーのコーナー・今は懐かしいマッキントッシュといったアップルの歴史やソニーの歴史を実物の製品を見て知ることができます。

他にも、大手メーカーのロゴデザインの歴史、ポスター、ベスパなど、約1000点を展示しています。

旧デザイン・ミュージアムでは手にとって触ることのできるものはなかったのですが、新しいミュージアムには触ることができたり、自分自身で体験できるシミュレーションゲームなども数多く揃っています。

【Designer(デザイナー)】

ここではイタリアの建築家「アーネスト・ロジャース」の言葉「都市からスプーンまで」が引用されています。

あらゆるスケールの設計に対してデザイナーがたどる「思考回路(プロセス)」を紹介しており、例えば、写真のようにどのようにして道路標識の