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メキシコ メキシコシティ 国立宮殿

更新日:2020年12月31日


こちらは、「メキシコシティ・歴史地区」中央広場東側にある、「アステカ帝国」を征服したスペインの「エルナン・コルテス」が自身の宮殿として建設した「国立宮殿(Palacio Nacional)」です!

宮殿内にあるメキシコ人大物芸術家「ディエゴ・リベラ(Diego Rivera)」氏の最大の壁画「メキシコの歴史(La historia de Mexico)」は、メキシコアートで最も重要な作品の一つです。

巨大な壁画は「リベラ」氏らしい力強い色使いや、込められた政治的なメッセージが特長で、古代文明から現代社会まで、メキシコアートの最高傑作を通してメキシコの壮大な歴史を学ぶことができます。

 

【歴史】

 

「国立宮殿(Palacio Nacional)」は、もともと「アステカ帝国」の「皇帝・モクテスマ2世」の宮殿があった場所に築いたものでした。1523年に建設が始まり、その後1692年に焼失しますが、すぐに再建され現在の姿となっています。

1800 年代に「国立宮殿」となり、現在は連邦政府の機関が置かれています。 建物の幅は、200mにも及び1920年には、ネオコロニアル様式の3階部分が増築されました。

 

【魅力・見どころ!】

 

まずは、建物の正面玄関を少し離れた位置から見上げて、がっしりした塔に挟まれた壮麗なファサードをじっくりとご覧ください。

正面ドアの上には、ドロレスの鐘が吊り下げられています。この鐘は、1810年にメキシコのスペインからの解放を宣言するために、独立運動の指導者「ミゲル・イダルゴ」が鳴らしたものです。

毎年9月15日の「独立記念日」前夜9月15日午後11時には、大統領が「自由の鐘」を鳴らした後、「ソカロ広場」に面したバルコニーに現れ、群衆と共に「メキシコ万歳!独立万歳!(Viva Mexico!VivaI La Libertad!)」と叫び、数万人の市民がこれに唱和するそうです。

「自由の鐘」を見た後は、バロック様式のドアを通りぬけ、3層のアーケードとルネサンス様式の円柱が特徴的な宮殿の主要な中庭に出てみましょう!

中庭にはたくさんの種類のサボテンが植えられていたり、現代彫刻が飾られていたりします。また、アーチ型の回廊に囲まれた中央にある噴水は、優美なペガサスのブロンズ像で飾られています。

そして、「国立宮殿(Palacio Nacional)」の最大の見どころは、正面入り口奥の1階から2階にかけて描かれた大壁画です。

「メキシコの歴史(La historia de Mexico)」と題された壁画は、現代メキシコ芸術の巨匠「ディエゴ・リベラ(Diego Rivera)」の最高傑作と称されています。

「メキシコの歴史」は、完成までに22年以上の歳月が費やされ、「アステカ建国」から20世紀初頭までのメキシコの歴史をダイナミックなタッチで描かれており、壁画には300名を超える人物が登場します。

更に、「国立宮殿」内のいくつかの部屋は、中を見学することができ、時代物の家具やコロニアル様式の装飾、美術品が置かれた室内を見て周りましょう。

「国立宮殿」は、毎日一般公開されていますが、政府行事のため予告なしに閉鎖されることもあります。入場料は無料ですが、見学には厳重なセキュリティーチェックと写真付きの身分証明書の提示が求められます。

ちなみに、非公式ですが英語を話すガイドがおり、宮殿とその歴史について解説してくれます。ガイド料は交渉次第ですので、是非とも頑張って値切ってみましょう!

 

【メキシコ壁画運動について】

 

1920年代から30年代にかけて、メキシコ革命下にあった当時のメキシコで、「メキシコ壁画運動(Mexican muralista art movement)」というものが起こりました。

「メキシコ壁画運動」は、芸術家たちが【壁画】という手段を用いて、革命の意義やメキシコ人としてのアイデンティティーを人々に伝えようとした運動のことを言います。

運動に参加した芸術家としては、「ディエゴ・リベラ」の他に「ダビッド・アルファロ・シケイロス(David Alfaro Siqueiros)」・「ホセ・クレメンテ・オロスコ(José Clemente Orozco)」などがよく知られています。

16世紀のスペインの侵略、以後約300年にも及ぶ植民地支配を経て、1821年にメキシコはスペインから独立を果たすのですが、19世紀末になってもなお、権力と富は少数の白人に牛耳られたままでした。

メキシコ国民の大多数である先住民族や「メスティソ(白人と先住民の混血)」の小作農たちは、大農園主や海外資本に搾取され、貧困に喘いでいたのです。

そんな民衆の不満と怒りが沸点に達した中で起こったのが「メキシコ革命(1910年〜1920年)」でした。革命後、新政府の文部大臣となった「ホセ・バスコンセロス」は、混血文化をベースにした民族主義的な芸術の振興を始めます。

民衆に革命の意義と自分たちの民族のアイデンティティーを喚起させるため、壁画が盛んに描かれたのが「メキシコ壁画運動」なのです。

また、「メキシコ壁画運動」では、これまでの白人優位、ヨーロッパをモデルとした価値観に反抗するという意味合いから、先住民族の伝統や歴史が多く題材として取り入れられました。

社会主義革命の意義を伝えるため、スペインの征服から植民地支配、資本家による支配と、それに対する民衆の蜂起を経て、平等な産業社会がもたらされたという、壮大な歴史絵巻的な作品が多く描かれました。

形式は、民衆の誰もが見ることができ、革命の意義や民族の歴史を学ぶことができるものとして壁画が多用され、公共性のある施設に多数の壁画が描かれたのです。

 

【ディエゴ・リベラについて】

 

「ディエゴ・リベラ(Diego Rivera)」は、グアナファト生まれのメキシコを代表する画家のひとりです。「メキシコ壁画運動」の中心人物で、同じくメキシコの代表画家「フリーダ・カーロ」と結婚したことでも知られています。

「ディエゴ・リベラ」は、スペインやパリで絵画を学び、この時代に「キュビズム」の影響を受けました。その後、同じメキシコ人の画家「シケイロス」の影響からメキシコ民衆のための絵画を描くことを決意。

イタリアで壁画を学び、帰国してからは「メキシコ壁画運動」の中心人物として、メキシコの民族的な伝統と社会主義的な文脈を組み合わせた壁画を、メキシコ各地の公共建築に数多く描いたのです。

「フリーダ・カーロ」についての詳細はこちらの記事をご覧ください!➡

メキシコ メキシコシティ フリーダ・カーロ博物館

 

【アクセス】

 

「国立宮殿」は、「メキシコシティ」の主要な広場であり、歴史地区の中心である「ソカロ」の東側にあります。

公共のバス、地下鉄、乗り降り自由の観光バスのいずれも宮殿の近くに止まります。「国立宮殿」の入場口は正面になく、「国立宮殿」と「大聖堂」の間にある路地に入ります。

路地に入り300メートルほど歩くと、国立宮殿の入り口があり、入り口にはガードマンが立っています。ここで代表者1人のパスポートを預け、首にかける専用カードを貰います。

※パスポートのコピーでは入場できないので注意してください。

そして次に、バックをセキュリティーゲートに通し、大きなカバンを持っている場合にはカバンを預けます。大きなカバンは預けますが、小さなショルダーバックなどは預けなくて大丈夫です。

ちなみに、中はフラッシュ撮影はNGですが写真を撮ることはできるので、小さいカバンを1つ持って行くと便利です!

 

いかがでしたでしょうか。

「国立宮殿」はセキュリティーは厳重ですが、無料で入れて展示物の説明文には英語表記も含まれています。とても大きな作品なのでじっくり隅から隅まで鑑賞していると時間が経つのも忘れてしまうほど。

「メキシコの歴史」は、解説があるとより理解が深まるのでガイドをつけるのも良いかもしれません。また、「国立宮殿」の近くには、16世紀建造の「メトロポリタン大聖堂」や「アステカ帝国の遺跡・テンプロ・マヨール」がありますので、こちらにもぜひ足を運んでください!

 

【基本情報】

国立宮殿

住所:Plaza de la Constitución S/N, Centro, Cuauhtémoc, 06066 Ciudad de México, CDMX,

電話番号:+52 55 3688 1255

営業時間:9時00分~17時00分

定休日:月曜日

料金:無料

※パスポートが必要です

公式サイト:http://www.hacienda.gob.mx/cultura/museo_virtual_pal_nac/index.htm

※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。

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