私の旅行記
メキシコ カンクン サン・ミゲリート遺跡
更新日:2020年12月31日

こちらは、「マヤ文明博物館」横に広がるジャングルの中にあるマヤ遺跡「サン・ミゲリート遺跡(San Miguelito)」です!
2012年11月に「マヤ文明博物館」に併せて公開が始まり、「マヤ文明博物館」への入場料に「サン・ミゲリート遺跡」への入場料も含まれており、この2つを合わせると80ヘクタールという広大な面積になります。

「サン・ミゲリート遺跡」は「マヤ後古典期(西暦950-1539年)」のもので、スペイン人到来までマヤ人が生活していたと見られる住居や神殿の跡が残されています。
今回はそんな、「サン・ミゲリート遺跡」について詳しくご紹介させていただきます!
【サン・ミゲリート遺跡:基本情報】
〖歴史・概要〗

「サン・ミゲリート遺跡」は、「カンクン」の中にある遺跡群の「エル・レイ遺跡」・「エル・メコ遺跡」などと並んで同じコミュニティの中にあった「マヤ遺跡」の一つになります。
「サン・ミゲリート遺跡」の名前の由来は、1950年代にココナッツの農園から突然発見された遺跡で、そのココナッツ農園の名前が「サン・ミゲリート」だったことからこの名前がつけられました。
※マヤの人たちが使っていた名前はまだわかっていません。
「サン・ミゲリート遺跡」の始まりは、西暦250年から600年頃に人々が住み始め、西暦600年から900年にかけて少しずつ人口も増えていき、その頃からマヤのコミュニティの中でも大切な「貿易都市」として栄えていきました。

サン・ミゲリートが輸出していたアイテムは、、、
・魚の干物
・塩
・はちみつ
・エイの尻尾(儀式で血を流すのに使われる大切なアイテムだった)
・黒曜石
・クォーツ
・n翡翠
・玄武岩
などといった、様々なものが産業になっており、「カンペチェ」などの「ユカタン半島」の反対側とも輸出入をしていました。

そんな「サン・ミゲリート遺跡」は、「トゥルム遺跡」と同じ建築スタイルで建設され、地形的にも面白い場所に存在しています。
すぐ横には海が広がり、その反対側には「ラグーン(湖)」があり、ここはカヌーで行き来をしたり、 食料としても輸出品としても大切だった魚介類を採るのに最適な場所でもありました。

そして、1500年代に入り、スペイン人の侵略を受けるようになり、この頃から輸出入をしていたルートが消滅し、人口も一気に減っていきます。原因はヨーロッパから持ち込まれた、新種の病気だったと考えられており、そのまま人口が一気に減少したことで、都市はそのまま消滅してしまったと言われています。。
ちなみに、近年は温暖化の影響で、少しずつ「カンクン」のエリアも水位が上がってきているため、 100年後には海の下に存在する遺跡になってしまうかもしれない遺跡とも言われています。
〖入館料〗

80ペソ
※「マヤ文明博物館」とセット料金になっているため、合わせて見学することができます。
※日曜日は無料
「マヤ文明博物館」の詳細は別の記事でご紹介していますので、是非ともこちらも合わせてご覧ください!➡
〖アクセス〗
「マヤ文明博物館(Museo Maya de Cancun)」は、「カンクン」のホテル街にあり、ホテルゾーンに宿泊していれば、バス(R1もしくはR2)で10分~20分で行ける距離にあるので気軽に行く事が出来ます。
「マヤミュージアム」に行きたいと言えば、ドライバーさんは目の前で降ろしてくれて、
「あそこにあるよ!」と教えてくれますよ!
巨大ショッピングセンター「ラ・イスラ・ショッピング・ビレッジ」からも路線バスで約10分で、徒歩でも行くことができます。
中心街の外に宿泊している方には「バス」と「タクシー」が便利で、ホテル街には有料駐車場が利用可能です。
〖営業時間〗
火曜日~日曜日:9:00-17:30
〖定休日〗
月曜日
〖所要時間〗
2時間~3時間
〖公式サイト〗
https://www.inah.gob.mx/red-de-museos/313-museo-maya-de-cancun
【魅力・見どころ!】

「マヤ文明博物館(Museo Maya de Cancun)」の入り口を入ると、建物上階へ上がる階段の横に小さな小道が見えます。そこが「マヤ遺跡・サンミゲリート(San Miguelito)」の入り口になります。
「サンミゲリート」は、「チチェンイッツァ遺跡」や「コバ遺跡」などに比べると決して規模が大きいとは言えず、非常にこじんまりとしています。

ここで見られる遺跡はAD1200~AD1500年までの建築物で、「チャック・パレス(Chaak Palace)」・「ノース・コンプレックス(North Complex)」・「サウス・コンプレックス(South Complex)」、そして「ドラゴン・コンプレックス(Dragon Complex)」と呼ばれる4つのエリアから成っています。
・チャック宮殿、チャックパレス(The Chaak Palace)
・北コンプレックス(the North Complex)
・南コンプレックス(the South Complex)
・ドラゴン・コンプレックス(the Dragon complex)
そのうち「チャック・パレス(Chaak Palace)」と「サウス・コンプレックス(South Complex)」は特に見応えがあります。
〖チャックパレス〗

「チャック・パレス(Chaak Palace)」は中心部に位置し、屋根のない長方形の建物の横には3段ほどの階段があり、そこから建物に入れるようになっています。
Cの形で建物が配置されており、これは「マヤ文明」で数多く見られる独特のデザイン。「パレス(宮殿)」の長さは直径が30mあり、南プラットフォームに向かって正面を向いている形になっています。

現在は石で作られた支柱しか残っていないですが、元々は「イーストコーストスタイル(東海岸伝統の建築スタイル)」の、木製の屋根が設置してありました。
支柱は少なくとも12本あり、いくつかはオリジナルの漆喰が塗られた部分も残っています。数百年前に塗られた漆喰が残っているのを見ることができるのはかなり貴重です!

更によく見るとマヤの神である「チャック」が建物内部の吹きぬけの部分(階段の近く)の岩に刻まれているのがわかります。
このパレスの名前の元になっている「チャック(チャーク)」は、雨を司る神様で、金星ともつながっていると考えられていたそうです。

また、「マヤ遺跡」の名物とも言える「イグアナ」もおり、ホテルゾーン内といえど、こちらも「イグアナ」の住処になっています。
石のところにいたり、木に隠れていたり、遺跡内をよく目を凝らして見てみると、すぐ近くに「イグアナ」を発見することができますよ!
〖南コンプレックス〗

南コンプレックスは2つの小さな祭壇と6つの家だった場所で、更に奥には、雨水を溜める場所と別の祭壇も確認されています。
コンプレックスの中では、訪問客をもてなして祭典を行う役割も果たしていました。
東に向いて建てられており、真正面に支柱と階段のある建物があり、一番奥には大きなピラミッドが突然現れます。

正面に手すり付きの大きな階段があり、正確な高さは 書いてありませんが、「エル・レイ」の2号建造物の3層のピラミッドは高さが 5.5m ですので、「エル・レイ」を含めてもこの ピラミッドが一番高い建造物になります。
ちなみに、階段は「エル・レイ遺跡」に向かって作られており、ほかの遺跡に比べてピラミッドの状態が比較的良いのは、現在に至るまで3回も修復されたからです。
〖北コンプレックス〗

住居スペースだった「北コンプレックス」には、ほとんど何も残っておらず、元々建物があったとされる基礎の部分が残っているだけ。その中でも、食事を作っていた場所と食料の貯蔵庫があります。
そして「北コンプレックス」には20を超えるお墓が見つかっているのですが、大半が子供であり、幼少期の死亡率が高かったことを物語るそうです。
〖ドラゴン・コンプレックス〗

「ドラゴン・コンプレックス」には4つの建物と、4つの神社、そして1つの祭壇と2つの家が確認されています。
食事を作る場所や儀式を行う場所、さらには祖先を祀る場所としても活用されていました。
ここで注目したいのが壁画で、小さな建物ですが当時描かれた絵が残っているのが見れるのはかなり貴重です!
ここで描かれているのは、魚や亀、その他の海にいる生物たちで、ここは、お寺として使われていた可能性がある場所と言われています。

いかがでしたでしょうか。
「マヤ文明博物館」から「サン・ミゲリート遺跡」まで全て周るのであれば、約2時間程度は必要でしょう。ここはバリアフリーですので、ベビーカーでも安心して回ることができます!
メキシコとマヤを存分に楽しめる「マヤ文明博物館」・「サン・ミゲリート遺跡」、ホテルゾーンにお泊りの際は是非とも訪れてみてください!
【基本情報】
サン・ミゲリート遺跡(San Miguelito)
住所:Boulevard Kukulcan Km 16. 5, Zona Hotelera, Cancun Quintana Roo, Esq. Gucumatz, Cancun 77500, Mexico
電話番号:+52-998-8853842
営業時間:火曜日~日曜日:9:00-17:30
定休日:月曜日
料金:80ペソ
※「マヤ文明博物館」とセット料金になっているため、合わせて見学することができます。
※日曜日は無料
公式サイト:https://www.inah.gob.mx/red-de-museos/313-museo-maya-de-cancun
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
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