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イギリス ロンドン ヴィクトリア&アルバート博物館:基本情報・見どころ・アクセス・お土産・カフェまで徹底ナビ!
更新日:2020年12月28日

こちらは、世界中から集められた美術工芸品を数多く所蔵する博物館「ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A博物館)」です!
コレクションは多岐に渡り、「陶磁器」・「家具」・「衣装類」・「ガラス細工」・「宝石」・「金属細工」・「写真」・「彫刻」・「織物」・「絵画」など3000年余りにおよぶ世界文明の遺物が4万点以上も展示されています。
また館内には、世界初のミュージアム併設カフェ「V&Aカフェ」があるので、優雅な雰囲気の中で食事を楽しめるのも魅力です!
今回はそんな、「ヴィクトリア&アルバート博物館」の基本情報・魅力・見どころ・アクセス・お土産・カフェなどについて詳しくご紹介させていただきます。
【ヴィクトリア&アルバート博物館:基本情報】

「ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A博物館)」は、芸術とデザインを専門分野とし、そのコレクションの質と内容の豊富さにおいて世界に並ぶものがないと言われます。
常設陳列品に加え、種々の「新展示会」・「展示品」・「アクティビティ」・「催し物」なども企画されています。
更に「V&A」の姉妹館「Museum of Childhood」は「べスナルグリーン」にあり、入館は無料です。➡️公式サイト:www.museumofchildhood.org.uk
〖開館時間〗
10:00~17:45(金曜は10:00~22:00)
※「地下鉄サウスケンジントン駅(South Kensington)」から「ヴィクトリア&アルバート博物館」への地下通路の入り口は、10:00~17:30にご利用になれますが、時にロンドン地下鉄の一存で閉鎖されることもあります。
〖休館日〗
12/24、12/25、12/26
〖入場料〗
無料(特別展は有料)
「特別展覧会」への前売り券は、お電話(+44 (0) 870 906 3883)もしくは「V&A」の【公式ウェブサイト】にアクセスし、オンラインにてお求めください。
また、特定の時間に「有料展覧会」への入場を希望の方は、前売り券をご入手ください。前売り券購入には手数料がかかります。
電話およびオンラインでの前売り券発売は、入場予定時間の48時間前までとなります。
当日券もしくは前売り券を同館で購入される場合は、手数料はかかりませんが、売り切れの場合がありますので注意しましょう。
※12歳以下のお子様、身体障害者とその介護者(2人まで)、「ICOM」もしくは「Museums Association」のカード保持者は入場無料。
〖所要時間〗
「ヴィクトリア&アルバート博物館」には146室ものギャラリーがあるため、どれだけ見学するかによって所要時間は変わってきます。
博物館全体を一通り見て回るには、2~3時間くらいが目安となり、また「V&Aカフェ」でランチを楽しむなら、プラス1時間はみておきましょう!
〖アクセス〗
「ヴィクトリア&アルバート博物館」は、「地下鉄サウスケンジントン駅(South Kensington)」から徒歩5分とアクセスしやすい場所にあります。
「サウスケンジントン駅」には、「ピカデリー線」・「サークル線」・「ディストリクト線」の3路線が乗り入れています。

駅から博物館までは、地下道を歩いて行くことができ、改札を出ると「V&A Museum」と書かれた看板があるので、それに従って歩きましょう。
5分ほど歩くと、右手に「way out(出口)」と書かれた看板があります。

地上に出て右へ進むと「ヴィクトリア&アルバート博物館」に到着し、正面入口は「クロムウェル・ロード」、西側入口は「エキシビション・ロード」に面しています。

正面入口から入場すると、ガラスのオブジェが印象的な「エントランスホール』があり、ホールには「インフォメーションセンター」や「特別展」の「チケット売り場」があります。無料の「館内マップ(£1の寄付金制)」もここで貰うことができますよ!
【バスを利用する場合】
「C1番」・「14番」・「74番」 ・「414番」が「Cromwell Road」正面入口前に停車し、ロンドン観光2階建てバスによる「オープンツアー」でも「V&A」前で乗降できます。
公共交通機関ご利用の際は、「Transport for London」発行の「Journey Planner」をご参照ください。
ロンドンの最新交通情報は、「Transport for London」の公式サイト:www.tfl.gov.ukから。
【徒歩でアクセスする場合】
「ハロッズ」・「ナイツブリッジ」・「ハイドパーク」から歩いて10分ほどです。
〖手荷物検査〗

「ヴィクトリア&アルバート博物館」は、「手荷物検査」や「セキュリティ」が他の博物館などに比べて甘い印象です。
博物館に入館し、「手荷物検査」する係の人はいるのですが、大きさ・規模だけで言えば「大英博物館」に勝るとも劣らない。それなのに「手荷物検査」の方は「クロムウェルロード」側にたった2人、「エキシビションロード」側にたった1人のみ。
入場無料、開館前はともかく開館時間中は入場に長蛇の列はなく、「ボディー・手荷物チェック」がほぼなく、理屈から行けば何回出入りしても構わないといった感じです。
〖写真撮影〗

写真撮影は可能ですが、「三脚」は使わない方がいいでしょう。
〖設備〗

「展示室」は全て「バリアフリー」で、館内随所で車椅子での見学が可能です。
※詳しくはお電話(+44 (0)20 7942 2766)、テキストフォン(+44 (0)20 7942 2002)もしくはEメール(disability@vam.ac.uk)でお問い合わせください。
また、ほとんど全てのトイレに、おむつ交換台があり、赤ちゃん連れの方も安心です。
「クロークルーム」は、「Cromwell Road」正面大入口付近および「Exhibition Road」に係員付きの「クロークルーム」があります。
〖注意事項〗

「ヴィクトリア&アルバート博物館」には、「日本語オーディオガイド」・「英語オーディオガイド」もありません。
ただし、収蔵ジャンルごとに展示品の詳しい説明が閲覧できる「PC端末」は館内の随所に設置されています。
また、「日本語の図録」や「英語の総合図録」もありません。英語の特別展の図録や美術本とかはたくさん置いてあります。

「オーディオガイド」がありませんが、「V&A」では「私設ガイド付き団体ツアー」を歓迎しています。
「ツアー」を希望の際は、事前に同館の予約事務所に電話(+44 (0)20 7942 2211)でお知らせください。受付時間は、平日・休日を問わず9:00~17:30です。
【館内:見取り図】
「ヴィクトリア&アルバート博物館」のフロアは「レベル0~6」まであり、主な見どころは「レベル1」と「レベル3」に集まっています。
館内では「無料Wi-Fi」が利用でき、写真撮影は許可(一部ギャラリーを除く)されています。
【地下1階(レベル0)】⬇️

【地階(1階・レベル1)】⬇️

【2階(レベル2)】⬇️

【3階(レベル3)】⬇️

【4階(レベル4)】⬇️

【5階・6階(レベル5・レベル6)】⬇️

〖収蔵品のカテゴリー〗
収蔵品は多種多様でエリアごと、アイテムごとに分類されています。

【西洋美術:Level 0~4】:
絵画、版画や、16世紀イギリスを代表するミニチュアと呼ばれる、小さくて精巧な絵画など。
【東洋美術:Level 1】:
中国、日本、インド、イスラムの芸術作品の展示。なかでも浮世絵など日本コレクションは英国最大級。
【その他のコレクション:Level 1,3,4,6】:
イギリスを中心とするファッションや豪華な宝飾品のほか、英王家所蔵の陶磁器など多数を展示。
【特別展】:
立体的な芸術作品からイギリスのイブニングドレス、ハリウッドスター着用の衣装など、多彩な企画展を開催。
公式のフロアマップ(デジタルマップ)もあります。➡️https://www.vam.ac.uk/features/digitalmap/
【ヴィクトリア&アルバート博物館:見どころ!】
〖ラファエロ・ギャラリー〗

「ヴィクトリア&アルバート博物館」の最大の見どころと言えるのが、「ラファエロ・ギャラリー(ルーム48a)」です!
まるで「礼拝堂」のような細長い部屋には、ルネサンス期を代表する画家「ラファエロ」が描いた「下絵(カルトン)」が展示されています。

「ラファエロ」の「カルトン」は、イタリア・バチカンの「システィーナ礼拝堂」を飾る「タペストリー_を制作するために描かれたものです。
もともと10点あった「カルトン」のうち現存するのは7点で、その全てが「ヴィクトリア&アルバート博物館」にあるというから驚きです!その中でも特に有名なのがこの一枚「奇跡の漁り」です!

写真で見るとスケール感が掴みにくいと思いますが、いずれの作品もゆうに3mを超える大きさで、近くで見ると物凄い迫力でした。
「エリマスの失明」・「ペテロに天国の鍵を授けるキリスト」・「ルステラの犠牲」・「アナニアの懲罰」なども、後世にも多大な影響を与えた作品群なので、是非ゆっくりと鑑賞してみて下さい。
〖アジア・ギャラリー〗

「アジア・ギャラリー(ルーム41~47g)」には、中近東・東南アジア・日本・中国・韓国・仏教のコレクションが集められています。
特に「ルーム45」には日本の「鎧」・「兜」・「刀」・「印籠」などが並んでおり、日本人にとっても興味深い展示となっています。

また、「ルーム41」にある「ティプーの虎」も目玉作品の一つで、虎が男性の首元にかじりつくシュールな像は、インドを植民地化しようとしたイギリスへの敵対心の表れだそうです。
〖カストコート〗

「エントランスホール」のすぐ横にある「中世・ルネサンス」の「ギャラリー(ルーム50a~50d)」には、イタリアやフランスの「彫刻」・「教会の装飾品」などが展示されています。
このエリアで注目なのが「カストコート(ルーム46b)」で、イタリアをはじめとしたヨーロッパの有名な彫刻のレプリカが並ぶギャラリーです。吹き抜けの天井からは光が降り注ぎ、開放感のある空間となっています。
そして、「カストコート」で一番目立っているのが、言わずと知れた「ダヴィデ像」のレプリカです。

「ダヴィデ像」は下から見上げることを想定して作られたので、実は正面から見るとスタイルが悪く見えるんです。
また、「ダヴィデ像」の背後には「ラファエロ」の最高傑作「アテネの学堂」のレプリカも展示されています。
隣りにある「ルーム46a」には、「トラヤヌスの記念柱」のレプリカがあるギャラリーになりますので、こちらもお見逃しなく!

本物の「トラヤヌスの記念柱」は、建設2世紀「戦争の勝利」を記念して作られ、高さは台座を含めて38m、中のらせん階段を登ればてっぺんまでいくことができます。
石の重さだけでも1000トン以上、もうすぐ建立2000年にもなりますが、揺るぎもせず立っています。
しかし残念なことに、長く続いた酸性雨によりオリジナルの装飾は腐食が進み、19世紀の半ばに作られたこのレプリカは、いまやある意味ローマにそびえ立つ本物の「記念柱」より建設当時の姿を残します。

本物は広場にそびえたっていますが、ロンドンの「ヴィクトリア&アルバート博物館」のレプリカは、建物の高さが足りず、半分に切って2本並べて展示されています。
らせん状に塔の上へ登る「レリーフ」は200m近く、描かれる人物は2500人以上で、遠征の場面、要塞建設の場面、皇帝の演説の場面、勝利の場面など、当時を知る貴重な資料でもあります。
〖ファッション・コレクション〗

「ファッション・コレクション(ルーム40)」は、オシャレ好きなら見逃せないギャラリーです!
ファッション界を牽引するロンドンらしく、中世のドレスから現代の洋服まで幅広く展示されています。
中世の豪華なドレスも展示されており、1600年~1800年における生地のコレクションは世界最大級。この美術館が所有する展示物は歴史的に見ても貴重な資料がたくさんあり、世界中の展示会に引っ張りだこになっています。

歴史的ドレスにとどまらず現代の洋服も展示され、最新のファッションシーンを牽引する「Versace(ヴェルサーチ)」・「AlexanderMacQueen(アレキサンダー・マックイーン)」などのコレクションも見ることができます。
また、特別催事で有名デザイナーの展示会も開催(特別催事展のみ有料)されていますので、スケジュールについては公式ホームページをご確認ください!
〖彫刻のギャラリー〗

「彫刻のギャラリー(ルーム21~24)」には、1700~1900年代のイギリスやフランスの彫刻がずらりと並んでいます。
イタリア芸術家「ベルニーニ」の20世紀初頭の作品。「戈(ほこ)」を持った「海神・ネプチューン」が、息子の「半人半魚・トリトン」を従えた、力強い動きが表現されている彫刻が有名です。
「ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(Gian Lorenzo Bernini 1598-1680)」は、イタリアバロック彫刻の巨匠。建築家でも画家でもあります。

この像は教会の偉い人のお家の噴水に置くために作られ、後にイギリスに渡り、何人かを経て「ヴィクトリア&アルバート博物館」に落ち着きました。
力強い表現はイタリアで作られた像であること、強い光が照り付ける野外の、噴水というロケーションを計算に入れているのですね。
そして、「エントランスホール」の左右にある階段で「レベル2」へ上がりましょう。
※館内は「レベル1」から「レベル2」へ上がれない階段があるなどして分かりにくいので、マップを見ながら移動するといいでしょう。
〖中世・ルネサンスのギャラリー〗

「レベル2」の「中世・ルネサンス」の「ギャラリー(ルーム62~64b)」には、「陶器」・「家具」・「小さな彫刻」などが集められています。
中でも「ルーム64」にある「レオナルド・ダ・ヴィンチのノート」は、博物館の目玉の一つ!ハンディサイズのノートには細かな字がびっしりと書かれています。
〖イギリスコレクション〗

「イギリスコレクション(ルーム52~58b)」には、1500~1700年代の王室コレクションが並んでいます。
特に「ルーム57」にある「ウェアの大ベッド」は、横幅が3mもある巨大なベッドで存在感があります。
また、「ルーム52」の「ノーフォーク・ハウス・ミュージックルーム」は、部屋自体が展示物となっており、白い壁には金の装飾が施され、いかにも「英国王室」という雰囲気があります。
〖鉄細工装飾品のギャラリー〗

「鉄細工装飾品」の「ギャラリー(ルーム113~114e)」には、バルコニーやガーデンに合いそうなアイアン製品が壁一面に展示され、植物や動物がモチーフにされていますので、自宅インテリアなどの参考にもなりそうです!
また、「レベル3」からは吹き抜けになった「エントランスホール」や「レベル1」の「ギャラリー」を見下ろすことができますよ!
〖シアターギャラリー〗

「シアターギャラリー(ルーム103~106)」には、ミュージカルやオペラなどの演劇、イギリスを代表するミュージシャンの衣装・小物などが展示されており、エンタメ好きは必見です!
ミュージカル「ライオンキング」の衣装などもありますよ!
〖絵画ギャラリー〗

赤い壁に金の額縁が映える「絵画ギャラリー(ルーム81~82、87~88)」には、主に18~20世紀のイギリス画家による作品が展示されています。
中でも「ルーム87」では、19世紀イギリスを代表する風景画家「ジョン・コンスタブル」と「ウィリアム・ターナー」の作品が見られるのでお見逃しなく!
コンスタブル作「ハンプステッドの木」もこちらのギャラリーにありますよ!
〖ステンドグラスのギャラリー〗

「ステンドグラスのギャラリー(ルーム83~84)」には、キリスト教の様々なシーンをモチーフにした美しいステンドグラスが並んでいます。
中でも中世以降の「ステンドグラス」は世界的に見ても重要な遺産で、「ステンドグラス」はそもそも「キリスト教」や「ユダヤ教」の信仰の教えを絵に描き、文字の読めなかった信者たちに伝えたメッセージ。
じっくり見て回ると、知っている物語のワンシーンに出合えるかもしれませんよ。
〖シルバーのギャラリー〗

「シルバーのギャラリー(ルーム65~69、70a、89)」には、7部屋にもまたがって展示が行われています。
中世時代の食器や宗教儀式で使用される銀製品がずらりと並び、圧巻のコレクションとなっています!
〖金・銀・モザイクのギャラリー〗
