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  • 執筆者の写真私の旅行記

スペイン バルセロナ グエル公園:魅力・見どころ・アクセス方法・チケット予約方法まで徹底ナビ!


こちらは、バルセロナ市街北部の山の手にある公園で、スペインが世界に誇る建築家アントニ・ガウディの作品群の1つ「グエル公園」です!


「アントニ・ガウディ」といえば有名なのは、やはり「サグラダ・ファミリア」ですが、「グエル公園」も1984年に【ユネスコ世界遺産】に登録された人気の観光地であり、毎年日本からはもちろん、世界中からたくさんの観光客が訪れます。


また、公園内は緑がとても豊かで、バルセロナ市民の憩いの場でもあり、公園は高台になっているのでバルセロナ市内全体、またその先に広がる海を見渡せる絶景が臨めます。今回はそんな、「グエル公園」の魅力・見どころ・アクセス方法・チケット予約方法まで詳しくご紹介させていただきます!


※2020年6月よりコロナの影響で無料ゾーンは無くなり、全て有料となりました。早朝・夜間の入場もできなくなり、入場にはチケットの購入が必須で通常の営業時間にしか入れません。今後も状況は非常に変わりやすくなっていますので、随時情報更新していきます。※

 

【グエル公園:基本情報】

 

〖歴史・概要〗

「グエル公園」は元々、「ガウディ」のスポンサーであった「グエル伯爵」の依頼により、1900年から1914年の間かけて建設されたブルジョア階級向けの分譲住宅でした。「ガウディ」と「グエル伯爵」は工業化の進むバルセロナ郊外のこの場所に、工業化とは相反した自然に囲まれて暮らせる庭園住宅作ろうとしていました。


これを「田園都市論」といい、イギリスの社会改良家「エベネーザー・ハワード」が1898年に提唱した人間の生活の在り方に関する理論で、「都市生活の良い点を残しながらも、自然と共生した生活が大切」という考え方です。

しかし、その価値観は当時の人々に理解されず、場所の利便性も悪かったこともあり住宅は全く売れず、60戸(建設予定)のうち売れたのは2軒(建設が実現)のみで、買い手は「ガウディ」と「グエル伯爵」の2人だけでした。そして「グエル伯爵」の埋没後は建設も中断されてしまい、その後1918年に「バルセロナ市」が買い取り、4年後の1922年には「グエル公園」として一般公開が開始され、1984年には【ユネスコ世界遺産】にも登録されます。


公園内には「ガウディ」が1906年から1926年、亡くなる数か月前まで実際に住んでいた自宅が博物館として残されており、「ガウディ」自身がデザインした家具などが展示されています。当時が再現されている空間で、「ガウディ」の生活を垣間見る事ができる貴重なスポットです。


〖住所〗


08024 Barcelona, バルセロナ スペイン


〖電話番号〗


+34934091831


〖アクセス〗

「グエル公園」は、バルセロナ市内の中心部からやや離れたところにあります。以下では「無料シャトルバス」・「地下鉄」・「タクシー」・「無料シャトルバス」でのアクセス方法をご紹介します。


【無料シャトルバス】

公式サイト】などから、「グエル公園」のチケットを事前にオンライン予約すると、行きと帰りで「無料シャトルバス」を利用することができます。


料金:チケット予約者は無料

運行区間:「アルフォンスX駅」〜「グエル公園東口」

バスの運行間隔:1本/7分

所要時間:駅とグエル公園を直通15分で結んでいます。

「無料シャトルバス」は地下鉄「L4線」の「Alfons X(アルフォンスX駅)」の前から発着しており、「アルフォンスX駅」から「無料シャトルバス」の「Bus Güell(バスグエル)」を利用した場合、約15分ほどで「グエル公園南東側」の入口近くに到着します。


【地下鉄】


〖地下鉄レセップス(Lesseps)駅から徒歩〗

地下鉄「L3線」の「Lesseps 駅」出口から約20分歩くと「グエル公園」・「グエル広場・左入場門」に到着します。道は分かりやすく、途中いくつかの案内標識があります。ただし「グエル公園」に行くまでには上り坂があり、夏場の炎天下に歩く場合は注意が必要です。


〖地下鉄L4・Joanic駅からミニバス116番〗

地下鉄「L4線」の「Joanic駅」のすぐ近くにあるバス停から「116番」のバスに乗って「グエル公園」に行く方法。「Joanic駅」がバスの始発のため座って「グエル公園」まで行くことができます。ミニバスが到着する場所は「グエル公園・正面門前」。観光客がたくさんいる場所が「グエル公園」なので、降りる場所はすぐにわかると思います。


【タクシー】

「タクシー」は交通機関に比べると割高になりますが、最も楽なアクセス方法になります。「サクラダファミリア」から「タクシー」を利用した場合、「サグラダファミリア・生誕の門」の近くにタクシー乗り場があり、正面口の右手のチケット売り場から入場します。値段は7〜12€で日本よりタクシー代は安いのと、時間の節約にもなります。


〖主要スポットからグエル公園までのタクシー料金目安〗

・サグラダファミリア:7〜12€(約3km)

・カサミラ:7.5〜12.5€(約3.2km)

・サンパウ病院:8〜13€(約3.5km)

・カサバトリョ:10〜15€(約4.9km)

・カタルーニャ広場:11〜16€(約5.6km)

・ピカソ美術館:13.5〜18.5€(約6.3km)

・グエル邸:15〜20€(約7.2km)


上記は、グーグルマップで取得した距離を元に算出した、おおよその料金目安になります。料金は曜日や時間帯によっても変動しますが、基本料金「2.2~2.3€」で、以後は1kmごとに「1.4~1.7€」づつ加算されます。


【園内MAP・入場口】

「グエル公園」の敷地は広大で、入口は4か所ありチケット売り場が3か所あります。MAPの濃い内側の部分が「有料ゾーン」で外側のエリアが全て「無料ゾーン」になります。


有料ゾーン入口:ピンク枠の①~④。無料シャトルバスの「バス・グエル」や市バス「116番」・「V19」を利用する場合は①と②の入口が便利です。

チケット売り場:青枠

トイレ:赤枠の2か所


当日券が必要な方はまずチケット売り場に行きましょう!なお、当日券は地下鉄「レセップス駅」と「バイカルカ駅」にある自動券売機でも売られています。入場口のゲートには係り員が立っているので、スマホ上の電子チケットもしくは印刷したチケットを見せて入場しましょう!公園の地図もゲートで貰えます。


※入口によっては有料エリアまでたどり着くのに約30分かかるので、予約時間の30分前までに入場してください。


〖入場料金〗

「グエル公園」のチケットは、「自由見学」・「団体ツアー」・「少人数ツアー」の3種類がありますが、一般の方の9割以上が「自由見学」で園内を見学します。以下は「自由見学」のチケット「Admission ticket(General Admission)」の料金になります。


・一般(13〜65歳):10ユーロ

・7〜12歳の方・66歳以上の方・障害者の付き添いの方:7ユーロ

・6歳以下の子供・障害者の方:無料


【無料ゾーンと有料ゾーン】


「グエル公園」は、「無料ゾーン」と入場チケットが必要な「有料ゾーン(モニュメンタルゾーン)」に分かれています。「グエル公園」全体の総面積「19ヘクタール」のうち、「有料ゾーン」はわずか「1.7ヘクタール(全体の9%)」のみになりますが、ガイドブックにも載っているような人気の見どころは「有料ゾーン」にあります。「波打つベンチ」・「トカゲの噴水」・「お菓子の家」も全て「有料ゾーン」にありますので、「有料ゾーン」への入場は必須と言って良いでしょう。以下ではチケットの予約に関して詳しくご紹介させていただきます。


【チケット予約方法】


「グエル公園」のチケットは、以下の方法で購入することできます。


①「グエル公園」の【公式サイト(英語)】から購入(以下で購入手順を紹介)

② 現地のチケットオフィスで購入

③【オプショナルサイト(日本語)】から購入


「グエル公園」の観光は事前のオンライン予約が絶対におすすめです!観光当日はチケット購入の混雑に巻き込まれる事なく、予約した日時にスムーズに入場が可能となります。


またオンライン予約の場合、【公式サイト】での購入は英語での購入になりますが、日本語予約できるツアー会社を利用するのもおすすめです!日本語で購入でき、サポートも日本語ですので安心。また、【公式サイト】とほぼ同額で購入できるのも嬉しいポイントです!➡


【公式サイトでの購入方法】


公式サイトから購入される場合、英語での手続きとなりますので、以下では「一般チケット・Admission ticket(General Admission)」の購入手順・注意点などについてご紹介させていただきます。


〖(1)チケット種類の選択〗

公式サイト】にアクセスしチケット購入画面を開いたら、まず「一般チケット・Admission ticket(General Admission)」を選択します。


〖(2)購入枚数・日付・時間帯の選択〗

続いて「チケットの枚数」を選択。通常の大人のチケット(General ticket)の他に、幼児(0-6歳)、子供(7-18歳)、シニア(Over 65:65歳~)などの種類があります。枚数を選択したら右下の「Next」をクリックします。


次は「チケットの日付・時間帯」を選択。入場時間は30分単位で設定されており、時間帯の横に表示されているアンテナのようなものは、チケットの残り具合を表しています。残りがほとんどない場合は「赤」、少なくなっている場合は「黄色」、十分ある場合は「緑」で表示されます。日付・時間帯を選択したら右下の「Next」をクリックします。


〖(3)購入者情報の入力〗

続いて、予約内容が表示されます。間違えがなかったら画面を下にスクロールし、購入者情報を入力します。


購入者情報で入力必須なのは、【Name:名/Surname:姓/County:国(JAPAN)/Telephone:電話番号/E-mail:電子メール/Confirm e-mail:電子メール(確認)】。これらを入力すると電子メールアドレス宛に電子チケットが届くので、間違がないかよく確認してください。入力したら画面左下の利用規約の同意をチェックして、右下の「Pay」をクリックします。


〖(4)カード情報の入力〗

支払いはVISA/MASTER/JCBなど主要なクレジットカードに対応しています。なお、クレジットカードにパスワード登録(3Dセキュア)していない場合は、決済に失敗することがあるようです。


支払いは、通常のクレジット決済の画面と同じで【カード番号/有効期限(月/年)/カード裏の3桁数字/カード所要者氏名(ローマ字)】を入力します。入力したら「PAY NOW」をクリックします。


〖(5)パスワードの入力画面〗

続いて、パスワードの入力画面なのですが、入力画面がでない場合はクレジットカードのページでパスワードを設定してください。そして最後に、支払い通貨を「EUR(ユーロ)」か「JPY(円)」で選択します。少額なので悩むほどではありませんが、一般的には「JPY」を選択すると手数料の差で少し割高になります。


〖(6)予約手続きの完了〗

以上で予約手続きは完了です。登録したメールアドレス宛にPDFで電子チケットが届きますので、プリントアウト(推奨)して当日持参しましょう!プリントアウトできなくても入場時は、QRコードを読み取らせるので、スマホでPDFを表示しても入場することができます。


以上が公式サイトでの購入方法になりますが、いざ英語サイトでの購入となると、不安がつきものですよね。希望の日時にきちんと予約が取れているか、予約したチケットに不具合がないか、当日まで不安な気持ちで過ごされる方もいらっしゃると思います。


その場合は日本語予約できるツアー会社を利用するのをおすすめします!日本語で購入でき、サポートも日本語ですので安心ですし、また【公式サイト】とほぼ同額で購入できるのも嬉しいポイントです!➡

〖営業時間〗


・1/1~2/15、10/27~12/31:8:30~18:15(最終入場:17:30)

・2/16~3/30:8:30~19:00(最終入場:18:00)

・3/31~4/28、8/26~10/26:8:00~20:30(最終入場:19:30)

・4/29~8/25:8:00~21:30(最終入場:20:30)


〖公式サイト〗


https://parkguell.barcelona/

 

【グエル公園:魅力・見どころ!】

 

【有料ゾーン見どころ】

・守衛の家

・管理事務所

・大階段(トカゲ像)

・列柱ホール(市場)

・中央広場(ラ・ナトゥーラ広場)

・洗濯女(ブガデラ)の回廊 

・学校(グエル邸)


【無料ゾーン見どころ】

・カルヴァリーの丘 

・ガウディの家博物館 

・高架橋


有料ゾーンは「守衛の家」近くの入り口から入る方が多いと思いますので、その場合は上から順に「守衛の家」➡「学校(グエル邸)」と進むとスムーズです。また、有料ゾーンを一度出ると再入場はできないので、気をつけて下さい!


〖守衛の家&管理事務所〗

「ガウディ」は「守衛の家」・「管理事務所」この2棟のメルヘンチックな建物を、敢えてメインエントランスに配置する事で、「グエル公園」の敷地外と敷地内は別世界である事を強調しました。

その見た目は「ヘンゼルとグレーテル」にあるようなお菓子の家のようですが、それもそのはず、実際に「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家をイメージして建てられたのです!「サルバドール・ダリ」が「まるで砂糖をまぶしたタルト菓子の様だ」と言った事から「お菓子の家」とも呼ばれています。

「グエル公園」は元々、集合住宅エリアとして構想されていたため、2つの建物は訪問客を迎えたり、敷地を管理する建物として機能な役割を担って設計されました。現在の「守衛の家」はバルセロナ市の「歴史博物館」となっており、日中は行列ができる人気の見学ポイントとなっています。2階の窓からは、「モニュメント階段」と「列柱ホール」の全景を眺めることができますよ!

「管理事務所」の方は、現在はギフトショップとしてお土産や書籍などが販売されており、高さは29メートルある塔の頂部には「四本腕の十字架」と呼ばれるオブジェクトが飾られています。この十字架は1936年の内戦で破損しましたが、後年に修復。屋根には、まるでお菓子の様に可愛い装飾オブジェクトが置かれています。


〖大階段(大トカゲの像)〗

「グエル公園」で1番の人気スポットは、「グエル公園」に入場した後にある「大階段」にいる「大トカゲの像」!カラフルな「トレンカディス(破砕タイル)」で彩られた全長2.4メートルもあるこの「大トカゲの像」は、「グエル公園」の泉の守り主で、バルセロナのシンボルと言っても過言でもありません。

そして、「大トカゲの像」がある「大階段」はギリシャ神話をモチーフに作られており、1903年に完成したこの「大階段」は、誰でもアクセスしやすいように「ガウディ」が公園の敷地内で最も低い位置に設置しました。段数はわずかに45段で傾斜の緩い上りやすい階段で、左右対象に造られています。

「大階段」は4区画に分かれており、それぞれの境には噴水が設けられています。「第1の噴水」は、木の幹や鍾乳石ような素材が組み合わさっています。

「第1の噴水」の後部にそびえる「第2の噴水」には、ヘビの頭部とカタルーニャの紋章が組み合わさったオブジェクトが置かれています。このヘビは「旧約聖書」の中で「モーゼ」が海を2つに分けた際に、杖に巻き付いていた「青銅のヘビ(ネフシュタン)」がモチーフにされています。

そして、「大トカゲの像」が「第3の噴水」で、「大トカゲの像」の口が排水部分になっています。

また像(噴水)だけでなく階段左右の壁面に目を向けて見ると、いくつもの正方形の中に、「トレンカディス(破砕タイル)」による色鮮やかな模様が施されています。各正方形内の装飾は全て異なっており、多くの観光客がこの壁面前で記念撮影をしている絶好のインスタ映えスポットです!

そして「大階段」上部の「踊り場」には、曲線フォルムが美しい「半円型のベンチ」が置かれており、ここは記念撮影や日よけ休憩をするには絶好のスポットです!以上のようにエントランスからこの「大階段」に来ただけでも、「ガウディ」の建築に魅了されること間違いないでしょう。あのディズニーリゾートがお手本にしたというのも納得です!ちなみに、「大階段」下部の横手にはテラスがあるカフェも併設しており、一休みするにはもってこいの場所です。


〖列柱ホール(市場)〗

階段を登って行くと、「市場」にする目的で作られた、柱が立ち並ぶホールが見えてきます。「グエル伯爵」から建築の中にギリシャ神話を入れるように指示された「ガウディ」は、86本ある柱(高さおよそ6m、上の太さ1m、下の太さ1.3m)にもドーリア式の建築様式を取り入れています。「ドーリア式」とは、古代ギリシャ建築における様式のひとつであり、「イオニア式」・「コリント式」と並ぶ3つの主要な様式の中で最も古く、荘厳で力強いのが特徴です。「ガウディ」は柱の太さに変化をつけることで、曲線をだし、視覚的錯覚を計算し取り入れていました。

そんな列柱の下の部分には「トレンカディス」が用いられており、さらに優雅な天井にも注目!天井には「太陽」と「月」を表す飾り「メダイヨン」があります。

直径3メートルの「太陽のメダイヨン」を囲む様に直径1メートルの「月のメダイヨン」配置されており、「月のメダイヨン」は全部で14個あり、全てデザインが異なっています。これらの「メダイヨン」は、「ガウディ」の協力者でカタルーニャ地方出身の建築家「ジュゼップ・マリア・ジュジョール」が手がけました。素材には、廃材皿やピンなどが使用されています。

そしてこの円柱の下には1200㎡の巨大な「貯水槽」が設けられていて、上に位置する大広場の雨水を貯める仕組みになっているのです。デザインだけでなく、機能性も兼ね備えている建築はさすが天才建築家「ガウディ」と言われる所以です。


〖中央広場(ラ・ナトゥーラ広場):波打つベンチ〗

「列柱ホール(市場)」の後は、右側から丘を登って「中央広場(ラ・ナトゥーラ広場)」へ行きましょう!ここは「ギリシア劇場」になる予定だった共用スペースで、「列柱ホール」の真上に造られています。


広場の広さは縦83メートル、横43メートルほどあり、敷地内の住人が様々なアクティビティや行事を行うための憩いの場として設計されました。また、「列柱ホール(市場)」でも触れましたが、この広場の地面は「ろ過機能」を備えており、降り注いだ雨は地下の貯水槽に流れ込む仕組みになっています。

そして、広場の南側には世界一長いと認定されている全長110mの「波打つベンチ」があり、石膏の鋳型の上に労働者を座らせ型をとって制作したと言われており、長時間ゆっくり座れるよう徹底的に研究し、最終的にこの波形の形状に辿り着きました。


「ガウディ」はこのベンチに「アダムとイブ」の物語に着想を得て造ったといわれており、こちらも「ジュセップ・マリア・ジュジョール」がモザイク装飾を手がけました。ここでバルセロナの街を一望しながらゆっくり休んでみるのも良いでしょう。


〖洗濯女(ブガデラ)の回廊〗

「中央広場」の「波形のベンチ側(南側)」を背にして、左側沿いの壁側にある階段を下ると「洗濯女(ブガデラ)の回廊」があります。この柱廊は傾斜がある場所に道路を通すために作られたもので、上は自動車用高架道になっています。

回廊は道路工事の際に出た砕石を利用し、周囲の自然と調和するように造られました。よく見ると二つの柱で上の道路を支えているのがわかりますね。また「ガウディ」は、回廊内の柱を傾斜させたり螺旋状の形状を用いたりと、土地の構造や環境に合わせて、機能面とデザイン面を合わせ持つ様々な工夫を凝らしており、場所によって柱の形状が明らかに変わっているのが分かります。

そしてその柱の内の一つに、このスポットの名前にもなっている「洗濯女」の像の柱があります。頭の上に洗濯道具を持つ姿が表現されています。ロングスカートをはいた人間の女性が左手を頭の方へあげて、なにやら籠のようなものを頭に乗せています。これは、「グエル公園」内で唯一の人間の形をした像なのですが、ギリシャ彫刻の「奉納像」を表現したといわれています。


〖学校(グエル邸)〗

「洗濯女(ブガデラ)の回廊」から道なりに正門方面に進んでいくと、邸宅の様な赤い建物があります。この建物はかつて「グエルの邸宅」だった場所で、建物自体は「グエル」がこの敷地を買い取る前からあったものです。「ガウディ」によって門と屋上が改装され、「礼拝堂」が造られました。


「グエル」は、「ガウディ」に造らせたバルセロナ市内の「グエル邸」を大いに気に入り、そこに20年ほど住みましたが、その後はこの家に1918年まで住んでいました。現在、この建物は学校になっており、立派な校庭も完備されています。


〖カルヴァリーの丘〗

※以下からは無料エリア(以前)にあるスポットです。

「グエル公園」の最も高台に位置するこの「カルヴァリーの丘」は、ヘブライ語の呼び名である「ゴルゴダの丘」と言った方が聞き覚えがあるかと思います。元々、この場所には「礼拝堂」を建てる予定でしたが、計画は頓挫し、代わりに「カルヴァリーの丘」が造られ、3本の石碑が置かれました。

「カルヴァリーの丘」へのルートは公園にいくつかありますが、「中央広場」から「洗濯女の回廊」を進んで、その先のスローブの様な道から上って行くのがおすすめ!「ガウディ」は、メインエントランスの装飾性の高い2棟の建物で世俗世界を表現し、そこからこの「カルヴァリーの丘」へ至るまでの道で「巡礼路」を表現しています。

また途中の道では、「お菓子の家」や「グエル公園」内の一部を高台から望む事ができ、「カルヴァリーの丘」の上に登り切ると、バルセロナ市内や「サグラダファミリア」を一望する事ができます。景観的には素晴らしいスポットですが、この「カルヴァリーの丘」は、「グエル公園」の西端に位置しており、他の見学スポットからは結構離れています。ですので、体力・時間的に厳しい方は、ここはスルーして良いかもしれません。


〖ガウディの家(ガウディ博物館)〗

「グエル公園」の西側には、ピンク色とグリーンで装飾された教会の様な建物があります。これはかつて「ガウディ」の家だった建物で、実際に20年ほどこの場所で暮らしていました。元々この建物は、敷地内で販売する住居のモデルハウスとして、「ガウディ」が弟子の「フランシスコ・ベレンゲール」に造らせたものでしたが、全く買い手が無かったため自身が買い取り居住地としました。

別名「バラの家」と呼ばれているこの建物は現在、「ガウディ博物館」となっており、「グエル公園」とは別のチケットで入場する事ができます。この博物館の混雑は緩やかなので、敷地内でチケットを購入しても問題ありませんが、「サグラダファミリア」の【公式サイト】から事前に購入する事が可能です。

1階には「ガウディ」が設計した椅子がたくさん飾られ、天井の模様やインテリア、ステンドグラスの照明が美しく豪華さに圧倒されます。2階には「ガウディ」の書斎と寝室やインテリア、「ガウディ」の作品の模型なども展示されています。庭にも鉄細工やモザイクなど「ガウディ」がデザインしたものが点在しとても魅力的です。「ガウディ」について深く学ぶことができますので、「ガウディ建築」の見学と合わせて訪れるのがおすすめです!


【基本情報】

開館時間:

4~9月:9:00~20:00

10~3月:10:00~18:00

※1/1、1/6、12/25、12/26は10:00~14:00

入場料:5.5ユーロ


〖高架橋〗