私の旅行記
スペイン バルセロナ カサ・ミラ:魅力・見どころ・チケット購入方法・アクセス方法・基本情報まで徹底ナビ!

こちらは、「アントニ・ガウディ」の傑作の1つで、バルセロナのグラシア通りにある実業家「ペレ・ミラ夫妻」のために建築した邸宅兼アパート「カサ・ミラ(Casa Milà)」です!
「アブストラクト彫刻」といわれ、建物内に直線は使用されず曲線の多用され、夜のライトアップや屋上の煙突も印象的。現在も住人がいる集合住宅で、館内には「ガウディミュージアム」があり、ガウディ作品について細部まで知ることができます。

奇抜すぎるデザインが当初は理解されず「石切場(ラ・ベドレラ)」と呼ばれ揶揄されましたが、「ガウディ」の偉大さが理解された現在ではバルセロナ有数の人気観光地になっています。
今回はそんな、「カサ・ミラ」の魅力・見どころ・チケット購入方法・アクセス方法などについて詳しくご紹介させていただきます!
【カサ・ミラ:基本情報】
〖歴史・概要〗

「ガウディ」の建築物は、世界遺産に「アントニ・ガウディの作品群」として、「サグラダ・ファミリア(一部)」・「グエル公園」・「カサ・ミラ」・「カサ・バトリョ」・「グエル邸」・「コロニア・グエル教会地下聖堂」・「カサ・ビセンス」が登録されています。しかし、最初(1984年)に世界遺産登録された際は「グエル公園」・「グエル邸」・「カサ・ミラ」の3つのみと、それだけ「カサ・ミラ」は「ガウディ建築」の中でも代表作と言えるのです。
「カサ・ミラ」が建設された20世紀初頭、ブルジョワ階級の間では自身の財力誇示を目的に、豪華な邸宅を有名建築家に設計・建築させるのが流行りでした。「カサ・ミラ」の施工主「ペラ・ミラ」も、そんなブルジョワ階級の1人で1906年に完成を迎えた「ガウディ設計」の「カサ・バトリョ」に建設段階から強い衝撃を受けていました。
そして、「カサ・バトリョ」の様な邸宅を持ちたいと考えていた「ミラ夫妻」は、1905年に「グラシア通り」沿いに土地を購入し、その物件の建設を「ガウディ」に託しました。この頃の「ミラ氏」は、実業家として財を成していただけでなく、妻の「ルゼー」にも前夫から相続した莫大な遺産がありました。また、依頼を受けた「ガウディ」自身も、当時54才とキャリアの絶頂期にありました。

正に最高の条件下で着工されたかに見えた「カサ・ミラ」の工事でしたが、「ガウディ」は建設開始から完成後まで、多くのトラブルに見舞われます。それは、工事期間の遅延よる予算オーバーにはじまり、建物の構造を巡る市役所からのクレーム、建物の造形を巡る「ミラ夫妻」との争いなど、多岐に渡ります。
こんな状況に嫌気が差した「ガウディ」は、完成間近にも関わらずついに「カサ・ミラ」の工事から手を引いてしまいます。最終的には、弟子の「ジョジュール」が工事を引き継ぎ、「カサ・ミラ」は1910年に無事完成を迎えますが、設計報酬を巡って法廷闘争に発展するなど、「ガウディ」にとっては最初から最後まで踏んだり蹴ったりの仕事となりました。
「ガウディ」はその後、1883年から携わっていた「サグラダファミリア」の設計に没頭したため、「カサ・ミラ」は「ガウディ」が手掛けた最後の個人住宅として知られています。「ミラ」の妻「ルゼー」は夫が亡くなった6年後の1946年に、「カサ・ミラ」を不動産会社に売り渡しましたが、彼女はその後も自宅フロアに1964年に亡くなるまで住み続けました。

そんな「カサ・ミラ」の最大の特長はなんといっても、「地中海」をイメージして造られた、白い壁と波のような曲線の外観。建設当初はこの奇抜すぎるデザインが時代の先端を行き過ぎており、バルセロナ市民からは嫌われ「石切場」というあだ名で呼ばれていました。そのため、「石切場」を意味する「ラ・ペドレラ(La Pedrera)」が現地では「カラ・ミラ」の正式名称になっています。ちなみに、「カサ(Casa)」はスペイン語で「家」を意味するため、「カサ・ミラ」=「ミラ邸」となります。
完成当初こそ様々な批判を受けた「カサ・ミラ」でしたが、いつしかその画期的な建設構造や有機的で斬新なデザインは、「ガウディ」の民間建築の最高傑作と評されるまでになりました。1984年には【ユネスコ世界遺産】にも登録されています。
更に「カサ・バトリョ」の2軒分以上に相当する敷地面積があり、地下から屋根裏部屋まで8フロアー、更に当時バルセロナ初となる地下駐車場を備え合計の窓数は150、住宅としては他に類をみない大規模な建物でした。また、建築費に至っては「カサ・バトリョ」の10倍にも達し、この場所がバルセロナで一番と言える一等地を占める事でも分かるように、建物のオーナーの「ミラ夫妻」は当時バルセロナのブルジョワの中でも、トップクラスの資産家だったというのが分かります。

また「カサ・ミラ」は、「ミラ一家」の住居としてだけなく、貸し出す部屋も作られていたため、「世界遺産のカサ・ミラの部屋を借りて住んでいる人が今もいる」というのは有名な話です。1912年から賃貸可能となり現在でも3世帯が借りており、一番長い家族は70年以上に渡って住んでいるそうです。
家賃は月1,200ユーロ(日本円で約15万円)と世界遺産にしては驚きの低価格!これにはもちろん理由があり、建設当初は奇抜なデザインと高額な家賃が敬遠され借り手がおらず、長期間(3世代に渡って)値上げをしないという取り決めで借り手を募集したため、今でも安い家賃になっているのです。
〖住所〗
Passeig de Gràcia, 92, 08008 Barcelona,
〖電話番号〗
+34932142576
〖アクセス〗

「カサ・ミラ」は、「バルセロナ」の目抜き通りである「グラシア通り」に面した場所にあり、最寄り駅の地下鉄「3号線」・「5号線」の「ディアゴナル駅(Diagonal)」から徒歩1分でアクセスすることができます。
もう一つの「ガウディ建築」・「カサ・バトリョ」からも近く、徒歩5分ほどで行けます。ただし、道中は「Casa Milà(カサ・ミラ)」という表記より、「La Pedrera(ラ・ペドレラ)」という表記の方が多いので注意してください。
【カサ・ミラへ入場方法】

「カサ・ミラ」の入口は2か所あり、正面入口は「優先入場チケット予約者」の入口で、「一般チケット予約者」と「当日券購入者」の入口は、正面向かって右側の「プルベンサ通り沿い」にあります。一般チケット保持者は「Online Tickets」と書かれた列、当日券購入者は「To buy tickets」の列に並びます。

ちなみに、事前に予約(購入)していくと行列に並んでいる人を横目にスラスラと入場することができます。手荷物検査を受けて入場し、カウンターで日本語オーディオガイドを受け取りましょう!
〖入場料金〗

【La Pedrera Premium 31.00€(日中のプレミアムチケット)】:
・見学チケット(6か月有効日時指定にとらわれないフリーチケット)
・オーディオガイド(日本語あり)
・プレミアムパス(優先入場券)
【La Pedrera Essential 24€(日中の一般チケット)】
・見学チケット(時間指定)、オーディオガイド(日本語あり)込み
【La Pedrera Night Experience 34.00€】
・夜の見学チケット(居住区は除く)(カタラン語、スペイン語、英語ガイド)
・屋上プロジェクトマッピング
【La Pedrera Essential & Night Experience 43€(日中&夜のコンビネーションチケット)】
・日中の見学チケット、オーディオガイド(日本語あり)込み
・夜の見学チケット(居住区は除く)(カタラン語、スペイン語、英語)
・屋上プロジェクトマッピング
【La Pedrera Night Experience & Dinner 59.00€】
・夜の見学チケット(居住区は除く)(カタラン語、スペイン語、英語)
・屋上プロジェクトマッピング
・1階のレストランの夕食
【La Pedrera Exclusive 39.00€】
・開館前の8時に入場。但し日・月・火以外の不確定日(ガイドは英語)
上記が主なチケットとなり、以下では最も購入者の多い【La Pedrera Essential 24€(日中の一般チケット)】の購入方法についてご紹介させていただきます!
※現地購入の場合は、上記の金額に+3€の価格になります。
【チケット購入方法】
① :まずは【公式サイト】を開き、【La Pedrera Essential 24€(日中の一般チケット)】の「BUY(Tickets)」を選択クリック。

② :入場日と入場時間を選択
時間帯は、午前9時00分~11時45分/12時00分~14時45分/夕方15時00分~17時15分に分かれており、その中から好きな時間を選びます。
③ :人数(枚数)の選択

General:大人一般24.00€
Catalan Residents:居住者12.00€
Senior(+65歳):18.50€
Disabled:障碍者18.50€
Student:学生18.50€
Children(7-12歳):12.00€
Children(under7year’s old):7歳未満無料
※7歳未満の子供は無料ですが、一緒に入場される場合はここで必ずお子様の人数を入れて下さい。
希望の枚数を選んだら「CONTINUE」をクリックしてください。
④ :個人情報の入力

「名前」・「メールアドレス」・「国(Japan)」を入力。「姓」・「電話番号」は必須項目では無いので特に入力しなくても大丈夫です。
また下のオレンジの〼のチエックも入れる必要はありません。左下の上の赤で囲んだ〼I accept the General terms and・・・・・・(利用規約に同意する)にはチエックを入れてください。そして最後に「Pay」を押して決済に進みます。
※入力は26分以内に完了しなければなりませんので、画面右上残りの持ち時間を確認しながら間違いのないように時間内に完了させましょう。
※電子メールアドレス宛に電子チケットが届くので、間違がないかよく確認してください。
⑤ :カード情報入力画面&通貨の選択
※「VISA」・「MasterCard」・「JCB」・「AMEX」が使用可。

「クレジットカード番号」を16桁スペースを空けずに入れ、「有効期限(月/年)」、「セキュリティコード(クレジットカード裏にある3桁の番号)」を入力し「Accept」を押します。
次の画面では「円」もしくは「ユーロ」のどちらで決済するかを選びます。
※クレジットカード会社の決済が2,3日遅れて反映されますので、その間に発生する為替レートの変動で微妙に変わります。
⑥:購入完了・チケットの印刷(推奨)

登録したメールアドレス宛にPDFで電子チケットが届きます。入場時は、QRコードを読み取らせるので、スマホでPDFを表示しても入場できますが、念のため印刷して持って行くことをおすすめします!
以上が公式サイトでの購入方法になりますが、いざ英語サイトでの購入となると、不安がつきものですよね。希望の日時にきちんと予約が取れているか、予約したチケットに不具合がないか、当日まで不安な気持ちで過ごされる方もいらっしゃると思います。
その場合は日本語予約できるツアー会社を利用するのをおすすめします!日本語で購入でき、サポートも日本語ですので安心ですし、また【公式サイト】とほぼ同額で購入できるのも嬉しいポイントです!➡
〖営業時間〗

【冬期 2019/11/4~2020/2/27】:
・月曜日~日曜日:9:00~18:30
・夜間ツアー:19:00~21:00
【夏期 2020/2/28~2020/11/1】:
・月曜日~日曜日:9:00~20:30
・夜間ツアー:21:00~23:00
【年末年始 2019/12/26~2020/1/3】:
・月曜日~日曜日:9:00~20:30
・夜間ツアー:21:00~23:00
※最終入場は閉館の30分前、上階の見学は閉館の15分前まで。
〖休館日〗
12/25
〖公式サイト〗
〖所要時間〗
建物内は全てが公開されているわけではないため、ゆっくりと見学しても1時間半あれば十分に足りるでしょう。ただし、当日に入場チケットを購入する場合は、行列に並ぶ時間も考慮しておきましょう。
〖注意事項〗
・12歳以下の子供は保護者の同伴が必要です。
・撮影時にフラッシュと三脚を使用することは禁止されています。
・建物内での飲食や喫煙、大声を出す、走るといった迷惑行為は禁止されています。
【カサ・ミラ:魅力・見どころ!】

「カサ・ミラ」は建物内の全てが見学できるわけではなく、「1階の中庭」・「屋上」・「屋根裏の回廊」・「屋根裏の一つ下の階の住居スペース」・「2階の特別展示会場」の5ヵ所のみ一般公開されています。
回り方は「外観・ファサード(最後でも可)」➡「1階の中庭」➡「屋上」➡「屋根裏の回廊」➡「屋根裏の一つ下の階の住居スペース」➡「2階の特別展示会場」の順になります。
〖外観・ファサード〗

「カサ・ミラ」も含め「ガウディ」の建築物は「モデルニスモ」と呼ばれるカタルーニャ地方独自の芸術様式で、「モデルニスモ」とは1900年前後に流行った新しい芸術・文化運動のスタイルで、フランス語で言う「アールヌーヴォー」です。
「カタルーニャ地方独自のアイデンティテイを確立しよう」という思想的運動でもあり、カタルーニャ地方を愛した「ガウディ」は「モデルニスモ」を自らの作品に取り入れていました。特徴としては「曲線的」・「華やか」であり、「カサ・ミラ」はその特徴通り、直線が一切なくやわらかいカーブの曲線からなる特徴的な外観を見せています。

また、「ガウディ」はエコ意識の高かった人で、「カサ・ミラ」のバルコニーの手すりにはリサイクルした鉄が利用されています。手すりは植物をモチーフにしているそうですが、人によっては海藻のようにも見えるデザインをしています。
更に外壁部分で「ガウディ」らしさがよく表れているものとして、建物の正面にあたるグラシア通りの角にある幾つかのバルコニー。よく見てみると、床に穴を開けてガラス床にすることで、可能な限り自然光を下に通し明るさを保ちました。
〖楕円形の中庭:吹き抜け〗

入場するとまず最初に、吹き抜けになった「楕円形の中庭」が現れます。「カサ・ミラ」には採光用に2つの中庭があり、全ての住居が中庭に面するように造られています。1つは通常の入場口側の「楕円形の中庭」と優先入場口側の「円形の中庭」。

雨の日を想像すると大変かもしれませんが、晴れた日はたくさんの日差しが差し込み、熱帯雨林を思わすような自然から取り入れたデザインをあちこちに見て取れます。壁画は淡い色彩が美しく、キリスト教や演劇をテーマにした絵が描かれています。

中央部には車の出入り口があり、現代では集合住宅に車の出入り口がある光景はごく普通ですが、20世紀初頭の当時は斬新なアイデアだったようです。

こちらは、「ミラ家専用の階段」。
〖屋上〗

順路通りに、1階の奥にあるエレベーターで「屋上」へ向かうと、詩人の「ペレ・ギムフェラー」から「戦士の庭」と呼ばれた「カサ・ミラ」一番の見どころの「屋上テラス」に出ます。全部で38基もある「煙突」・「換気口」・「階段昇降口」は山の峰を、床は山の稜線をイメージしており、高低差のある波打つ構造になっています。

大きめの塔は屋上への「階段昇降口」で、デザインはそれぞれ異なっていますが、どれも曲線をベースにしています。6つある昇降口の4つは、「トレンカディス(破砕タイル)」で覆われています。

30基あるローマ兵士の兜を装着したガーディアンはすべて「煙突」。屋上部に吹きこむ風を煙突部に取りこみ、気圧差により煙を排出するという仕組みになっています。ちなみに、この彫刻を見た「ジョージルーカス」が、「スターウォーズ」の兵士デザインの参考にしたとか。

そして全部で38個あるうち2基の彫刻は高さ約5.5mほどの「換気口」。2基の「換気口」はデザインが異なっていますが、共に人間の形に着想を得てデザインされたそうです。

また、「屋上」からは「中庭」や「グラシア通り」を一望できるほか、「サグラダファミリア」の「受難のファサード側」の景観も望む事ができます。

特にアーチ越しに「サグラダファミリア」が見える場所は、1番の撮影スポット!ただし、日中は列ができるほど混み合います。

そして「サグラダファミリア」の右方面には、街のランドマークとなっている「アグバルタワー(トレ・アグバル)」も見えます。水道局のビルなのですが、夜になると美しくライトアップされますよ!
〖屋根裏の回廊〗

屋根裏の回廊は「エスパイ・ガウディ」と呼ばれる、ガウディ建築に関する展示スペースとなっています。ここには「ガウディ」が手掛けた、建造物の模型や研究資料などが多数展示されています。

クジラの背骨から着想を得たとされる天井を支えるレンガ製の「カテナリーアーチ(放物線アーチ)」は全部で273本あり、複雑な構造の屋上を支えていることがよく分かります。

また、この「屋根裏」は元々「ガウディ」が住人の共有スペースとして設計したもので、冬は暖かく、夏は涼しく機能的に造られており、かつては洗濯物置き場や物干し場として利用されていました。

この空間の絶妙な温度調節を可能にしている大きな要素が、屋根裏の外壁に設置された上下の窓。夏はこの窓を開け、冬は閉じる事で、最適な室内温度が保たれる様になっているそうです。下の窓が、上の窓よりも少しだけ大きく造られている点などにも、細かい工夫が感じられます。

展示品には「カサ・ミラ」の模型もあり、裏側や内部の構造を知ることができます。

こちらは逆さ吊り模型の「フニクラ」。この技法は紐に重りをつけて逆さに吊るす事で、その形状が構造的に安定するかどうかを確認するために用いられました。「ガウディ」は複雑な計算を用いて建物の設計を行わず、自然な曲線を描いて力学的に安定する「フニクラ」を利用し設計していたそうです。ちなみに「フニクラ」は、「サグラダファミリア」に隣接する博物館にも展示されています。

また、「ガウディ」がインスピレーションを受けた動物の骨や化石、貝、植物などが展示されています。トウモロコシや松ぼっくりの彫刻模型もあり、自然が生み出した造形こそ最も美しく機能的であると考えていた「ガウディ」らしい建築資料です。

「ガウディ」が設計したイスも展示されており、すべてデザインと機能を両立させたもので、背骨やお尻、指にフィットするように細かな設計がなされています。
〖住居スペース〗

「屋根裏」の展示スペースの見学が終わったら、階段を降りて「住居スペース」へと行きます。「カサ・ミラ」の最上階の4階賃貸住宅部分にあり、円形の吹き抜けがある側の半分のフロアが公開されています。

床に敷き詰められた六角形の植物模様のタイルは、「ガウディ」が自らデザインしたもので、「グラシア通り」にも同じものが使われています。

ここでは「カサ・ミラ」が建てられた20世紀初頭のブルジョア家庭の様子が再現されています。こちらは「食卓」の再現し、小物にいたるまでできるだけ当時の状況を再現しているとのことです。

「書斎」にはタイプライターや電話、インクセットなどが置かれています。

「書斎」から通じる開放的な「ダイニングルーム」には、素敵な家具が配置されており、照明と三角形の連なる寄木張りの床が特徴的です。

この他、「リビング」には蓄音機。「寝室」にはベビーベッド。「使用人の部屋」には足踏みミシンやアイロン台。ピンク色の壁が可愛らしい「バスルーム」には化粧台やバスタブ、トイレなどが設置されています。

建具に付いている金属製の取っ手(ハンドル、ドアノブ)も「ガウディ」のデザインで、「ガウディ」がデザインした家具同様、人間工学上で最適な形状になっています。

そして窓から中庭を覗きこんでみると、窓の周りの壁がカラフルに着色され、窓幅は上階の方が若干だけ狭くなっているのが分かります。

このように「住居スペース」の中を歩いて回り、細部に至るまで「カサ・ミラ」に住む人の立場に立って設計した「ガウディ」の思いを感じることができたら、階段で4階から1階まで降ります。

階段の手すりや壁の色合いにも「ガウディ」のこだわりが感じられます。

階段を降りると、エレベーター乗り場の裏に出て、1階の「中庭」へ向かうと入場した時とは別の「円筒形の中庭」に出ます。

ここから2階の「企画展(有料)」に入場するも良し、出口から「ギフトショップ」に立ち寄って見学を終えるも良し!見学時間の許す限り「カサ・ミラ」を満喫してください。ちなみに、2階の「企画展」に上がる階段には漆喰の壁の上に、パステルカラーのお花畑のような可愛らしい絵が描かれています。
〖企画展〗

「ミラ夫妻」が住んでいた2階は、現在「企画展」に使われており、時期によって様々な展示が行われています。ただし通常の「カサ・ミラ」の入場料金には、企画展の料金は含まれておりませんので、別途、企画展の入口でチケットを購入して入場する形になります。入場料金は企画展によって異なりますが、5ユーロぐらいの場合が多いです。ただし、日本人の方で企画展まで見学される方は少数だと思われます。
【ギフトショップ】

「カサ・ミラ」は館内から出る際に必ず「ギフトショップ」を通過する構造になっており、お土産は陶器やグラス、マグカップ、文房具など様々ですが、「カサ・ミラ」ならではの商品よりも、「カサ・バトリョ」や「グエル公園」でも見られる、ガウディ全般の商品が中心です。

「カサ・ミラの置物」・「3Dの書籍」・「フュージングガラス」・屋上テラスの換気塔や地上階の鉄の扉風デザインの「水筒」・「数珠」・「彫刻置物」・「Tシャツ」・「半袖シャツ」などなど、お気に入りのグッズを探してみてください!
