- 私の旅行記
ハワイ ハワイ島 ケアラケクア湾
更新日:2020年12月31日

こちらは、「カイルア・コナ」から約19 ㎞南にある「海洋保護区域」に指定されている「ケアラケクア湾」です!
「ケアラケクア」の意味は「神の通り道」という意味で、「コナコースト」を一望でき、シュノーケリング、スキューバダイビング、カヤックに最高のスポットです。
「キャプテン・クック」の「上陸記念碑」があり、湾の光り輝く水の中は、多くのサンゴや熱帯魚が群れをなし、ハシナガイルカが見られることもあります。

上陸は禁止されていますが、「記念碑」付近の入り江へは、カヌーツアー、ボートツアー、クルージングツアーで行くことができます。
釣りなどは一切禁止されていますが、ビーチに隣接した「ピクニック・エリア」でのんびり過ごすのもおすすめです!
ちなみに、魚を見るには同じくシュノーケルスポットで有名な「カハルウ・ビーチ」がおすすめですが、透明度や海の美しさを感じたいなら「ケアラケクア湾」の方がおすすめです!
【歴史】

「レゾリューション号」と「ディスカバリー号」、「キャプテン・クック船長」率いる英国の探検船二隻が、「ケアラケクア湾」に碇を下ろしたのは1779年1月のことでした。
「ke-ala-ke-kua」=「神の道」を意味する地名で、入江に「ヘイアウ(祭祀場)」の石組みが残されており、周辺には家々が立ち並んでいます。
ここは2011年3月の東日本大震災の津波が到達し、ハワイ島で唯一被害が報じられた地区でもあります。

英国の「キャプテン・クック船長」がハワイ諸島を発見したのは、前の年の1778年1月。
南西方向から【オアフ島】を発見して北へ進路を取り、【カウアイ島】に向かっているため、【ハワイ島】や【マウイ島】は目視出来ていません。
更に北へ、【バンクーバー島】から【アンカレッジ】、そして8月には北緯七十度まで北上して測量調査を行った後、氷に閉ざされる前に南下し、ハワイを越冬地に選びます。
11月には【マウイ島】の東側に船を廻し、マウイの最東端「ハナ」近くの海上で【ハワイ島】の王「カラニオプウ(Kalaniʻōpuʻu)」を船上に迎えています。

この時、若き「カメハメハ」が同行していたことが、諸島統一と云うハワイ史を塗り替えるための重要な転機になります。
この後、【ハワイ島】の東から南端を回り込み、水深を測りながら、食糧と水の確保に適した停泊地を探し、翌年1779年1月に、「カラニオプウ」が支配する「ケアラケクア」に投錨しました。
時期は、【カウアイ島】の「ワイメア」に上陸した時と同じく、平和と豊饒を象徴する「ロノ神」が司る「マカヒキ」の期間です。
住民はひれ伏して、「キャプテン・クック」を「ロノ神」と崇めて迎えた。とも伝えられています。

「ロノ」の到来と思われた理由には、白い帆を揚げて「マカヒキ」の期間に到来したことに加えて、二隻の船が島を時計周りに回ったことが、偶然ハワイに古くから伝わる「ロノ」のイメージの島内行進経路と一致したことも考えられます。
2月になり、半月ほど滞在した二隻の探検船は、再度北を目指して「ケアラケクア湾」を出港したのですが、【ハワイ島・西岸沖】を北上し始めて数日後に突風に煽られてマストが壊れ、修理のため再度「ケアラケクア」に戻ってきます。
この時、ハワイアンの人々が戦闘を慎んでいた「マカヒキ」の時期は終わっていたため、周囲は険悪な雰囲気だったとか。

「カラニオプウ」が乗船し、戻ってきた理由を問い質したものの、神ではなかったとの疑惑が生まれたのか、納得しなかった様子。
神聖な時期に旅だった神がこの時期に舞い戻ってくることは考えられないことだったのだ。
そして、2月14日に「キャプテン・クック」は最期を迎えます。
船から下ろした小艇をハワイアンの人達が持ち去ってしまい、これを取り戻すために「カラニオープウ」を捕捉しようと武装した部下を引き連れて「キャプテン・クック船長」自身も上陸、海岸での小競り合いの中で「キャプテン・クック船長」は落命してしまいます。

この衝突で「キャプテン・クック」と水兵4人と先住民17人が死亡したと航海日誌にはつづられています。
また、「キャプテン・クック」の遺体は先住民たちによって持ち去られたとも記されています。
何故小舟が欲しかったか。それは生活必需品の釣り針にも使える釘が欲しかったからだろうと考えられています。
湾北側の海辺に「キャプテン・クック船長」の碑が建てられたのは1874年のことでした。

また、湾の東側には、ハワイの神「ロノ」を祭った「ヒキアウ・ヘイアウ(神殿)」があります。
そして現在では、「ケアラケクア」はカヤックやシュノーケル、スキューバダイビングが楽しめる水の澄んだ湾として、旅行者にも人気の場所になっています。
【キャプテン・クックの上陸記念碑までの行き方!】

「キャプテン・クック」の「上陸記念碑」を見るには2つの方法があります!
1つは「カヤック」や「ボートツアー」に参加して海からアプローチするもの、もうひとつは高低差430mほどの岩場をひたすら降りていく過酷な「トレイルコース」を辿る方法です。
〖ツアーに参加する!〗

海洋保護のため、現在「キャプテン・クック」の「上陸記念碑」は個人のカヤックでの上陸が禁止されているため、許可されたツアー会社を利用する必要があります。
透明度抜群の「ケアラケクア湾」でトロピカルな熱帯魚や美しいサンゴ礁の中をシュノーケリングで探検することができます!
まずは「キャプテン・クック碑」を目指し出発し、セーリング中は運が良ければ野生のイルカと出会えるかもしれません!
〖トレイル(自力)で行く!〗

「トレイル」のスタート地点はその名も「キャプテン・クック」という地域です。
「11号線」から「160号線(Napoopoo Road)」へ入ってすぐの場所にあり、入口には「Think Twice(よく考えて)」と赤字で警告する看板がたっています。
そこには「高低差1400フィート(約426メートル)、往復3.8マイル(約6キロ)で、特に帰りは一番暑い時間帯で登りになること、 けが人や緊急搬送される人が後を絶たないこと、 それでも行くならきちんとした服装で、十分な水を持っていくように!」 といった注意書きが書かれています。

往路はとにかく草の生い茂る岩場を降りていき、トレイル沿いに「1」から「8」まで番号のついた立て札があります。
それほど急な坂道ではないですが、足元が大小さまざまな岩がごろごろしている状態なのでころばないように慎重に一歩一歩下っていきましょう。
晴れた日にはほとんど日陰がなく、曇りの日でも日焼け対策と水分補給には十分気を付けましょう!

道中、周囲に人影もなく野鳥の鳴き声と自分の歩く音だけが聞こえてきます。
「番号・5」の立て札あたりから視界が開け、海岸線が見え始めます。

足場を気にしながらゆっくり歩いてここまでおよそ1時間、「番号・6」の地点からは左に曲がり一気に岩場を降りていくルートになり、ここまでくると波の音が聞こえてきます。

そしてスタートしてから1時間半ほどで、岩場の坂道からいつしか平坦な砂地へと変わっていき、最後の「番号・8」を確認して左へと続く道を歩いていくと、木立の影から真っ白な「記念碑」が現れます。

目の前は美しい入り江が広がり、カヤックツアーの参加者たちがシュノーケリングを楽しんでいる姿を確認することができます。

もちろん、個人で行かれた方も「キャプテン・クック記念碑」前の海で、シュノーケリングを楽しむことができますので、シュノーケリング用具を忘れずに持って行きましょう!
【アクセス】
「ケアラケクア湾」は、「カイルア・コナ」の街から20キロほど南の、海洋保護区域に指定された、透明度の高い美しい湾です。
「キャプテン・クック船長」の「上陸記念碑」までは、車で行くことができず、「ヘイアウ」近くの浜からの遠望のみ可能です。
「上陸記念碑」へ行くには、カヤックなどで海上を行くか、高低差の激しい山道を歩いて行くしか方法がありません。
「トレイル」のスタート地点は、「11号線」から「160号線(Napoopoo Road)」へ入ってすぐの場所にあり、入口には「Think Twice(よく考えて)」と赤字で警告する看板がたっています。
入場料は無料で、パーキングは比較的少なく、埋まりやすいので早朝の到着がおすすめです!
ところで、「カイルア・コナ」から南に下る「11号線・ママラホアハイウエー」の両側には、日本名の付けられた商店やレストランを多く見かけ、このあたりでコーヒー農園を営んでいる日系人も多く居ます。
「ケアラケクア湾」に向かう道の角を曲がらず直進し、しばらく進んだ右側(西側)には「マナゴホテル」と云う小さな宿泊施設があります。

和室も在る、いわゆる商人宿のようなところで、福岡県から移民した「マナゴ」さんと云う方が経営を始めたホテルです。
このホテルのあたりからは、眼下に「ケアラケクア湾」周辺の遠望が楽しめますよ!
【注意点】

「トレイル」には水は必須ですので、十分な量を持っていきましょう!
また、湾は穏やかに見えますが風が強くなると流され、午後になると波が高くなってきます。
そして湾周辺は溶岩の岩場ですので、滑りやすいため足元にはご注意下さい。
そして泳いでいるとウニをよく見かけ、ウニはトゲに毒を持っていますので、触ると刺されてしまいます。
水深の浅い場所でもいるので、踏んだり触れたりしないように注意が必要です。
足の保護のために海専用のシューズを履くと安心です!
いかがでしたでしょうか。
ハワイならではのアクティビティを楽しむことができる「ケアラケクア湾」!
そして、地球8周分のおよそ32万kmを3回の大航海で成し遂げ、空白だった世界地図の1/3を埋めた「キャプテン・クック」の旅路!
歴史をひもとく体験もハワイの奥深さを再認識し、ひと味違ってとてもおもしろいです!
興味のある方は、是非とも訪れてみて下さい!
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
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