- 私の旅行記
オーストラリア シドニー オペラハウス
更新日:2021年6月10日

こちらは、オーストラリア・シドニーの定番観光スポットであり、世界的に有名な歌劇場でもある「オペラハウス」です!近代建築としては非常に珍しく世界遺産にも認定されているオーストラリアの象徴的建物です!
世界最大の機械式パイポオルガンのあるコンサートホール(収容人数2679席)から小規模な演奏会が開催されるスタジオシアター(収容人数364席)まで、大小5つの劇場やスタジオから構成されています。
【外観】

「オペラハウス」の特徴は何と言っても、白い貝殻が何重にも重なったようなユニークで斬新な外観です。
貝殻が折り重なったような斬新で特徴的なデザインは「人類の創造的才能を表現する傑作」と称えられており、20世紀を代表する近代建築物なのです。一番高い部分の高さは183メートル、総面積は4.5ヘクタールもあります。
また、特徴的な白い屋根にはスウェーデン製のタイルが使われています。シロだけではなくクリーム色のタイルも使われており、総数は105万6000枚にも達します。

これによって太陽の位置や天候とともに見え方も変わり、訪れたタイミングによって違った表情を魅せてくれるなど常に観光客を楽しませてくれます。
また、汚れにくい加工も施されており、紫外線の強いオーストラリアでも美しさを保つために様々な工夫が施されています。
ちなみに、屋根の掃除が行われたのは、「オペラハウス」が造られてから今までに2度だけなのです。
【内部】

世界最大の機械式パイポオルガンのあるコンサートホール(収容人数2679席)から小規模な演奏会が開催されるスタジオシアター(収容人数364席)まで、大小5つの劇場やスタジオから構成されています。
「オペラ・オーストラリア」・「シドニー・シアター・カンパニー」・「シドニー交響楽団」の本拠地となっており、「コンサートホール」・「オペラ劇場」・「ドラマシアター」・「プレイハウス」・「スタジオツアー」などのホールがあり、1月~3月と6月~11月の間はほぼ毎晩一流の「オペラ」・「オペレッタ」・「ミュージカル」を堪能することができます。
【歴史】

「オペラハウス」は1956年に国立のオペラ劇場を作るべく公募が行われ、当時は無名だったデンマークの建築家「ヨーン・ウッツォン」の案が採用されました。
実は、「ヨーン・ウッツォン」はほぼ落選が決定していたものの、審査員の一人であった「サーリネン」氏がシドニーに遅れて到着後、落選の山から「ヨーン・ウッツォン」のデザインを復活させ、最終選考に支持したという有名な話しがあります。
そして選ばれた「ヨーン・ウッツォン」のデザインは、その複雑な構造から建築は困難を極め、実際に「オペラハウス」が完成したのは14年後の1973年でした。
1958年には、建築予定の「ベネロング・ポイント」に建てられていた電車車庫が取り壊され、「オペラハウス」を建設するための土台工事が始まりました。

1959年に着工式が行われ、第一ステージが終了したのが予定より2年遅れの1963年。
第2ステージは「オペラハウス」の外壁と屋根の建築ですが、弧を描いた屋根の施行は日本のお茶碗の球面から発想を得たと言われています。
その後、第3ステージに進むにあたり、すでに予算を大幅にオーバーしていたことやその間に行われた選挙で州政府の人間が変わってしまったことなどから、「ヨーン・ウッツォン」と新政府との関係性がうまくいかず、1966年「ヨーン・ウッツォン」は設計者を辞任し、オーストラリアを去ってしまったのです。
しかし、「ヨーン・ウッツォン」が去った後いくつかデザインの変更を経て、1973年にようやく「オペラハウス」は完成しました。

1999年に「ヨーン・ウッツォン」と和解をし、「オペラハウス」建立30周年の2003年にその設計の栄誉を称え、1年に1人の建築家に与えられる「プリツカー賞」を授与されました。
その1年後の2004年にはニューサウスウェールズ州首相が改築した210席のホールを「ウッツォンルーム」と新しく名付けてオープンし、2008年11月に90歳で他界した後も「ヨーン・ウッツォン」の名は「オペラハウス」に引き継がれているのです。
2007年6月には「オペラハウス」はオーストラリア国内17番目のユネスコによる世界遺産にも登録されました。
これは、「メルボルン」にある「王立展示館」と「カールトン庭園」に次ぐ、オーストラリア2番目の文化遺産になっています。
〖ウッツォン離脱後の4つのデザイン変更〗

①:台壁の覆いと舗装材。台壁は当初むき出しのままの予定で、海面下まで覆いをかぶせられる予定はありませんでした。周囲の舗装材も、「ウッツォン」が当初選んだ材料とは異なっています。
②:ガラス壁の建設方法。「ウッツォン」は合板であらかじめ作っておいた窓の縦仕切り材をシステマチックに使用してガラス壁建設を簡略化する予定でした。「ウッツォン」離脱後、建築家たちはガラスのはめ込み方について独創的で簡便な方法を考案しましたが、問題意識は偶然同じでもデザインは「ウッツォン」のものと異なっています。
③ホールの利用目的。大ホールは当初オペラやコンサートを行う多目的ホールとする予定でしたが、「ウッツォン」離脱後はコンサート専用ホールになりました。演劇専用の予定だった小ホールには、オペラも上演可能な機能が追加され、さらに二つ劇場が追加されたため、建物内部の平面計画(間取り)は完全に変更され、すでに設計され大ホールに搬入されていた舞台用の機械類は搬出されてほとんどが廃棄されています。
④:インテリアデザイン。「ウッツォン」による合板製の廊下のデザインや、大小ホール内の音響用デザイン、座席のデザインなどは完全に没となってしまいました。「ウッツォン」はホールの音響をデザインの基礎においており、内壁や座席などのデザインは簡便化のためモジュール化され、同時に音響的にも完璧であることが求められていたのです。現在の内装は次善の策といえるものです。
【見学ツアー】

「オペラハウス」では、コンサートホールやオペラシアターなどを見学できるオフィシャルのガイドツアーが開催されています。このツアーでは、知識豊富なガイドが「オペラハウス」内部の見どころを案内してくれます。
独特のデザインが採用された経緯やユニークで斬新なデザインがあるゆえに困難を極めた建設工事の事、完成に至るまでの「オペラハウス」の歴史をわかりやすく学ぶことができるとても貴重な体験ができるツアーです。
ガイドツアーは日本語でも行われており、英語が得意でない方も安心してツアーに参加することができます。
日本語ガイドツアーの所要時間は30分間で、「10:00」「11:00」「13:30」「14:30」「15:30」「16:30」から開始されています。

ボックスオフィスやコンコースのツアーデスクで受付をしていますので、興味がある方は是非ツアーに参加してみて下さい!また、「バックステージツアー」に参加をすると、ステージの裏側や舞台裏を見学することができます。
こちらのツアーは英語のみですが、普段は出演者やスタッフ以外入ることができない場所を専門ガイドが案内してくれますので、ステージ立ってスター気分を味わえたり、指揮者台に立ってオーケストラの指揮者の気分を味わえたりと、とても貴重な経験ができます。
開始は午前7時から9時まで、2時間かけてゆっくりと案内してもらえます。また、300段以上の階段を上り下りすることになりますので、ツアーに参加する際は動きやすい服装、歩きやすい靴で行きましょう。
公式サイトから事前予約される場合は英語での購入となります。しかし、いざ英語サイトでの購入となると、不安がつきものですよね。希望の日時にきちんと予約が取れているか、予約したチケットに不具合がないか、当日まで不安な気持ちで過ごされる方もいらっしゃると思います。
その場合は日本語予約できるツアー会社を利用するのをおすすめします!日本語で購入でき、サポートも日本語ですので安心ですし、また【公式サイト】とほぼ同額で購入できるのも嬉しいポイントです!➡
【観劇】

「オペラハウス」は、ガイドツアーに参加するだけでも十分楽しめますが、やはりその魅力を最大限まで実感するには、「オペラ」や「コンサート」を実際に鑑賞することをおすすめします!
「オペラ」と聞くと「何だか敷居も料金も高そう。」と少しためらってしまうかもしれません。しかし、座席によっては$70(オーストラリアドル)以下の手頃な席も用意されています。また、鑑賞当日に販売される立ち見席は、更にお手頃な価格で手に入れることができます。
$70(オーストラリアドル)以下で、オーケストラの生演奏やオペラ歌手の素晴らしい演技、美しい声音を聞くことができるのは非常にお得です。

ドレスコードに関する規制もないので、服装に関しても気にする必要はありません。
しかし、サンダルやTシャツなどあまりにもラフすぎる服装は控えたほうがいいですね。
また、開催されている演目も古典的なオペラといったクラシックに限りません。ポップスやロック、ジャズなどの様々な音楽の他にも、バレエやトークショー、コメディなど様々なジャンルの催しもされています。
開催されている演目の確認やチケットの予約は、「オペラハウス」の公式ホームページから簡単に行うことができます。
公式ホームページ➡https://www.sydneyoperahouse.com/
【イベント:Vivid Sydney 】

シドニーでは、時期が限定されますが毎年5月~6月にかけて光と音の祭典「Vivid Sydney」というイベントが行われます。
「オペラハウス」をメインに「サーキュラーキー」駅周辺を含め、夕方6時からライトアップされ、光をモチーフにいろいろなモニュメントが置かれます。
その中でも特に「オペラハウス」のライトアップはスケールも大きく、白い屋根全体をスクリーンにして映像を映し出します。
毎年趣向を変え、違ったコンセプトの映像が見れますのでこの時期にシドニーを旅行される際には是非足を運んでみてください!
【アクセス】
〖電車〗
シドニー市内中心「セントラル駅(Central Station)」~「オペラハウス」の行き方で一番便利な交通手段が電車です。
値段がお手頃なうえ、時間がほぼ時刻表通りで、本数が多く利用方法がとても簡単です。
また、「オペラハウス」等シドニーの観光スポットをほとんど網羅しています。
値段:片道4ドル、往復8ドル
時間:8分(電車に乗っている時間)+ 8~10分(駅から徒歩)=合計約15~20分
〖バス〗

シドニー市内にはバスも多く走っているため、「オペラハウス」へバスで行くのも便利です。
ただし、電車よりも少し安くすみますが、最寄りのバス停~「オペラハウス」まで少し歩きますし、バス停の名前を知らせるアナウンスがないので、シドニー観光において電車よりも難易度が高めです。
また、バスは電車と比べると本数が少なく、時間もあまり時刻表通りではありませんし、シドニー市内の交通状態によっては、下の目安の時間よりも更に時間がかかる可能性があります。
シドニー市内中心「セントラル駅(Central Station)」の「News Link」というコンビニでチケットを購入したら、「343番」のバスが走る「H」のバス停を目指します。
「343番」のバスに乗ったら、「オペラハウス」に近いバス停である7駅目の「ロフタス・ストリート(Loftus St)at ブリッジ・ストリート(Bridge St)駅」で下車します。乗車時間は約10~15分です。そこから「オペラハウス」方面へ真っ直ぐ、約15分ほど歩くと「オペラハウス」に到着です。
値段:片道2.40ドル
時間:10~15分(バスに乗っている時間の目安)+ 約15分(バス停から徒歩)=合計約25~30分
〖タクシー〗

「オペラハウス」への行き方で、電車もバスも使わずに行ける方法が、タクシーです。
値段は一番高いですが、他の行き方よりも楽な行き方です。シドニー市内中心「セントラル駅(Central Station)」のメイン入り口の目の前にタクシー乗り場があるので、そこからタクシーに乗って「オペラハウス」まで行くことができます。
運転手に英語で「オペラハウス」と伝えるだけなので、とても簡単です。
値段:片道約20ドル
時間:約10分(交通状態によって異なる)
〖徒歩〗
「セントラル駅(Central Station)」から「エリザベス通り(Elizabeth St)」を北にまっすぐ進むだけなので、この行き方もシンプルです。
シドニー市内の色んな景色を楽しめるので、散歩好きの方にはおすすめの行き方です。
所要時間は約40分。
〖シティ・レール:サーキュラー・キー駅からオペラハウスまで〗
観光名所として非常に有名なエリア「サーキュラー・キー」から「オペラハウス」までは、 「シティ・レール」の「サーキュラー・キー」駅から、徒歩約10分のところに位置します。
駅のホームから「オペラハウス」が見え、海沿いを進んでいくと到着します。
ただし、 「サーキュラー・キー」駅は混雑しますのでご注意を。
いかがでしたでしょうか。
白く美しい「オペラハウス」を堪能した後は、その外観をゆっくりと楽しめるカフェでくつろぐのがおすすめです。
「オペラハウス」周辺には飲食店が立ち並び、コーヒー片手に「オペラハウス」を眺めながらゆったりとした時間を楽しめます。
また、対岸の「サーキュラー・キー」にあるカフェレストランも雰囲気がよく、とても人気なスポットです。
世界遺産の中で音楽を楽しめる機会ですので、お洒落をして「オペラハウス」のイベントに参加してみるのも特別な体験となるでしょう。
【基本情報】
オペラハウス
住所:Bennelong Point, Sydney NSW
電話番号:(02) 9250 7111
アクセス:シティレールT2、T3線「サーキュラー・キー(Circular Quay)」駅から徒歩5分
料金:日本語ガイドツアー
大人(16歳以上)はAUD25 子供(5歳-15歳)はAUD18 学生はAUD21 家族(大人2名、子供2名)はAUD68 ※子供(3人目からの追加料金)はAUD10
・バックステージツアー(英語のみ)はAUD165
営業時間:9:00-20:30
※催し物により異なる
日曜は10:00-18:00(ボックスオフィスの営業時間)
休業日:祝日(ボックスオフィスの休日)
公式サイト:http://www.sydneyoperahouse.com/
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。