- 私の旅行記
メキシコ メキシコシティ コヨアカン地区
更新日:2020年12月31日

「メキシコシティ」南部に位置する「コヨアカン地区」は、コロニアル建築が歴史を感じさせる地元の人に大変親しまれているエリアです。
「メキシコシティ」の高級住宅地でもある「コヨアカン」は、かつて世界的に有名な画家「フリーダ・カーロ」と「ディエゴ・リベラ」がともに暮らした場所として有名です。
ほかにも、フランスの詩人「アンドレ・ブルトン」や、日本人バイオリニスト「黒沼ユリ子」など、多くの芸術家に愛されてきました。
緑が多く落ち着いた雰囲気があり、アーティストが好んで住むこともあり、ギャラリーや美術館、民芸品市場、おしゃれなカフェなども点在し、メキシコシティ随一のアートスポットなのです。
今回は、芸術家たちを魅了する、静かで落ち着いた「メキシコシティ」の人気エリア「コヨアカン」の魅力についてご紹介させていただきます!
【市民の憩いの場・コヨアカン】

「メキシコシティ」は、世界中から観光客が集まるため、常に人でいっぱいで活気があって楽しいですが、疲れてしまうこともあります。
そこで「ゆっくりメキシコの雰囲気を味わいたい」という人におすすめなのが、ここ「コヨアカン地区」です。「コヨアカン」は、「メキシコシティ」の南12kmほどにあり、タクシーで約15分、地下鉄で行く場合は「3号線・コヨアカン駅」で降ります。
「コヨアカン」の中心は、「センテナリオ公園」とその隣の「イダルゴ広場」になります。「コヨアカン」とは、昔からこの地に住む「ナワトル族」の言葉で「コヨーテのいるところ」という意味。
「センテナリオ公園」には2頭の「コヨーテ像」がたわむれる噴水があり、憩いの場となっています。ここ「コヨアカン」が観光客に人気なのは、メキシコの歴史と切っても切り離せない場所だからです。

「コヨアカン」は、16世紀にスペインからやってきた征服者、「エルナン・コルテス」が生活の拠点としたところで、「コルテス」は「アステカ王国」と戦って制圧し、現在のメキシコにつながる新しい体制をこの地で作りはじめました。
そのため現在でも、16世紀に建てられた家や教会が残っているのです。
【魅力・見どころ!】
〖フリーダ・カーロ博物館〗

こちらは、別名「青い家」で知られる、メキシコの女流画家「フリーダ・カーロ」の生家、「フリーダ・カーロ博物館(MUSEO FRIDA KAHLO)」です!
メキシコで最も名高い芸術家の一人「フリーダ・カーロ」。彼女が幼少時代から生涯過ごした邸宅が、現在は博物館として公開され、「コヨアカン地区」の代表的な観光地であり〖文化遺産〗にも登録されています。
彼女はここで一生を送り、夫の「ディエゴ・リベラ」も加わって創作活動に勤しみました。

同館では、「フリーダ」独特の世界を垣間見ることができ、彼女の芸術にインスピレーションを与え、その波乱の生涯を反映するようなカラフルかつ風変わりな所有物が多々展示されています。
館内ではそのまま残っているダイニング ルームやキッチン、スタジオ、寝室や庭園を見学でき、企画展では彼女の衣服や写真、その他家族の記念品などが展示されています。

博物館にある「フリーダ」の絵画作品の中には、「フリーダと帝王切開」や「父ギリェルモ・カーロの肖像画」、 「二人のフリーダ」 などが見どころです!
また、1954 年作の「人生万歳」に描かれているカラフルなスイカは、死の直前に署名を入れた最後の絵です。
これらの作品は、様々な美術家が彼女のスタイルをフォークアートやシュールレアリスムと評しており、大胆な色使いと原始的な模様、フェミニズムの要素が入り混じっているのが特徴です。

存命中は高く評価されていなかった「フリーダ」ですが、近年では世界的に名前が知られるようになりました。
「メキシコシティ」で人気の観光名所でもあるこの美術館で、是非とも彼女の作品に触れてみてください!
市内でも人気の観光名所のため、列に並ぶ時間を省くためにも、オンラインでチケットを事前購入しておくと良いでしょう。

また同館のチケットで、隣接する「ディエゴ・リベラ博物館」にも入館することができます。
土曜日・日曜日は、チケット購入だけで30分以上並ぶことがあり、時間に余裕を持って行くか、事前にウェブサイト(現在はスペイン語のみ)でチケットを買うことをおすすめします!
【基本情報】
フリーダ・カーロ博物館(MUSEO FRIDA KAHLO)
住所:Londres 247, Del Carmen, Coyoacán, CDMX
電話番号:(55) 5554 5999
営業時間:火・木~日 10:00~17:30、水 11:00~17:30
定休日:月曜日・メキシコの祝日
公式サイト:www.museofridakahlo.org.mx
〖国立大衆文化博物館〗

こちらは、パワー溢れるメキシコの大衆文化を知ることができる「国立大衆文化博物館(Museo de la Cultura Popular)」です。
「フリーダ・カーロ」・「ディエゴ・リベラ」を代表とする世界に名を知らしめるメキシコアートの源はその土地の人々。
そんなパワー溢れるオレンジ色の壁が目印の「国立大衆文化博物館」では、モダンアートと伝統芸能の融合など、メキシコという複雑で多様な文化に焦点を当てた個性的な展示が特徴です。
有名な「グリーングラス」の雌鶏「エッグ・ポット」や「オアハカ」の天然染色、貝紫やハーブの染色のワークショップなどもあります。
【基本情報】
国立大衆文化博物館
住所:Av Miguel Hidalgo 289, Del Carmen, 04000 Ciudad de México, CDMX,
電話番号:+52 55 4155 0920
営業時間:
火曜日~木曜日:10時00分~18時00分
金曜日~日曜日:10時00分~20時00分
定休日:月曜日
公式サイト:https://museoculturaspopulares.gob.mx/index.php
【グルメ&ショッピングスポット】
〖メキシコ民芸品市場(コヨアカン市場)〗

「コヨアカン地区」の中心地にある「メキシコ民芸品市場」では、メキシコの民芸品がお手頃な値段で購入できます。
カラフルな色使いの民芸品が有名なメキシコ、各地域の多種多様な民芸品は、それぞれの地域の特色が生かされたまさにアートです。購入せずとも見るだけでも、心が踊らされて楽しいです!
また、民芸品以外にも、フルーツ、肉、野菜、花、おもちゃ、布、衣装、カバン、季節ごとのイベント用の飾り付けや、それを作るための道具などとにかく何でも売っています!

メキシコならではの色使いが特徴の民芸品「アレブリへ」や、幻想的な動物をサイケデリックな色使いで表現した木製の人形はメキシコ土産にも大人気で、【オアハカ州】のものが有名です。
【オアハカ州】の刺繍小物やテキーラのミニボトルなど、軽くてお土産にぴったりなものも多く売られていますよ!
また、「フリーダ・カーロ」がモチーフとなったグッズもたくさん売っており、こちらもお土産に人気です!

市場の方たちはみんな人懐っこくて優しく、ついつい買い物に夢中になってしまい、気づいたときにはすっかり夕方になっていた。なんてこともあります。
そして、是非覚えておいていただきたいのが、「コヨアカン」の中央広場からすぐ、「コヨアカン市場」に向かう途中に小さな公園があります。ここでは週末になると地元アーティストたちが自慢の作品を披露しています。
アーティストたちから作品を購入することもでき、日常の風景を垣間見ながら、色鮮やかなアート作品を眺めることができる素敵なスポットです。
【基本情報】
メキシコ民芸品市場(Mercado Artesanal Mexicano)
住所:Felipe Carrillo Puerto 25, Coyoacán, Ciudad de México
電話番号:+52 55 4072 1596
営業時間:8時30分~18時30分
公式サイト:https://mercado-artesanal-mexicano.business.site/
〖ラス・ルピータス〗

伝統的なメキシコ料理が味わえる「ラス・ルピータス」は、メキシコらしいカラフルな店内で、各地の郷土料理が食べられます。店内はどこを切り取ってもかわいく、絶好の撮影スポットになるのでおすすめです!
「コヨアカン」の中心部からは、徒歩約15分と若干離れていますが、とても美味しいお店なので是非とも訪れてみて下さい!
【基本情報】
ラス・ルピータス(Merendero Las Lupitas)
住所 Jardín Sta Catarina 4, Santa Catarina, 04010 Ciudad de México
+52 55 5554 3353
月曜日~金曜日:8時30分~0時00分
土曜日:9時00分~0時00分
日曜日:9時00分~23時00分
メニュー:http://merenderolaslupitas.com.mx/menu-completo/
公式サイト:http://merenderolaslupitas.com.mx/
〖カフェ・エル・ハロチョ〗

おいしいメキシココーヒーの店「カフェ・エル・ハロチョ」は、グアテマラやコロンビアに負けない、おいしいコーヒーを飲むことができます。
豆から挽いたコーヒーを出す人気店で、「ハロチョ」とは、メキシコのベラクルス州出身の男性を指す言葉です。
ちなみに、「カフェ・エル・ハロチョ」は「コヨアカン地区」に3店舗ほどあり、中心部から最も行きやすいのが「ショッピングモールPlaza Frida Coyoacanの目の前にある「カフェ・エル・ハロチョ」です。
「コヨアカン」の中心部からも徒歩約2分ととても行きやすく、コーヒー片手に「イダルゴ広場」で憩いの時間を過ごすことができますよ!
【基本情報】
カフェ・エル・ハロチョ コヨアカン(Café “El jarocho”. Coyoacán)
住所:Cuauhtémoc 134, Del Carmen, 04100 Ciudad de México
電話番号:+52 55 5554 5418
営業時間:6時00分~2時00分
公式サイト:http://www.cafeeljarocho.com.mx/index.php
〖カフェ・ルータ・デラ・セダ〗

「カフェ・ルータ・デラ・セダ(Café Ruta de la Seda)」は、朝食にぜひおすすめしたい、テラス席の木陰の風が通ってとても気持ちがいいお店です。
おすすめは、ベーコンエッグトーストセットと抹茶ケーキで、苺のソースがかかった抹茶ケーキ「KIOTO」は、日本人の方でも唸るほどの美味しさです。メキシコにいながら、京都負けの抹茶スイーツを楽しみたい方には、ぜひ試してほしい逸品です!
「コヨアカン」の中心部からは、徒歩約15分と若干離れていますが、とても美味しく気持ちの良いお店なので是非とも訪れてみて下さい!
【基本情報】
カフェ・ルータ・デラ・セダ(Café Ruta de la Seda)
住所:Aurora 1, Del Carmen, 04010 Ciudad de México, CDMX,
電話番号:+52 55 3869 4888
営業時間:8時00分~22時00分
公式サイト:http://www.caferutadelaseda.com/
〖二エべ〗

「コヨアカン地区」には、スペイン語で「雪」という意味の、「ニエベ」と呼ばれるアイスクリームを食べに訪れるローカルも少なくありません。
フレッシュなフルーツをふんだんに使ったナチュラルアイスはどれも絶品で、フレーバーは何十種類もあるので迷ってしまいます。イチゴやパパイヤ、パッションフルーツなどトロピカルなフルーツはもちろん、ちょっと変わり種もあるのであれこれ味見して選んでみましょう!
また、勇気ある方におすすめしたいのが、「チャモヤーダ」というチリソースがけアイス。ベースとなるのはマンゴーやレモン味のアイスが定番で、これに「チャモイ」と呼ばれる甘酸っぱいフルーツソースとチリパウダーをトッピング!
メキシコ人も大好きな定番のB級スイーツで、日本人でもなかなか病みつきになるこのピリ辛スイーツ、興味ある方はぜひ試してみて下しい!「二エべ」は、「コヨアカン地区」のほぼ中心部「イダルゴ広場」のすぐ側にあるので、アイス片手に「イダルゴ広場」で憩いの時間を過ごすことができますよ!
【基本情報】
二エべ(Nieves El Kiosco de Coyoacan)
住所:Felipe Carrillo Puerto 31, Coyoacán, 04100 Ciudad de México, CDMX,
電話番号:+52 55 5554 6044
営業時間:8時00分~23時00分
いかがでしたでしょうか。
「コヨアカン」には、ご紹介したスポットの他にもまだまだたくさん見所があります。
スペイン植民地時代の面影を残したコロニアルな建物が多く、散歩しているだけでフォトジェニックな風景に出会えます。
美術館や民芸品市場、おしゃれなカフェや、絶品B級グルメの屋台など何でも揃う「コヨアカン」は丸一日いても飽きません。
「フリーダ・カーロ」が愛した「コヨアカン」で、是非とも1日ゆっくりと時間をかけて、アート三昧な1日を過ごしてみて下さい!
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
#Mexico #MexicoCity #フリーダカーロ #ディエゴリベラ #コヨアカン #アート #憩いの場 #公園 #博物館 #市場 #グルメ #photo