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イギリス ロンドン バンケティング・ハウス
更新日:2020年12月28日

こちらは、英国政府の中枢部「ホワイトホール」の中心に位置する「バンケティング・ハウス(Banqueting House)」です!
「バンケティング・ハウス」は、17世紀建造物を代表するひとつと言われており、テューダー朝・初期ステュアート王朝時代に作られたイングランドの邸宅で本邸から離れた場所に建設された建物の呼称で、現在も王室の晩餐会や、外国大使館の行事などに利用されています。
そんな「バンケティング・ハウス」では、「ルーベンスの天井画」や「チャールズ一世の処刑台」、見事な「パラディオ式建築」を見学することができます。
今回はそんな、「バンケティング・ハウス」について詳しくご紹介させていただきます。
【バンケティング・ハウス:基本情報】
〖歴史・概要〗

16世紀「ヘンリー8世」は「ウエストミンスター宮殿(現国会議事堂)」より豪華な王宮をと「ホワイトホール宮殿」を建造。その時「晩餐会場」となったのがこの「バンケティング・ハウス」になります。
1619年に「ジェームズ1世」のため「イニゴー・ジョーンズ」と甥の「ジョン・ウェッブ」によって設計され、1622年に完成しました。1530年から火災で破壊された1698年まで、君主の主要な住宅であった「バンケティング・ハウス」は、「ホワイトホール宮殿」の唯一完全に残存する建物です。(現代の建物は3代目)
もとは国家行事、演劇、仮面劇のために建設された「バンケティング・ハウス」と「ホワイトホール」は、ともにロンドンで人気の名所です。ロンドンで最も素晴らしい宴会場のひとつであり、しばしば王室および政府・社会イベントが開催されています。

そのため、臨時休業期間を設けることがありますので、訪れる前に必ず公式サイトなどでご確認ください。
そしてここは、【バロック芸術】の巨匠「ルーベンスが」描いた天井画がオリジナルの場所に保存されているという希少な場所でもあります。
そもそも「ルーベンス」にこの大作を依頼したのは、17世紀中ごろの王様「チャールズ1世」。彼は芸術に造詣が深かった事でも知られ、イギリス王室が擁する美術品コレクションの基礎を作った人物と評されています。

ですが1649年、「オリヴァー・クロムウェル」を中心とした「清教徒革命(ピューリタン革命)」のため、正にこの「バンケティング・ハウス」前で公開処刑(斬首刑)をされてしまったという何とも皮肉な結果になってしました。
1660年には「チャールズ2世」がここで王政復古をした舞台であり、イングランドの歴史に関わりの深い建物です。
17世紀には仮面劇や仮面舞踏会が行われ、3色の石をあしらった、現在よりも豪華な外観であったと言われており、カラフルなガラス照明や松明が焚かれ、煌く光を放つ館は、王の権力を示す象徴でした。
〖アクセス〗
地下鉄「ウェストミンスター(Westminster)駅」・「チャーリング・クロス(Charing Cross)駅から徒歩約7分。
「トラファルガー・スクエア」と「パーラメント・スクエア」を繋ぐ「ホワイトホール」の中央あたり、「ホース・ガーズ」の向かいに位置しています。
〖営業時間〗

毎日10:00~17:00 (最終入場 16:30)
※営業時間変更や休館日については「バンケティング・ハウス」の月中休館予定をご確認ください。
※「バンケティング・ハウス」は月曜日~日曜日まで10:00~13:00まで開館されますが、それ以降の午後は、政府利用やイベントのため直前に臨時休業される場合があります。➡020 3166 6155/6154/6152に問い合わせ、もしくはこちらの【公式サイト】から直近の閉館スケジュールをご確認ください。
〖定休日〗
なし
※行事、イベントのため不定期に閉館あり。
〖休業日〗
12/24~26・1/1
〖入場料金〗

有料:大人7ポンド・子供(16歳以下)無料・ シニア6ポンド
【料金に含まれるもの】
チケットにオーディオガイドが含まれています。
オーディオガイドは、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、マンダリン語、日本語、イタリア語でご利用できます。
※入口で入場料を払うと貸し出してくれます。

また、お子様とのロンドン観光では、「バンケティング・ハウス」に加え、「ナムコ・ファンスケープ」・「ハンガーフォード・ブリッジ」あるいは「ウェストミンンスター・ブリッジ」上の短い散策、「シティー・クルーズ」の「テムズクルーズ」を組み合わせることもおすすめです!これらのロンドン観光名所はすべて【ロンドンパス】で無料となります。
〖注意事項〗
宮殿は非常に古く、石畳や磨耗した階段、不均等な階段や斜面などの歩きにくい箇所がたくさんあります。履き慣れた靴で行くことをおすすめします!特に雨の日は滑りやすいため注意してください。
また、庭園の中には急な斜面などがあるため、特に子供がいる場合は注意してください。水場の近くでは、常に子供から目を離さないようにしてください。
館内の安全標識に従って行動するようにしましょう!
〖所要時間目安〗
1時間程度
〖公式サイト〗
www.hrp.org.uk/BanquetingHouse/
【魅力・見どころ!】

「バンケティング・ハウス」内に入り進んで行くとまず、「バンケティング・ハウス」に関する歴史を平易に解説するショート・ビデオを見る事ができます。
余興として演じられたお芝居の舞台セット模型なども展示されており、王族・貴族しか楽しめない娯楽だったということが感じ取れます。
そして階段を上って、メインの見どころへ!「バンケティング・ハウス」では、様々な見どころがありますが、特に下記3ヶ所はお見逃しなく!
〖ルーベンスの天井画〗

王室の威厳を感じさせる、天井に広がる「ルーベンスの天井画」は、「バンケティング・ハウス」の大きな見どころのひとつ!
彼が「ジェームズ1世」の威厳と、平和な治世を表現したのが「バンケティング・ハウスの天井画」。「天井画」は4つで構成され、大きなものでは13×3メートル。「パンケティング・ハウス」を訪れた方は、当時の英国王室の繁栄や権力を天井画に見ることができます。

床にはソファが置かれ、寝転がって壮大な天井画を鑑賞することができるようになっているうえに、ハウスの中央には拡大鏡まで置かれているため、様々な角度から「ルーベンス画」を見ることができます。

ちなみに、2階建ての内部の上階はコリント様式、下階はイオニア様式の内装で、このコリント様式がさらに天井を高く見せるような効果を出しているそうです。
〖チャールズ1世の処刑台〗

「ルーベンスの天井画」と共に有名なのは、「チャールズ1世」の処刑がここで行われた「処刑台」。王様の神々しさを讃える絵と、王様の首を切った場所が同じところというのも何だか不思議です。
「清教徒革命」により、「オリバー・クロムウェル」率いる「議会軍」に破れ、「チャールズ1世」は謀反人として斬首の刑の判決を下され、「バンケティング・ハウス」の直ぐ外に断頭台が組まれます。
処刑は、1649年の1月30日。「チャールズ」は寒さに震えると、恐怖のために震えていると思われるのを避けるため、シャツを2枚着て処刑に臨みます。

どうしょうも無い様な王様が最後は立派に死を迎える。という話はいくつかありますが、「チャールズ」もそうだったと言います。
斧が振り落とされた直後、見物人は一斉におののきの声をあげた。という当時の人間の手記が残っているそうですが、まだ、王様は神によって選ばれたと信じられていた時代であったからです。
〖地下堂〗

「地下堂」は、「ジェイムズ1世」が日々の執務から開放され、くつろぐプライベートな宴会場として建造されました。
もともとは洞穴のように貝で装飾されていましたが、「ジェイムズ1世」の死後改装されています。
いかがでしたでしょうか。
「バンケティング・ハウス」は、場所柄「バッキンガム宮殿」や「ホース・ガーズ」に近く、王室やイングランドの歴史、歴史的建造物に興味がある方におすすめのスポットです!
ロンドン観光の際は、是非とも訪れて見て下さい!
【基本情報】
バンケティング・ハウス(Banqueting House)
住所:Whitehall, London SW1A 2ER
電話番号:(020)31666154 /
アクセス:
地下鉄「ウェストミンスター(Westminster)駅」・「チャーリング・クロス(Charing Cross)駅から徒歩約7分。
営業時間:
毎日10:00~17:00 (最終入場 16:30)
※営業時間変更や休館日については「バンケティング・ハウス」の月中休館予定をご確認ください。
※「バンケティング・ハウス」は月曜日~日曜日まで10:00~13:00まで開館されますが、それ以降の午後は、政府利用やイベントのため直前に臨時休業される場合があります。➡020 3166 6155/6154/6152に問い合わせ、もしくは【公式サイト】から直近の閉館スケジュールをご確認ください。
定休日:なし
※行事、イベントのため不定期に閉館あり。
休業日:12/24~26・1/1
入場料:
有料:大人7ポンド・子供(16歳以下)無料・ シニア6ポンド
クレジットカード:Visa,Master,American Express
所要時間目安:1時間程度
公式サイト:www.hrp.org.uk/BanquetingHouse/
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
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