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ハワイ オアフ島 シャングリラ回教美術館:魅力・見どころ・ツアー予約方法まで徹底ナビ!
更新日:2020年12月30日

こちらは、「ダイヤモンドヘッド」の麓の高級住宅地「ブラックポイント」に建つ超豪邸で「シャングリラ」の異名をとる故ドリス・デューク邸が、「シャングリラ回教美術館(Shangri La Museum of Islamic Art, Culture & Design)」として一般に公開されています。
ガイドブックにも詳しく記載されているものが少なく、聞き覚えのない方も多いかもしれません。「理想郷(ユートピア)」という名の意味をもつ「シャングリ・ラ」はその美しさと豪華さから「ハワイの宝」とも呼ばれています。
アメリカの大富豪であり慈善家でもあったドリス・デューク氏が1937年に建立した邸宅「シャングリラ」には、インドやイラン、スペイン、エジプト、モロッコ、シリアなど、イスラム文化の影響を強く受けた芸術品が約5,000点展示されています。
現在は写真撮影も可能になり、よりホットになった、今一番行きたい場所「シャングリ・ラ」について詳しくご紹介させていただきます。
【歴史・概要:ドリス・デュークの理想郷「シャングリ・ラ」 】

『Doris Duke’s Shangri la』(D.Dシャングリラ財団、ホノルル美術館監修)で紹介されたペルシャ詩の一節。
「If there be a Paradise on Earth, it is here, it is here, it is here.-もしこの地上に理想郷というものがあるとしたら ここにある ここにある ここにある。」
アメリカのタバコ王の一人娘「ドリス・デューク」はハワイの「ブラックポイント」に青い海と空とイスラムアートの織りなす美しい邸宅「シャングリラ」と呼ぶ「理想郷(シャングリ・ラ)」を作りました。
※「シャングリラ」とは小説『失われた地平線』に登場する理想郷の名前※

画像参照:Shangri La, Doris Duke Foundation for Islamic Art
「ドリス・デューク」は、1912年、アメリカの「タバコ王」と言われた大富豪の一人娘としてニューヨークで生まれました。
父は、タバコと電気会社の経営で成功を収め、一代にして巨万の富を築いた大実業家の「ジェイムス・ブキャナン・デューク」。しかし、ドリスが幼い頃に父「ジェイムス」が亡くなり、一人娘であった彼女は当時のお金で約1億ドル(現在の価値で約10億ドル)の遺産金を手にしました。
まだたった12歳だった「ドリス」は、「世界一リッチな少女」として世間から好奇の目にさらされ、注目されました。
常に世間の注目を集めていた「ドリス」は、旅行、芸術鑑賞、歴史や文化、サーフィン、カヌーパドリング、セイリングなどのマリンスポーツと、非常に多趣味であったといわれています。
21歳の時に「ドリス・デューク・ファウンデーション」を設立し、慈善家としての活動を始め、その活動は彼女の生涯を通じ、医療、環境保護など多岐にわたって行われました。

それから、「ドリス」は世界から注目を浴び続けて止まない日々を過ごし、1935年22歳の2月に「ジェームズ・クロムウェル」と結婚。9カ月の新婚旅行で訪れた中東の各地のイスラム芸術に興味を抱き、インド、モロッコ、エジプト、シリア、イラン、イラク、トルコなどの各国に芸術作品の収集目的として幾度となく足を運びました。
そしてハネムーンの最終地点であったハワイへ到着した「ドリス」は、ハワイ独自の多文化を受け入れる空気や、住んでいる人の人柄に心打たれ、ハワイに家を建てることを決意します。
1936年に青い海と熱帯の木々に囲まれた「ブラックポイント」と呼ばれる場所に私邸の建設を始め、彼女の言葉を借りると「アラビアンナイトの物語」のような内装で。
「ドリス」の友人が、彼女になぜハワイにイスラム風の家を建てたいのかと尋ねた時、「それは偶然二つのものに同時に恋に落ちたようなもの」と答えたそうです。

画像参照:Shangri La, Doris Duke Foundation for Islamic Art
そして、1937年に完成した「シャングリ・ラ邸」は、外側はダイナミックな海と緑豊かなガーデン、プールや噴水からなり、ハワイの自然と見事に調和させ、邸宅内には3500点以上ものアートを散りばめたイスラムアートの魅力であふれています。
1993年、80歳にして生涯を閉じた時には、彼女の不動産の資産を含む9割は彼女の名前を冠した財団に寄付され、生涯をかけてひとつひとつの美術品を集め、自身の好みを追及して創り上げた「シャングリ・ラ」は、彼女にとっての「理想郷」であり、宝物、そして彼女の生涯そのものであるのです。
そして、これまでは限られた人しか立ち入れなかったのですが、「ドリス・デューク」氏の没後、2002年にイスラム文化の芸術や建築様式を展示する美術館として一般公開されました。
邸宅内には同氏が1912年から93年の間にかけて、北アフリカや中東、南欧、東南アジアを旅した際に集めたイスラム芸術のコレクションが多数展示されています。また邸宅内ではタイルなどの装飾も中東文化の深い影響を受けています。
【シャングリラ・ツアー:予約方法・注意事項など】

「シャングリラ・ツアー」は、「ホノルル美術館」が主催する人気のツアー!「ホノルル美術館」から、シャトルバスで移動しイスラム芸術を集めた豪邸を見学するものです。
「シャングリ・ラ」は現在、「ドリス・デューク慈善財団」によって管理されているため、「ホノルル美術館」が主催する小人数・完全予約制の鑑賞ツアーでのみ一般公開されています。
【英語ツアー】は、毎週水曜日~土曜日の午前9時、10時30分、そして午後1時の3回。【日本語ツアー】は、毎月最終金曜日の正午からの約90分間のツアーになります。
まずは正午に「ホノルル美術館」で受付、その後12時15分にツアー・バスが出発します。12時30分~2時まで「シャングリラ邸」の見学ツアーが行われ、午後2時15分に「ホノルル美術館」に戻ってきます。参加費は1人$25で、12才以下の子どもは参加できません。
ただし、こちらは大変人気のあるツアーなため、予約なしでは参加が難しく事前予約が必要となります。ご参考にこのツアーについて詳しくは、こちらの「ホノルル美術館」の公式サイトをご覧ください!➡〖ホノルル美術館のシャングリラ・ツアー(一部日本語)〗
〖日本語シャングリラ・ツアーの予約が難しい理由〗

このツアーには、曜日は限定されるのですが、日本語ができるガイドが案内する日本語ツアーがあります。しかし、その日本語ツアーの予約の仕方が、英語が苦手な人には少し難しいのです。
その予約の仕方については、〖ホノルル美術館のシャングリラ・ツアー(一部日本語)〗のページにあり、具体的にはこのツアーの予約用の電話番号、もしくは、メールアドレスに連絡ください。となっています。
ですがその電話番号は、808始まりのハワイのローカル電話番号となっています。そのため、日本から予約したい場合は、国際電話をかける必要があり、慣れていない人には難しいのです。また、電話の受け手に日本語が通じるとも限りません。
次に、予約用のメールアドレスは、詳しい情報がないためにこちらも「予約のために何を書けば?日本語で書いて良いの?」と色々と疑問が出てきて、初めてだと予約するのが難しいんです。

更に、このツアーはネット上を確認した限りでは、このツアーの予約を代行する旅行会社がありません。そのため、このツアーを予約するには「英語でホノルル美術館に直接問い合わせるしかないの?」と言う状況になります。
これが、英語が苦手な方にとって「ホノルル美術館」の【日本語シャングリラ・ツアー】の予約が難しい理由になります。
そこで以下では、初めての方でもなるべくスムーズに予約ができるよう、予約方法を詳しくご紹介させていただきます!
〖メールで予約する方法〗

メールで予約する場合は、〖ホノルル美術館のシャングリラ・ツアー(一部日本語)〗のページにある、予約用アドレスにメールで申し込みます。
その際には、残念ながら日本語ではなく、英語でメールを書く必要があります。ちなみに、「ホノルル美術館」の予約用のメールアドレスに「メールは日本語でも大丈夫でしょうか?」と確認した際、「日本語の場合は翻訳ソフトでテキストを翻訳して読みます」と言う回答でした。
つまり、翻訳ソフトの誤訳で誤解されるのを避けたければ、英語で書いた方が無難です。以下では、英語の予約メールで伝えること4点をご紹介します。
※「ホノルル美術館」の担当者によるもの。
①.The tour date you are requesting / ツアーの参加希望日
②.The number of people in your party / 参加希望人数
③.A billing address (a home address in Japan) / 請求先住所(日本の自宅の住所)
④.The name of your hotel in Honolulu / 宿泊するホテル名
例):以下のようにメールを送れば大丈夫です!
[件名]
Japanese language tour request
[本文]
Hello, I would like to reserve a ticket for Japanese language tour.
My information is,
The tour date you are requesting: 2020/Sep/15
The number of people in your party: 2
A billing address (a home address in Japan): 1-1-1 Chiyoda, Chiyoda-ku, Tokyo, Japan
The name of your hotel in Honolulu: Sheraton Waikiki hotel
Thanks,
Taro(予約者の名前)
以上が、予約メールの例文になります。念のためですが、日付、人数、住所、ホテル名、自分のファーストネーム(上の例文のTaro)は、ご自身のものに差し替えてくださいね。
そして、この4点を伝える内容のメールを送ると、予約の可否について英語のメールで返信があります。希望日に空きがあれば、予約が完了します。
一方、「希望日の予約人数が埋まっており予約できない場合」または「まだ希望日の予約を受けてつけていない場合」も考えられますので、返信のメールの内容はよく確認してください!
〖ハワイのJCBプラザに国際電話で予約代行を頼む〗

この方法は、「JCB」のクレジットカードを持っている人限定となりますが、日本語で行えるため英語が苦手な方にとってはより簡単な方法と言えます。
まず、「シャングリラ・ツアー」の予約代行をお願いするハワイの「JCBプラザ」の電話番号は、こちらののページから確認できます!➡【JCBプラザ ラウンジ・ホノルル】
上のページには状況に応じて、かけるべき電場番号がいくつかあるため、「オアフ島外からおかけの場合」は下4桁が「8111」となっている電話番号を利用しましょう。
この電話番号に日本から国際電話で電話をかけて、ハワイにいる現地の「JCBプラザ」のスタッフを通じて「シャングリラ・ツアー」の予約をお願いすることができます。

ただし、国際電話をする際には日本とハワイは時差があるのでご注意ください。日本時間の午前中、可能であれば朝の8時か9時くらいに電話をするのがおすすめです!
「JCBプラザ」に国際電話をかけると、自動音声で「日本語対応を希望するか」が選択できます。そのため、一切英語の不安を感じることがなく、本当に気軽に日本語で電話で予約代行をお願いすることができます。
自動音声で日本語を希望すると、日本語ができる現地スタッフにつながりますので、あとは「ホノルル美術館のシャングリラ・ツアーの予約代行をお願いしたい」ことを伝えれば、あとはお任せすることができます。
※その際には少額ですが事務手数料がかかりますので、ご注意ください。

また、予約時に「JCB」のカードでチケット代を決済することになるので、手元に「JCBクレジットカード」を用意し、カード番号や有効期限を確認できるようにしておく必要があります。
ちなみに、この方法では「ホノルル美術館の予約状況の確認ができたら、日本の電話番号に折り返し電話をもらえる」対応をして貰うこともできます。
この方法は、事務手数料はかかってしまいますが、英語が苦手な方が安心して「シャングリラ・ツアー」を予約する方法としては、本当におすすめの方法と言えます。「JCB」のカードがある方はぜひお試しください!
〖ツアーの注意事項〗

大きな荷物などは持ち込むことができませんので、「ホノルル美術館」に預けて行きましょう!
※11″ x 17″ x 8”を超えるものは持って行けません。
【持ち込みが禁止されているもの一覧】
・セルフィースティック
・三脚
・食品、飲料、ガム
・ナイフ、スクリュードライバー等
・爆発物、武器
・大きな傘
・喫煙禁止
【持ち込み可能なもの】
・杖、歩行器
・盲導犬など、訓練されている動物
写真撮影は可能ですが、動画はNGです。
服装は、動きやすく、涼しい服装で。室内はエアコンが無く、窓も少ないので風通しも良いとは言えず、蒸し暑いです。階段を上ったり、下がったり、庭園に出たり、室内に入ったりとかなり歩くツアーですので、歩きやすい靴を履いて行きましょう!
〖ツアーのスケジュール〗

当日の待ち合わせ場所は「ホノルル・アカデミー・オブ・アート(ホノルル美術館)裏口の「エントランス」付近になります。
ここからミニバンのシャトルバスにて「ダイヤモンドヘッド」にある「ブラックポイント」という高級住宅街の中建つ,「シャンラグリラ」まで向かいます。見学した後もまたシャトルバスに乗り、「ホノルル美術館」にて解散になるのが、大まかで基本的な流れになります。
今回は、10時30分からのツアーを例に当日のスケジュールの流れを詳しくご紹介します。

まず、集合時間30分前の10時に「ホノルル美術館」に着き、チェックインをするようにしましょう!そして、このタグをもらいましょう!
色が2種類あり、色でグループ分けをされます。その後、カフェのあるコートヤードで待機するように案内されます。
10時30分に、係の人がやってきて、ゲートが開きシャトルバスに乗り込みます。➡10時45分に「ホノルル美術館」出発➡11時00分に「シャングリラ邸」に到着➡11時00分~12時30分は「シャングリラ邸」のツアー➡ツアー終了後、シャトルバスに乗り込み13時00分「ホノルル美術館」にて解散になります。

一つのグループが12人程度で、ガイドさんが一人つきます。ガイドさんは、この邸宅が建てられた由来、彼女の歴史、足取り、イスラムアートのことなどを細やかに説明してくださいますよ!
【基本情報】
電話番号:808-532-3853 (transaction fee: $2 per ticket)
料金:一人$25
※カマアイナは$20(ハワイ在住であることを証明するIDが必要)
人数制限:1回のツアーで、先着25名ぐらいまで受け付けています。
※8歳以下の子供は参加できません。
参加可能日と時間:水曜日から土曜日までの9am, 10:30am, 12pm, 1:30pm の一日計4回。
休業日:毎年9月、主な祝日
集合場所:「ホノルル・アート・ミュージアム(シャトルでシャングリ・ラ邸まで移動、見学後、アカデミーオブアーツに戻り解散)」
※見学ツアー中、階段・段差があったり、石や芝生などの平坦ではない場所があるので、歩きやすい靴で参加するのが望ましいです。
【シャングリラ邸の内部:魅力・見どころ!】

内に美を求めるイスラム建築様式に基づいて建てられた「シャングリ・ラ邸」。
シンプルな外壁で囲まれた邸宅は外からは見えず、一歩足を踏み入れると幾何学模様が複雑に絡み合った色鮮やかな装飾美の世界が広がり、まさに圧巻の一言です!
〖隠れ家のようなひっそりとした入り口〗

玄関にある小部屋は、天井近くの壁の四面を特注の小さな飾り窓が取り囲んでいます。邸宅内に82枚もあるこの飾り窓は、オリジナルの3枚をハワイに運び込み、残りは「ドリス」さんの監修のもとハワイで制作したそうです。
壁に敷き詰められた600枚もの青いタイルは、イランの国花にもなっているチューリップがモチーフ。ランプにはアラビア文字の透かし彫りが施されており、明かりが灯ると幻想的な美しさです。
光と水が重要なエレメントの中庭にも装飾的なタイルがびっしり。古くは13世紀のタイル、絵具が盛り上がっているのが特徴のクエルダセカタイル、モザイクタイルなどを組み合わせ、完成までに30年を要したというから驚きです。ちなみに、モザイクタイルは17000ピースも使用されているそうです。
〖ゲストをもてなしたリビングルーム〗

「シャングリ・ラ」が建っている「ブラックポイント」は、海を真正面にして右手に「ダイヤモンドヘッド」が見えるハワイ有数の景勝地。
その絶景を愛でるようにしつらえたオーシャンフロントのリビングには、床から天井まで全面自動ガラス窓が取り付けられています。全開にするとさわやかな貿易風を室内に取り込むことができ、窓を閉めると装飾的な透かしスクリーンによって外からは中が見えないため、プライバシーも確保。
ハワイの美しい海と気候を最大限に楽しめ、なおかつ室内はラスタータイルを多用した光輝くような装飾、床に敷いたクエンカカーペットがどこまでもイスラム的。圧巻なのはイランから取り寄せたとう奥の壁に付いている「ミフラーブ」。

メッカの方角を示すキブラ壁に設置される「ミフラーブ」は、ラスター彩で見事な装飾が施されており、これだけで「シャングリ・ラ邸」と同じくらいの金額なんだとか!
ハワイの風と景観が満喫できるこちらの「リビングリーム」は、伝統的なイスラム様式に基づいて作られており、イスラムのエリートの家にのみ取り入れられていた様式に従い、フロアは中庭から2段低く、天井高は7メートル以上、壁の2/3に装飾を施し残りの1/3には窓を作り、部屋には噴水をしつらえ、フロアには幾何学模様のタイルが敷かれています。

なかでも壁の装飾には、シリアのダマスカスで700年続いた名家である「クアテリサン家」から放出されたものが使われており、美術品としての価値は計り知れないとのこと。
「シャングリ・ラ」の他には「メトロポリタン博物館」などにも、その一部が保管されており、ハワイに運び込まれた際には、空爆を経てすすけてしまっていたそうですが、根気よく磨きなおして金色に輝く本来の美しい姿に修復したとのこと。「ドリス」さん自らが磨くこともあったそうです。
〖ドリスが大改装したダイニングルーム〗

イスラム遊牧民の生活からヒントを得て、50代のドリスが大改装をした「ダイニングルーム」は、一面はモザイクタイルの壁、残りのガラス窓はエジプトとインドのタペストリーで覆われています。
テントのように盛り上がった天井からは、思わずため息が漏れるような19世紀のバカラ製の豪華なシャンデリアが飾られており、「ラナイ」にもここから出ることができます。
壁のモザイクタイルは「イラン・イスファーファン」で1938年特別注文したもので、シャンデリアは19世紀フランスの「バカラ」がインドに輸出向けに作ったものになります。

「ラナイ」にしつらえられた「ダイニングテーブル」もオシャレで、広々とした「ラナイ」からは真っ青な海が見渡せます!
1947年、『Town&Country』に寄せた記事の中で「ドリス」は、「ここはある特定の人の作品ではなく、世界中の建築家や装飾家によって創造されたものを最終的に私(の美意識)によって集成しています」と述べており、「ドリス・デューク」のシャングリラとは、ハワイと「イスラムアート」と「ドリス・デューク」が作り上げた一つの美しい作品なのです。
〖2014年に公開がはじまったベッドルーム〗

「マグハル・スイート」を呼ばれる「ベッドルーム」は、2014年に公開がはじまった最もプライベートな空間です。
大理石に美しい彫刻をほどこしたスクリーン、鏡の彫刻が輝くドームのような天井、大理石のバスタブなど、光と水のエレメントとパターンの美しさを融合させた女性らしいつくりになっています。

この部屋が作られた背景には、1935年にハネムーン先であるインドから「ドリスはタージマハルや美しい大理石のタイル、花々のデザインに恋に落ちたようだ」と夫の「ジェームズ・クロムウェル」が手紙を書き、また、旅行の予定を変更してまで会いに行った「ムハマド・ガンジー」から、インドの貧しさを救うためには伝統工芸を守り育てることが大事という話を聞いた「ドリス」が、アグラを訪ねた直後、デリーで英国の建築家「フランシス・ブロムフィールド」に大理石の寝室とバスルームを特別注文したことにあります。
更にこちらでは、ダイヤモンドやルビーで飾られた小物入れなど、ドリス・デュークの私物もこの部屋で一部公開されています。
〖開放的なムガール庭園〗

スイミングプールに平行して、庭には長く直線に伸びる水路、シメントリーに植えられた木々、蓮の形の噴水などが特徴の「ムガール庭園」が造られています。
【ホノルル美術館について】

「ホノルル美術館」は、「ダウンタウン」東側の「ベレタニアストリート」にあるハワイを代表する美術館で、アメリカで最も素晴らしい美術館のひとつと評されています!
ハワイ観光ではビーチやショッピングが定番だと思いますが、「ホノルル美術館」でアート鑑賞を楽しむのもおすすめです!
ワールドクラスの収蔵品をはじめ、中庭のカフェでいただくヘルシーランチ、オシャレなギフトショップ、そして趣向を凝らしたスペシャルイベントといった楽しみなどもあります。

ここ「ホノルル美術館」にはなんと5万点以上もの美術品が所蔵されており、ピカソやモネなど有名画家の作品を見ることができます。
美術館見学の所要時間は、展示室と屋外の彫刻等の作品、ギフトショップを回って2~3時間。
美術館では、11×15インチ(約28×38センチ)を超える荷物は無料のロッカーへ預けましょう。ベビーカーは使用可能で、館内での写真撮影は可能ですが、フラッシュ撮影や三脚を使用した撮影は不可になります。

【基本情報】
住所:900 S. Beretania St., Honolulu
電話番号:808-532-8700
開館時間:
火曜日~土曜日:10:00am~4:30pm
日曜日:1:00pm~5:00pm
休館日:毎週月曜日、元日・アメリカ独立記念日(7/4)、サンクスギビング・クリスマス
入館料金: 大人10ドル、子供(17歳以下)無料
入館無料日:毎月第1水曜日・第3日曜日
日本語ドーセントツアー:火曜日~土曜日10:00am~12:00pm
※都合により不在の場合もあります。

いかがでしたでしょうか。
世界一リッチとなった一人の女性が自分の思い通りに立ち上げた理想郷「シャングリ・ラ(Shangri-la)」。
離婚後、再婚せず、子供もいなかった彼女が、アートを生きがいに暮らしてきた姿をその場で想像するのは非常に興味深い体験と言えるでしょう。
ちなみに、「シャングリ・ラ邸」には多くの著名人がゲストとして招かれており、中でも親密だったのが、「サーフィンの父」と崇められているハワイの英雄「デューク・カハナモク」。「デューク」とその兄弟たちが、「ドリス」にサーフィンを教えたといわれています。
ショッピングの日にちを1日減らしてでも見に来る価値のある「シャングリ・ラ」。普段は目にすることのない芸術品鑑賞のよい機会にもなり、新しい発見があること請け合いです!
【基本情報】
シャングリ・ラ邸(Shangri La Museum of Islamic Art, Culture & Design)
住所:4055 Popu Cir, Honolulu HI 96816
電話番号:+1-808-734-1941
営業時間:ホノルル美術館主催のツアーのみ
予約方法:日本語ツアーは(808)532-3853まで電話、またshangrilatickets@honolulumuseum.orgまでEメール
入場料:$25(ハワイ州民以外)
ワイキキからの所要時間:車で約20分
公式サイト:http://www.shangrilahawaii.org/または、https://honolulumuseum.org/4883-tours_shangri_la(英語、日本語)
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
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