私の旅行記
フランス パリ ケ・ブランリ美術館:魅力・見どころ・アクセス方法・入場方法・チケット購入方法・基本情報まで徹底ナビ!
更新日:2022年11月10日

こちらは、セーヌ川沿いのブランリー河岸に建てられている、アフリカ・アジア・オセアニア・南北アメリカの多彩な芸術や文化が紹介された国立美術館「ケ・ブランリ美術館(Musée du quai Branly)」です!
パリには、世界三大美術館と言われる「ルーブル美術館」や「オルセー美術館」などを筆頭に多くの美術館がひしめき合い、そのほとんどが西洋美術の美術館のなかで、一味違う美術工芸作品に出会えるのが「ケ・ブランリ美術館」です。
今回はそんな、「ケ・ブランリ美術館」の魅力・見どころ・アクセス方法・入場方法・チケット購入方法・基本情報まで詳しくご紹介させていただきます!
【ケ・ブランリ美術館:基本情報】
〖歴史・概要〗

「ケ・ブランリー美術館」の正式名称は「ケ・ブランリー・ジャック・シラク美術館」。
「ケ」が「Quai/河岸」・「ブランリ」が「Branly/地名」・「ジャック・シラク」が2006年に「ジャック・シラク大統領時代」に開館したため、自分の名を冠しています。「シラク大統領」といえば、日本美術愛好家としてつとに有名ですが、アジアやアフリカの民族芸術に対する造詣の深さと審美眼もまた、大統領になるずっと以前から培われていました。
「ケ・ブランリ美術館」設立構想がもち上がったのは、今から10年以上も前に遡り、当時パリ市長だった「ジャック・シラク」と「原初美術(Arts Premiers)」の専門家であり、熱心なコレクターであった故「ジャック・ケルシャシュ(Jacques Kerchache)」との偶然の出会いがその契機となりました。

「ケルシャシュ」は、1990年に発表した著作「アフリカン・アート」の中で「すべての芸術はその誕生から平等であり自由である」と提唱。とりわけアフリカ芸術を庇護し、後の大統領に「ルーヴル美術館」の原初美術部門の設立を勧め、アフリカ、アジア、オセアニア芸術に正当な評価を与える必要性を熱心に説いたのでした。
そして、「国立人類博物館」にあった民族学資料や「国立アフリカ・オセアニア美術館」の民族美術コレクションなどが集められ、オセアニア部門・アジア部門・アフリカ部門・南北アメリカ部門と4つの地域に分けられました。それぞれの地域で育まれてきた文明や少数民族の文化など、およそ37万点もの膨大な数の作品を収蔵しています。
〖住所〗
37 Quai Jacques Chirac, 75007 Paris,
〖電話番号〗
+33156617000
〖アクセス〗
「ケ・ブランリ美術館」の最寄り駅は、メトロ9号線「イエナ駅(Iéna)」で、駅の目の前にあり徒歩すぐ。また、6号線「ボワスィエール駅(Boissière)」からも徒歩5分です。「トロカデロ」からも近いため、「エッフェル塔」を見ながら美術館へ行くのもおすすめです!
〖入場料金〗

【常設展のみ】:大人10ユーロ/子供(18歳以下)無料
【常設展+特別展】:大人12ユーロ
※毎月第一日曜日:常設展・特別展ともに無料
【美術館共通パス:パリミュージアムパス (Paris Museum Pass)】

「パリミュージアムパス」での入場は、入場券購入の長蛇の列に並ぶ必要がありませんので時間短縮に大変便利です。「ルーブル美術館」など大行列が予想される美術館に見学予定の場合は、「パリミュージアムパス」を利用した方が効率的です。また美術館を一日で3箇所以上見学する場合で、数日かけて他の美術館にも行かれる方は「パリミュージアムパス」の利用がお得です。
【オーディオガイド】:
レンタル料:5€
2台目以降:3€
※英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語に対応
〖営業時間〗

【美術館】:
10:30~19:00(火・水・金・土・日)
10:30~22:00(木)
【美術館庭園】:
9:15~19:30(火・水・金・土・日)
9:15~22:30(木)
〖定休日〗
毎週月曜日・5月1日・12月25日
※但し、フランスの学校休暇期間中の月曜日は開館(10:30~19:00)
〖公式サイト〗
【ケ・ブランリ美術館:魅力・見どころ!】
〖建築・デザイン〗

ガラス張りとカラフルなボックスからなる独創的なデザインの「ケ・ブランリ美術館」は、世界的に有名な建築家「ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)」による設計。

「セーヌ川」に面するファサードの壁面を覆う植栽は、「パトリック・ブラン(Patrick Blanc)」が手掛け、こちらもその奇抜なデザイン性が特徴的。

そして、約1万8,000㎡もある美術館内の庭園は、景観建築家「ジル・クレモン(Gilles Clément)」が手がけました。
〖開放的な内部空間〗
館内の一角の縦長の窓からは「エッフェル塔」が望め、館長によると「当館で一番大きな展示物」とのこと。また、展示室へと続く通路には、床に様々な文字(の映像)が水のように流れています(ビジュアルアーティスト/チャールズ・サンディソンの作品)。そして別の通路では、モロッコの古都「マラケシュ」の旧市街を思わせる赤みを帯びた土壁が両側に続いています。

内部に共通するのは、カーブと丸みを帯びた曲線。キューブを並べたような外観とはうって変わって、内部空間には壁や矩形で仕切るのではなく、連続性と円環性が感じられます。「マラケシュの壁」も閉塞感がなく、壁が完全に閉じず、通路の先は広く吹き抜けの天井まで開放されているからです。美術館全体の空間構成が、そのままエスニック美術の連続性と円環性に繋がります。

企画展示室になっている中二階と二階も一部が吹き抜けで階下に開かれています。様々な角度や視点で作品が見られるよう工夫されており、とても「シック」なのも「ケ・ブランリ美術館」の魅力の一つです。
〖常設展〗

「ケ・ブランリ美術館」は、アフリカ、アジア、オセアニア、アメリカが中心の美術館なので、常設展では木彫りの像や民族衣装などが多く展示されています。美術館自体も広大な1フロアをアフリカ、アジア、オセアニア、アメリカの4つの区画に分けて「四大陸散策」が楽しめるような構成になっており、建物の構造もユニークなので展示品とともに建物自体も楽しめます!

オセアニアやアフリカでは、呪術性の強い天を突く彫像や仮面があるかと思うと、楽器や装飾品があり、アジアに多いのは衣装や染織作品。「ケ・ブランリ美術館」には世界のテキスタイルコレクションがありますが、中でもアジアのものは染織や刺繍の技術が高く、芸術的にも優れています。作品数が多いので、仏教彫刻と各地域の宗教的な彫像を比較する、あるいは装飾品を見比べてみるなど興味関心のある部分に集中して観賞するのもおすすめです!
【カフェ・レストラン】
〖カフェ・ジャック(Café Jacques)〗

パリにはたくさんのミュージアム・カフェがありますが、中でも「ケ・ブランリ美術館」のカフェ「カフェ・ジャック(Café Jacques)」はとてもおすすめ!緑豊かな美術館の庭に囲まれたガラス張りのカフェで、落ち着いた雰囲気の明るい店内、そしてテラス席もあります。美術鑑賞の後、庭園を望むカフェでのんびりくつろいでみてください!
【基本情報】
カフェ・ジャック(Café Jacques)
メニュー:
朝食セット:12€(ドリンク付き)
ランチ単品:9€~
お子様ランチセット:10€
スイーツとティーセット:10€
営業時間:10:00〜18:30(火・水・金・土・日)10:00〜21:30(木)
定休日:月
※フランスの学校休暇期間中の月曜日は営業(10:00〜18:30)
〖レストラン・レ・ゾンブル(Restaurant Les Ombres)〗

「ケ・ブランリー美術館」の最上階にあるレストラン「レ・ゾンブル」は、「エッフェル塔」を眺めながら食事のできる素敵なレストランです。お値段はリーズナブルですが、本格フレンチが味わえます。そして、夜にはなんといっても「エッフェル塔」のイルミネーションが間近で楽しめ、ロマンチックなディナーが楽しめます!予約して、少しオシャレしておでかけください!なお、レストランの入り口は南側の「ユニヴェルシテ通り」になりますのでご注意ください!
【基本情報】
レストラン・レ・ゾンブル(Restaurant Les Ombres)
メニュー:
前菜:19€~
メインディッシュ:28€~
デザート:12€~
電話予約:(+33)01 4753 6800
営業時間:12:00~14:15/19:00~22:30
定休日:年中無休

いかがでしたでしょうか。
四大陸の文明文化が一度に楽しめる「ケ・ブランリ美術館」は、いつもと違ったパリの旅を味わいたい方にかなりおすすめスポットです!できれば館内も見ていただきたいですが、ミュージアムショップやお庭だけでも足を運ぶ価値のある場所ですので、ぜひ立ち寄ってみてください!
【基本情報】
ケ・ブランリ美術館(Musée du quai Branly)
住所:37 Quai Jacques Chirac, 75007 Paris,
電話番号:+33156617000
アクセス:
「ケ・ブランリ美術館」の最寄り駅は、メトロ9号線「イエナ駅(Iéna)」で、駅の目の前にあり徒歩すぐ。また、6号線「ボワスィエール駅(Boissière)」からも徒歩5分です。「トロカデロ」からも近いため、「エッフェル塔」を見ながら美術館へ行くのもおすすめです!
入場料金:
【常設展のみ】:大人10ユーロ/子供(18歳以下)無料
【常設展+特別展】:大人12ユーロ
※毎月第一日曜日:常設展・特別展ともに無料
【オーディオガイド】:
レンタル料:5€
2台目以降:3€
※英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語に対応
営業時間:
【美術館】:
10:30~19:00(火・水・金・土・日)
10:30~22:00(木)
【美術館庭園】:
9:15~19:30(火・水・金・土・日)
9:15~22:30(木)
定休日:
毎週月曜日・5月1日・12月25日
※但し、フランスの学校休暇期間中の月曜日は開館(10:30~19:00)
公式サイト:https://www.quaibranly.fr/fr/
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
#France #フランス #Paris #パリ #ケ・ブランリ美術館 #MuséeduquaiBranlyオランジュリー美術館 #MuseedeLOrangerie #オルセー美術館 #MuseedOrsay #ルーヴル美術館 #MuséeduLouvre #ジャック・シラク #建築 #歴史 #庭 #歴史 #カフェ #レストラン #photo #Europe #美術館